米国政府、Fordの電池事業に92億ドル融資

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米エネルギー省の Loan Programs Officeは6月22日、Fordと韓国のSK InnovationとのJVのBlueOval SK LLCが建設する3つの電池工場 92億ドルを融資すると発表した。JVはFord MotorのFord とLincoln電気自動車用の電池を生産する。

バイデン大統領の「米国への投資(Investing in America)」アジェンダの一環である。

バイデン大統領は、何十年もの間、米国は雇用を輸出し、製品を輸入してきた一方、インフラ、クリーンエネルギー、半導体、バイオテクノロジーなどの重要な分野では他国が米国を追い越してきたとし、国内製造業の活性化、サプライチェーンの強化、米国の競争力向上、高報酬雇用の創出を目指している。

国のインフラの再構築、民間製造業への4350億ドル(約62兆円)以上の投資、高収入の雇用創出、気候危機に対処し地域社会をより強固にするクリーンエネルギー経済の構築を通じて、アメリカ経済をボトムアップとミドルアウトから成長させることを目的としている。

今回のは先端技術を使った車の生産を支援する低利融資プログラムで、案件ベースでの融資規模は過去最大とみられる。

米国 電池の国内生産拡大は、2030年までに米国の新車販売の少なくとも50%をEVにし、2035年までに電力のCO2排出をネットゼロに、2050年までにネットゼロ社会にするという政権の目標達成のために必須である。

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Ford Motorは2021年9月27日、114億ドルを投資し、米国に電動ピックアップトラック F-150 Lightning Electric Truck の組立工場と、3つの電池工場を新設すると発表した。

3つの電池工場についてはFord とSK InnovationのJVのBlueOvalSKが建設、運営する。バッテリー工場に両社がそれぞれ44億5000万ドルずつを投資し、組立工場にはFord単独で25億ドルを投資する。

テネシー州Stanton にBlue Oval Cityを建設する。電動ピックアップトラック「F-150 Lightning Electric Truck」の組立工場と、新JVのBlueOvalSKのリチウムイオン電池工場及び主要サプライヤーの拠点とリサイクル施設が建設される。投資額は56億ドル。

ケンタッキー州Glendale には58億ドルを投じてBlueOvalSK Battery Parkを建設する。新JVのBlueOvalSKが2つの電池工場をつくる。

電池工場の年間能力はテネシー工場が43GWh、ケンタッキー工場が86GWhで、合計129GWhとなる。フル稼働時にEV約220万台のバッテリーを供給できる。

2025年に操業を開始する予定。

2021/10/1 Ford Motor、114億ドルを投じ、電動ピックアップトラックと3つの電池工場を建設


米エネルギー省は2022年12月12日、GMとLG ChemのJVの
Ultium Cells LLCののオハイオ州とテネシー州、ミシガン州のリチウムイオンバッテリーセル製造施設の建設資金として、最高25億ドルの融資を承認したと発表した。

この融資は、融資プログラム局(LPO)が「先端技術車両製造(ATVM)ローンプログラム」(2007年のエネルギー独立安全保障法(EISA)によって認められた融資プログラム)の下で、米国内のバッテリーセル製造計画に融資を実行した最初の例となる。

2022/12/16 米政府、GMとLGのバッテリー合弁会社に25億ドルの融資

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GMとLG Chemは2019年12月5日、オハイオ州Lordstown の近辺に23億ドルを投資してEV用バッテリー工場を建設する計画を発表した。
折半出資の合弁会社を通じて最大で総額23億ドルを投資する。

GMは2020年5月1日、JVの"Ultium Cells LLC"が当局の承認を受け、スタートしたと発表した。

Ultium Cells LLCは2021年4月16日、テネシー州スプリングヒルに約23億ドルを投資し、新型電池Ultiumバッテリーの工場を建設すると発表した。

GMは2022年1月25日、EVの生産能力の強化に向けて、米国で3つ目となる新たな電池工場の建設を発表した。

LG Energy Solution との50/50 JVのUltium Cells LLCが26億ドルを投じ、ミシガン州 Lansing に第3工場を建設する。

本年夏に土地の整備を始め、電池生産の開始は2024年後半となる。

2022/1/28 GM、米国で3つ目の電池工場を建設、電気自動車生産投資も


電池関連事業では、2022年4月にオーストラリアの鉱物探査会社SYLA Technologiesがリチウムイオン電池材料のルイジアナ州での生産拡大に対して最大1億700万ドルの承認を受けた。

2023年2月には、カナダの Li-Cycle Holdingsが、「先進技術車両製造(ATVM)ローンプログラム」を通じて、3億7500万US$の条件付き融資を受けることを発表した。バッテリー材料リサイクル企業に対する初の融資である。
同社は、NY州Rochester近郊に北米初の商業用湿式製錬の資源回収施設であるRochester Hubを開発する。

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