BRICSに6カ国が新しく参加

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南アフリカで首脳会議を開催中のBRICS 5カ国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)は8月24日、新たに6カ国がメンバーとして加入すると発表した。2024年1月付で正式なメンバーとなる。

加入を申請している国のうち、アルゼンチン、エジプト、エチオピア、イラン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)の6カ国を正式に招待する ことが決まった。

BRICSは「Global South」と呼ばれる新興国・途上国を結集し、欧米主導の国際秩序に挑む狙い。

産油国のサウジとUAEには豊富な資金力があり、BRICSが独自に進める途上国向けの開発融資を強化できる。
エジプトとエチオピアは人口が1億人を超える地域大国であり、
アルゼンチンは隣国のブラジルが加盟を強く後押ししていた。
核開発を巡り欧米と対立が続くイランの加盟もあえて認めた。


2009年にブラジル、ロシア、インド、中国のBRICs 4か国の第一回の首脳会議がロシアで開催された。第二回首脳会議は20104月にブラジルの首都ブラジリアで開催された。

2011年の第三回会議に先立ち、2010年12月に南アフリカをグループに正式加入させることで合意した。BRICsがBRICSになった。

2011/4/23 BRICsからBRICSへ 

本年のBRICSの首脳会議は南アフリカの最大都市ヨハネスブルクで8月22日に開かれ、2日目は首脳らによる全体会議が開かれた。

今回の会議では加盟国の拡大が大きな焦点となっており、中国の習近平国家主席は「BRICSの拡大のプロセスを加速し、より多くの国を参加させて知恵を集め、国際秩序をより公正な方向に発展させていかなければならない」と述べた。オンラインで出席したプーチン大統領も、「BRICSの戦略的な方向性は将来を見据えたもので、世界の多数派の期待に応えている」と述べ、BRICS各国との連携と枠組みの強化を進めていきたい考えを示した。

南ア政府当局者によると、BRICS参加に関心を示している国は40カ国を超え、うちイラン、ベネズエラ、アルジェリアなど23カ国は正式に加盟を打診したという。(下図:南ア情報)
れは世界経済の4分の1、人口にして計30億人以上に相当する。

加盟申請23カ国・地域全てを受け入れれば統率が取れない「バベルの塔」(ブラジルのルラ大統領)になる恐れもあり、首脳会議で議論していた。

ブラジルのルラ大統領は、新加盟国はイデオロギーに関係なしに地政学的な重要性で選ばれるとの認識を示した。「(新加盟国の資格として)大事なのは誰が統治しているかではなく、その国の重要性だ。BRICSに合流するイランやその他の国の地政学的な重要性は否定できない」と強調した。

またルラ氏は、今後ブラジルはナイジェリアやアンゴラ、モザンビーク、コンゴ民主共和国の参加も後押ししていくと述べた。


南アは24日の拡大会合にアフリカや中南米などの首脳 67人を招待していた。会合では、
新興国や発展途上国の立場にたった貿易や投資、それに開発の促進などで連携を図っていくことを確認した。


拡大BRICSは世界人口の46%(G7は9.7%)、GDPで世界の28%(G7は43%)を占める。

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