テラドローン、サウジのアラムコVCから資金調達

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「空から、世界を進化させる」を謳い文句とするドローン関連サービスの東京都のテラドローン㈱(Terra Drone )は1月25日、サウジアラビアの国営石油会社 Saudi Aramcoのベンチャーキャピタル Wa'ed Venturesから$14 million(18.5億円)を調達したと発表した。

この資金で2023年春にも現地子会社Terra Drone Arabiaを設立し、石油タンクを超音波で検査するドローン点検サービスの案件獲得を目指す。

都市開発で需要が高まる測量サービスなども受注したい考え で、サウジを起点に中東市場を開拓する。

テラドローンは2016年2月に設立された。

本社を東京におき、全国6支社と海外2か所に拠点を構え、国内外にてドローンを用いたレーザー・写真測量を実施、高精度3次元図面を短時間で作成、施工管理に役立つサー ビスを提供。

独自技術、ノウハウによる高精度の担保、データ解析の高速化、柔軟な対応力、自社開発のソフトウェア等が特徴で、大手ゼネコン・建機メーカー・測量会社等からの受注を中心に、400回以上のUAV測量実績を有し、i-ConstructionのUA V測量実績も全国トッ プクラス。2時間飛行が可能な固定無人機も自社で開発。

同社は2022年3月に、シリーズBラウンドで総額80億円の資金調達を実施した。三井物産、SBIインベストメント、東急不動産HD、九州電力送配電、西華産業 の5社に加え、既存投資家であるベンチャーラボインベストメントから追加投資を行い、引受先とした。加えて、国土交通省傘下の官民ファンドである海外交通・都市開発事業支援機構より、特別目的会社を通じて関係会社であるUnifly N.V.への共同出資枠を確保した。

グループ会社にはアジアで電動二輪、三輪を製造、販売し、海外売上比率85%、年間3 万台を売り上げるテラモーターズがある。

ドローン運行管理システム (UTM)事業では、世界有数のUnifly社と提携し、約5億円の資本を投入し筆頭株主として次世代のシステム開発を行う。

Unifly NV (本社ベルギー):

Flemish institute for technological research(VITO)から事業を独立化し2015年に設立。ドローンと有人航空機の航空関連ソリューションの提供を行っているソフトウェア企業。現在提供しているサービスはUNIFLY LAUNCHPADとUNIFLY PRO、UNIFLY SENTRY、UNIFLY CONNECTの4つ。

テラドローンは2016年11月、ドローンの運行管理システムであるUTM(UAV Traffic Management)事業の開始を発表した。また、UTM業界において世界的なリーディングカンパニーであるベルギーのUnifly NVと戦略的パートナーシップを締結し、本サービスの世界展開を目指した。

UTMとは、リアルタイムに無人航空機の位置情報を把握し、複数のドローンの効率的で安全なフライトを支援するシステムで、UTMを利用することにより以下のことが実現可能とな る。

  1. ドローンのフライトプランの管理
    ・飛行計画、飛行ログの管理
    ・UAV飛行情報(位置、高度、速度、角度・バッテリー残量等)のリアルタイム管理
  2. 飛行エリアの管理
    ・ジオフェンス:重要施設等飛行禁止区域、ユーザーにより設定されたエリア内への進入禁止
    ・ジオケージ(ジオフィルター):指定エリア内のみでの運行
  3. 複数のUAV間・障害物間の衝突防止、緊急時の停止・自動帰還

ラドローンは世界的なドローン市場調査機関Drone Industry Insightsの「ドローンサービス企業世界ランキング」で、3年連続世界Top 3に選出されている。

テラドローンは2018年が9位であったが、2019年が2位、2020年が1位、2021年が2位とトップレベルを維持している。2021年の1位はマレーシアのAerodyne、3位は米国のCyberhawkであった。

同社はドローンを活用した土木測量、橋梁や工場施設といったインフラを点検するサービスなどを世界10カ国で提供している。その実績やグループ企業のドローン人材開発が評価され、Aramco からの出資が決まったという。

サウジでは国家プロジェクトの次世代都市「NEOM」の建設が進む。「広大な土地を測量する必要があり、ドローン測量の市場は大きい」(徳重徹社長)という。テラドローンは数年で100人程度を現地採用し、ドローン人材を育てる。測量用機器などの生産拠点設立も検討している。

サウジのNeom Cityは①環境にやさしい直線都市「The Line」と、②海の上に浮かぶ八角形の先端産業団地「Oxagon」、③環境にやさしい山岳観光団地「Trojena」の3つのプロジェクトで構成される。

特に、Neom Cityの中心であるThe Lineは、道路や車のない炭素排出ゼロ都市を目指す。高度500メートルの直線型垂直都市で、長さが170km、幅が200mで砂漠を横切って造成される。

      次世代都市「NEOM」については 2022/11/21 サウジのムハンマド皇太子、韓国訪問、来日は中止  に詳細記事

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