米FCC、Huawei やZTEなどの通信機器の輸入と販売を禁止

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アメリカのFCC(連邦通信委員会)は11月25日、華為技術など中国の大手企業の通信機器の輸入と販売を禁止すると発表した。

決定:REPORT AND ORDER, ORDER, AND FURTHER NOTICE OF PROPOSED RULEMAKING

発表:FCC Bans Authorizations for Devices That Pose National Security Threat

今回の措置について、FCCは声明で「安全保障上の脅威からアメリカ国民を守るための継続的な取り組み」だとしている。

政府から補助金を受けるアメリカ企業が華為技術などから機器を購入することは既に禁じられている 。

2018/12/11 2019年度米国防権限法(NDAA2019) --- Huawei、ZTE等の米政府機関との取引からの排除

今回の規制で国内からの排除を徹底する。

バイデン政権は先月に最先端半導体技術の中国への輸出規制を強化したばかりで、ハイテク製品をめぐる米中の対立は深まる一方 である。

米商務省は10月7日、国家安全保障上の懸念を理由に、中国に対する半導体および関連製造装置の輸出制限を強化した。

中国は同技術を使用して、大量破壊兵器を含む軍事システムを製造し、軍の効力を向上させ、人権侵害を犯しているとし、中国による高度な半導体の購入や製造、スーパーコンピュータの開発を規制する。

「国家安全保障を守り、軍事用途の機密技術が中国の軍や諜報機関、セキュリティサービスに不正に入手されるのを防ぐために、あらゆる手段を適切に講じている。脅威の環境は絶えず変化している。本日政策を更新したのは、同盟国やパートナーとの支援活動や調整を継続する中で、中国がもたらす課題に確実に対処するためだ」としている。

具体的には、国家安全保障と米国人の安全に容認できない脅威をもたらし得るとして指定された「対象機器・サービス」("Covered List" に掲載されたもの)について米国への輸入と販売を禁止するもの。

現在のリストは下記の通り。

Covered Equipment or Services*

Date of Inclusion
on Covered List

Telecommunications equipment produced by Huawei Technologies Company

March 12, 2021

Telecommunications equipment produced by ZTE Corporation.
Video surveillance and telecommunications equipment produced by Hytera Communications Corporation
Video surveillance and telecommunications equipment produced by Hangzhou Hikvision Digital Technology Company
Video surveillance and telecommunications equipment produced by Dahua Technology Company
 以上について 2021/6/22 米、Huaweiなど中国製の通信機器の認証禁止へ
 その後、下記が追加された。
Information security products, solutions, and services supplied, directly or indirectly, by AO Kaspersky Lab or any of its predecessors, successors, parents, subsidiaries, or affiliates. March 25, 2022
International telecommunications services provided by China Mobile International USA Inc.
Telecommunications services provided by China Telecom (Americas) Corp.
International telecommunications services provided by Pacific Network Corp and its wholly-owned subsidiary ComNet (USA) LLC
September 20, 2022
International telecommunications services provided by China Unicom (Americas) Operations Limited


本件はFCCが2021年6月17日に安全保障上のリスク
とみなす中国企業5社の通信機器の認証を禁じる(その場合、国内販売が出来ない)方針を決め、米議会はこれを法制化し、法案は下院では2021年10月20日、上院は10月28日に可決、バイデン米大統領は11月11日にこの法案(Secure Equipment Act of 2021)に署名、成立している。

この法律では、安全保障上の脅威をもたらし得ると指定された"Covered Equipment or Services List"に掲載された製品について認証をしないということを明らかにするルールを制定することを命じている。

これに従い、正式にそのルールを定めたもの。

We adopt revisions to our equipment authorization program to prohibit authorization of equipment that has been identified on the Commission's Covered List - published pursuant the Secure and Trusted Communications Networks Act of 20192 - as posing an unacceptable risk to national security of the United States or the security or safety of United States persons, and we prohibit the marketing and importation of such equipment in the United States.
We also address what constitutes "covered"
equipment for purposes of implementing the equipment authorization prohibition that we are adopting.
The actions we take today in adopting new rules and procedures comply with Congress's directive in the Secure Equipment Act of 20213 to prohibit authorization of "covered" equipment on the Covered List within one year of that Act's enactment and lay the foundation to prohibit the authorization of any additional "covered" equipment that may be added to the Covered List based on a determination that such equipment poses an unacceptable risk to national security

ーーー

これまでの経緯は次の通り。

米司法省は2019年1月28日、イランとの違法な金融取引に関わった罪などで中国の通信機器最大手、華為技術(Huawei)と同社の孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO)を起訴したと発表した。

2019/2/1 米司法省、Huawei を起訴

カナダ司法省は2018年12月1日、中国の通信機器最大手、華為技術(Huawei Technologies )の創業者 任正非(Ren Zhengfei)の娘である孟晩舟(Meng Wanzhou)副会長 兼 最高財務責任者(CFO)をバンクーバーで逮捕した。米司法省は孟氏を逮捕したカナダに身柄の引き渡しを求めた。

2018/12/10 華為技術(Huawei Technologies )の副会長の逮捕

米上下両院は2018年8月、華為技術(Huawei)や中興通訊(ZTE)と、監視カメラ大手の杭州海康威視数字技術(HIKVISION )、浙江大華技術(Dahua Technology)、海能達通信(Hytera)の計5社への締め付けを大幅に強化することを盛り込んだ「2019年度米国防権限法(NDAA2019)」を超党派の賛成で可決し、8月13日にトランプ大統領が署名、成立した。

禁止を国防総省以外の政府機関にも拡大するもので、禁止対象製品は次の通り。

(A) Huawei Technologies と ZTE (関係会社を含む)製の通信機器 (Telecommunications equipment)

(B) Hytera Communications、Hangzhou Hikvision Digital Technology、Dahua Technology Company (関係会社を含む)製のセキュリティ用のビデオ監視・通信機器 (video surveillance and telecommunications equipment)

禁止は2段階に分かれる。

第1 段階(発効日の1年後=2019年8月13日以降)

  米政府機関(連邦政府、軍、独立行政組織、政府所有企業)が5社の製品や、5社が製造した部品を組み込む他社製品を調達することを禁止

第2段階(発効日の2年後=2020年8月13日以降)

5社の製品を社内で利用している世界中の企業との取引を禁止
(米政府機関に収めている製品・サービスが通信機器とは一切関係のない企業でも、5社の製品を使っておれば禁止)

2018/12/11 2019年度米国防権限法(NDAA2019) --- Huawei、ZTE等の米政府機関との取引からの排除

Trump 大統領は2019年5月15日、米企業が安全保障上リスクがある企業の通信機器の調達を禁じる大統領令に署名した。名指しはしていないが、中国の通信機器最大手、華為技術(Huawei)などが念頭にあると報じられている。

米商務省は同日、安全保障上の懸念があるとして輸出を規制する外国企業のリスト(Entity List)に中国の通信機器最大手、華為技術(Huawei)を追加したと発表した。

2019/5/16 米国、Huawei を対象に2施策

米連邦通信委員会(FCC)は2019年11月22日、政府の補助金を受けている米通信事業者に対し、中国通信機器大手の華為技術(Huawei)と中興通訊(ZTE)製の通信機器の利用を禁止する規制の導入を決めた。

2019/11/26 米FCC、補助金を受けている米通信事業者に HuaweiとZTE機器の利用禁止

米商務省の産業安全保障局 (Bureau of Industry and Security ) は5月15日、Entity Listによる華為技術(Huawei)に対する輸出禁止措置を強化すると発表した。
米国に由来する技術を使った半導体は、外国製でも同社への輸出ができなくなる。

2020/5/18 米商務省、Huawei向け輸出規制を強化

米政府は2020年7月14日、米政府機関が Huaweiなど指定企業の製品などを利用している企業と契約を行うことを禁止する2019年度国防権限法第889条に関する最終暫定規則を官報で公表した。

米政府は8月13日、華為技術(Huawei)など中国企業5社の製品やサービスを使う企業と、米政府との取引を禁止する規則を施行した 。

2020/7/20  米国、Huaweiなどの中国企業の通信機器等利用者からの政府調達を禁ずる規則案を発表

米国務省は2020年7月15日、Huaweiなど中国のハイテク企業の従業員に対するビザ制限を発表した。「当該の外国人の入国が、『米国の外交政策にとって深刻な悪影響を及ぼす可能性がある』と国務省が信じるに足る理由があれば、特定の従業員の米国への入国資格を認めない」としている。

2020/7/21 米、Huaweiなど中国ハイテク企業の従業員にビザ制限

米商務省の産業安全保障局は8月17日、Huaweiに対する輸出規制を更に強化すると発表した。
米国技術が関わる半導体やソフトがHuaweiにわたるのを完全に遮断する。さらに禁輸リストであるEntity ListにHuaweiの関連会社38社を追加した。

2020/8/20 米商務省、Huawei向け輸出規制を更に強化

中国の華為技術(Huawei)に対する米政府の新たな輸出規制が9月15日に発効した。米国の技術を活用してつくる半導体について、国外で製造されるものも含めてHuaweiへの供給を認めない。

2020/9/16 Huaweiへの半導体供給 停止 

米連邦通信委員会(FCC)は2021年3月12日、米国の通信ネットワークの保護のための2019年の法律に基づき、上記5社を安全保障上の脅威に認定した。

FCCは通信機器の安全性確のため、米国内で使える通信機器を認証している。今後は対象の中国5社の製品を認証しないほか、過去の認証を取り消すことも検討する。一般から意見を募って規則の詳細を決める。当局の認証がなくなれば、米国内で販売できなくなる。

FCCは2021年6月17日、安全保障上のリスクとみなす中国企業5社の通信機器の認証を禁じる方針を決めた。

禁止の対象は次の5社の製品:

企業名

Covered Equipment or Services

華為技術
 Huawei Technologies Company
Telecommunications equipment including telecommunications or video surveillance services
中興通訊
 
ZTE Corporation
海能達通信
 Hytera Communications Corporation
Video surveillance and telecommunications equipment to the extent it is used for the purpose of public safety, security of government facilities, physical security surveillance of critical infrastructure, and other national security purposes
杭州海康威視数字技術 (Hikvision)
 Hangzhou Hikvision Digital Technology
浙江大華技術
 Dahua Technology Company


米議会はこれを法制化し、法案は下院では2021年10月20日、上院は10月28日に可決された。バイデン米大統領は11月11日、この法案に署名、成立した。

2021/6/22 米、Huaweiなど中国製の通信機器の認証禁止へ

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