米議会、本年度(2022/10~2023/9)予算をようやく可決

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これまで2度のつなぎ予算で賄ってきた本年度の予算がようやく成立した。

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米議会は今回も、10月1日からの新年度予算を9月末までに合意できなかった。

米上院は9月27日夜、つなぎ予算案に関する手続き上の採決を行い、72対25の賛成多数で可決した。

12月16日まで前年度水準の歳出を可能にするもので、124億ドル規模のウクライナへの軍事・経済支援、光熱費補助の10億ドル、 西部の山火事やケンタッキー州の洪水、南東部のハリケーンなどの天災への緊急支援188億ドルが盛り込まれている。

下院は9月30日、賛成多数で可決、バイデン大統領は同日これにサインし、 政府機関の閉鎖は回避された。


つなぎ予算は12月16日までのものであるが、それまでに本予算の合意に達せず、二度目のつなぎ予算を12月14日に下院(賛成224、反対201、棄権5)、翌15日に上院(賛成71、反対19、棄権10)で通した。

今回のつなぎ予算の延長期間は12月23日までの1週間で、この間に2023年度本予算の与野党間の最終合意、成立を目指すこととした。

米議会の予算交渉担当者は12月19日、来年9月30日の会計年度末までの政府資金を手当てする包括的歳出法案を発表した。政府機関の閉鎖につながる予算の期限切れを12月23日に控え、民主党と共和党の一部が優先的に実現したい政策を持ち寄った「包括予算案」で合意したもの。

歳出規模は1兆7000億ドルで、法案にはウクライナやNATO同盟国向けの追加の緊急支援449億ドルが盛り込まれている。軍事費は過去最高の8580億ドルで、前年度の7400億ドルから増額され、バイデン大統領の要求額も上回った。民主党は共和党の賛成を得るため、軍事費の増大を認めた。

連邦政府職員が政府所有の端末で中国系動画投稿アプリ「TikTok」を利用することを禁じることや、Trump前大統領などが2020年の選挙の承認を阻止するために利用しようとした135年前の法律(Electoral Count Act)の見直し、地域社会の災害から復興のための約400 億ドルの緊急援助などが含まれている。


上院は12月22日、2023会計年度(2022年10月~2023年9月)の本予算案を賛成68票、反対29票で可決し、下院に送付した。

共和党 民主党 民主系
無所属
合計
賛成 18 48 2 68
反対 29 29
棄権 3 3
合計 50 48 2 100



下院はつなぎ予算が切れる12月23日に 賛成225、反対201で可決した。

  共和党 民主党 合計 欠員
賛成 9 216 225
反対 200 1 201
棄権 4 1 5 4
合計 213 218 431 435


バイデン大統領が同日の真夜中までに署名し、現行予算の期限切れによる政府機関の一部閉鎖は回避される。

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