日産自動車は11月24日、英国での電気自動車(EV)化に、20億ポンド(約3700億円)を追加で投資すると発表した。北部Sunderland工場で3車種の新型EVを生産するほか、同国で3拠点目となる巨大電池工場「ギガファクトリー」を建設する。
2021年に表明した10億ポンド(約1900億円:文末の「EV36Zero」)の投資とあわせ、累計で30億ポンド(約5600億円)をSunderland工場の体制強化 (電池工場を含む)にあてることになる。
同工場ではEV「LEAF」のほか、多目的スポーツ車(SUV)の「JUKE」と「Qashqai」を生産している が、それぞれの車種で今後、新型EVを生産する。
3つの新型EVは、現在、日産のSunderland工場で生産されている以下3車種の将来を象徴するもの 。
- 2022年に英国で最も売れた車であり、英国で生産される全車の5台に1台を占めるオリジナル クロスオーバーである「Qashqai」
- 販売台数100万台を突破したコンパクト クロスオーバーの常識を覆すモデルである「JUKE」
- Sunderland工場で25万台以上が生産された世界初の量産EV である「LEAF」
3つの次期型モデルは、以下のエキサイティングな次世代EVコンセプトモデルからインスピレーションを得てい る。
- 流麗でモダンな美しさが特徴のクロスオーバーEVである「ニッサン ハイパーアーバン」
- 多面的かつ多角的なエクステリアが美しいコンパクト クロスオーバーEVである「ニッサン ハイパーパンク」
- 2021年に発表され、Sunderland工場で生産される将来のEVのインスピレーション源である「NISSAN CHILL-OUT」
今回の追加投資で生産するEVは英国のほか、欧州市場で販売する。欧州日産自動車は9月25日に、2030年までに欧州に投入する新型車はすべてEVとする目標を発表している。
EVの基幹部材の車載電池の工場も新設する。現在英国では中国企業傘下のAESCグループと連携し、2拠点のギガファクトリーを持つ。今後のEV需要拡大に合わせ、3拠点目の工場を新設する。
日産自動車は2018年8月3日、日産が保有するバッテリー事業およびバッテリー生産工場を、再生可能エネルギー事業者である中国のEnvision Group(遠景能源集団) に譲渡する契約を締結したと発表した。
エンビジョンAESCエナジーデバイス(Envision AESC Energy Devices Ltd.)は2019年4月1日、同日付で事業を開始したと発表した。その後、AESCグループに改称した。
中国の再生可能エネルギー関連企業のEnvision Group(遠景能源集団)が80%、日産自動車が20%を出資する。2018/8/7 日産自動車とNEC、バッテリー事業を譲渡
日産自動車は2021年7月1日、英国Sunderland工場の隣接地のInternational Advanced Manufacturing Parkに、エンビジョンAESCが大規模バッテリー工場「ギガファクトリー」を建設することに協力すると発表した。
下記 EV36Zero でNo.2、今回 No.3 建設。
車両とバッテリーの生産は、「EV36Zero」のマイクログリッドによって電力が賄われ る。本グリッドは、日産の風力発電と太陽光発電の設備を融合し、日産と近隣のサプライヤーに100%再生可能な電力を供給する能力を有する予定。
2021年7月1日、日産自動車はカーボンニュートラルを加速させるEV推進ビジョン「EV36Zero」を発表した。英国のSunderland工場を中心に、CO2を出さないゼロエミッションに向けて、新たに360度のソリューションを確立していく。
この革新的なプロジェクトには、日産とエンビジョンAESC、そしてSunderland市議会によって10億ポンドが投資される。EVや再生可能エネルギー、バッテリー生産という相互に関連した3つの取り組みによって自動車業界の未来の青写真を描いた。
- 新世代のクロスオーバーEVをSunderland工場で生産
- エンビジョンAESC社はSunderland工場の隣接地に新たな9GWhのギガファクトリーを建設 (No.2)
- サンダーランド市議会が主導する再生可能エネルギーを利用した「マイクログリッド」から100%クリーンな電力をSunderland工場に供給
既存の日産の風力発電設備と太陽光発電設備に加えて、20MWの新規の太陽光発電設備が含まれる。- EV用バッテリーをエネルギーストレージとして二次利用することで、究極のサステナビリティを実現
- この包括的なプロジェクトにより、サプライヤーを含め、英国に6,200名の雇用を創出
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