Samsung SDI、現代自動車にEV用電池を供給へ

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韓国の電池大手 Samsung SDIは10月23日、現代自動車の欧州工場に対して2026年から7年間にわたって50万台分のEV用電池を供給すると発表した。

両社にとって初めての電池供給契約となる。

Samsung SDI のハンガリーの工場で生産 する現在開発中の「角形バッテリー」を2026年から2032年まで現代自動車の チェコの完成車工場に供給する。ニッケル比率を高めた正極材と独自素材の負極材を使うことでエネルギー密度を高めてEVの航続距離を伸ばせる。(Samsung SDIは2017年5月にハンガリーのグドゥ(Goed)市に、蔚山と中国西安に次ぐ3つ目の工場を新設した。)

両社はまず欧州で供給を始め、徐々に取引関係を拡大していく方針。

現代自動車はこれまでLG Energy SolutionやSK On からパウチ型の車載電池を主に調達してきた。新たにSamsung SDI から角形電池を調達することでサプライヤーを分散し、安定的なEV生産体制につなげる。

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現代自動車グループは2023年4月25日、韓国SK Onと合弁で電池セル生産会社を米国に設立する計画を発表した。両社は2022年11月に北米向け電気自動車(EV)用電池の供給について覚書を締結していた。

合弁会社はジョージア州Bartow Countyに電池セル工場を建設する。総投資額は50億ドルで両社折半出資。

現代自動車グループ とLG Energy Solutionは2023年5月26日、米国に自動車用バッテリーのJV工場を建設すると発表した。

現代自動車のEV新工場が建設される米ジョージア州ブライアン郡に建設する。JVは折半出資で、総投資額は5兆7000億ウォン(約43億ドル)。年間約30ギガワット時(GWh)のバッテリーセル(EV 約30万台) を生産する。

2023/5/31 現代自動車、SK On とJV 及び LG Energy SolutionとのJVで米国にバッテリー工場建設

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Samsung SDIはGM、ステランティス、BMWといった自動車メーカーにEV用電池を供給している。

2023/4/27 Samsung SDIとGM、バッテリー生産のJV設立

2023/10/11 SamsungとStellantis、米国で自動車用電池の第2工場建設を決定

ドイツ高級車メーカーのBMWは2019年11月21日、中国の寧徳時代新能源科技(CATL)及びSamsung SDIの2社に合わせて100億ユーロ超に相当する電池を発注したと発表した。

2018年半ばに公表したCATLへの最初の発注額である40億ユーロから今回73億ユーロに引き上げ、契約期間は2020年から2031年とした。

またSamsung SDIも29億ユーロ相当の電池を調達する契約を締結した。2021年から2031年までの契約である。

BMWは電池生産に必要なコバルトをオーストラリアとモロッコの鉱山から調達し、CATLとSamsung SDIに供給する。またリチウムはオーストラリアなどから入手する。

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LG Energy Solutionについては http://www.knak.jp/blog/2023-10-1.htm#toyota-LG

SK on については http://www.knak.jp/blog/2023-5-2.htm#Hyundai-sk-lg

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