QatarEnergy は6月20日、中国石油天然気集団(CNPC)との間で大型LNG供給契約を締結した。年間400万トンのLNGを27年間にわたり供給する。
CNPCはまた、カタールのNorth Field LNG projectの拡張計画 North Field East 計画(4系列計3200万トン/年)の1系列800万トン/年に5%出資する。
QatarEnergyは既存の計画について63~70%の権益を保有しているが、拡張計画については75%の権益を保持する意向を示している。
North Field East については、系列ごとにExxonMobil、Shell、Totalが各25%、ConocoPhillipsとEniが各12.5%の権益を取得、QatarEnergyがそれぞれについて75%の権益を保有している。
今回、CNPCに例外的に5%の権益を分けたと思われる。North Field South では、Totalが9.375%、Shellが9.375%、ConocoPhillipsが6.25%、QatarEnergyが75%となっている。
これは中国国有企業との間では過去1年弱で2件目となる大型LNG契約である。
Sinopec は2022年11月21日、QatarEnergy との間で年400 万トン、27 年間にわたる LNG売買契約を締結したと発表した。これは Sinopec と QatarEnergy の 2 件目の長期LNG 取引(Sinopecは2021年3月にQatarEnergy との間で2022 年1 月から年間200 万トンを10 年間購入する LNG 売買契約を締結している)で、カタールの North Field 拡張プロジェクトでは初の長期LNG 売買契約である。
North Field拡張プロジェクトが出荷を開始する2026年から引き渡しが始まる見込みで、中国にある Sinopec の受入基地に供給される予定である。
中国はLNG輸出国である米国、オーストラリアとの関係が緊張しており、中国の国有エネルギー会社の間ではカタールへの投資が相対的に安全との見方が広がっている。
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カタール政府は2017年7月、液化天然ガス(LNG)の大増産計画を発表した。凍結していたNorthfield の南部の新しいガス田を開発する。
Qatar Petroleumは2021年2月8日、North Field East Project の最終投資計画を決定したと発表した。LNG拡張計画の第一弾で、QatarのLNG生産能力を年産77百万トンから110百万トンに引き上げる。
第二弾のNorth Field South ProjectではLNG能力を110百万トンから126百万トンに拡大する。
既存能力 78 百万トン
North Field East 32 百万トン(800万トン x 4系列)
合計 110 百万トン
North Field South 16 百万トン
最終 126 百万トン
世界最大級のNorth Fieldガス田から産出する天然ガスをRas Laffanで液化する。
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