Exxon Mobil、米シェール大手Pioneer Natural Resources を595億ドルで買収合意

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Exxon Mobil は10月11日、米シェール大手の Pioneer Natural Resources を買収すると発表した。買収額は595億ドル(債務込みで645億ドル)で、Pioneerの株主は1株あたりエクソン株 2.3234株を受け取る。2024年前半の買収完了を目指す。

新型コロナウイルス禍からの経済再開後、化石燃料の収益力が高まっており、シェールの事業基盤を再構築する。

PioneerはScott Sheffield 氏が1997年に創業し、米国のシェール革命をリードしてきた。テキサス州西部のシェール鉱区「パーミアン盆地」で有数の生産量を誇り、日量60万バレル(原油換算)以上の石油・天然ガスを生産する。

パーミアン盆地はMidland Basin とDelaware Basinに分かれる。

PioneerはMidland Basinに大きなガス田を持つ。これに対しExxon Mobil はDelaware Basinに大きなガス田を持つが、Midland Basinにも鉱区を持つ。

Pioneerはパーミアン油田最大の油井運営会社で総生産量の9%を占め、Exxonは6%で第5位の座を占めている。

Exxon Mobil はPioneer の買収により、自社の両Basinの57万エーカーにPioneerのMidland Basinの85万エーカーを加え、取引完了時には、エクソンモービルのパーミアン地での生産量は2023年の生産量の以上の130万石油換算バレル/日(MOEBD)となり、2027年には約200万石油換算バレル/日に増加すると予想されている。

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本年5月にはChevron Corporationが米シェール開発会社 PDC Energy, Inc.を買収することで同社と合意した。買収額は63億ドル(債務を含めて76億ドル)で年末までに取得する見込み。

PDCはコロラド州のDenver-Julesburg (DJ) 盆地に27万5,000エーカー(約1,113平方キロ)の権益、テキサス州とニューメキシコ州にまたがるPermian 盆地に2万5,000エーカー(約101平方キロ)の権益を保有している。

いずれもChevronが2020年にNoble Energy, Inc.から買収したガス田に隣接している。(2020/10/2 米シェール各社、業績悪化に悩む

2023/5/25 Chevron、米シェール会社 PDC Energy を買収




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