米国の景気後退が間近か、失業率上昇

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米国の10月の雇用統計が発表された。雇用は市場予想(17万人程度の増加)を下回った。失業率は過去2ヶ月の3.8%から3.9%に上がった。

11月4日付のBloombergは、10月の米失業率の3.9%への上昇は、いわゆる「Sahm Rule」の基準が満たされる寸前であることを意味する、このルールはリセッション(景気後退)の信頼できる予測として証明されてきたと報じている。

Sahm Rule or Sahm Rule Recession Indicatorは、かつて連邦準備制度理事会(FRB)のエコノミストで、現在はBloombergのコラムニストであるClaudia Sahm が考案したもので、失業率の3カ月移動平均が、過去12カ月の最低値から0.5ポイント余り上昇した時にリセッションが始まるというもの。

過去の米国のリセッションではこのルールは当てはまっている。


https://fred.stlouisfed.org/series/SAHMREALTIME


現在の失業率で計算すると、次のようになる。下のグラフでSahm Ruleとしている黒線(右軸)は、失業率の3ヶ月移動平均の値と、過去12ヶ月の最低失業率 3.4 との差である。リセッションが始まる 0.50%ポイントに近づいている。


失業率 3ヶ月移動平均 3.4との差
2022 1 4.0 4.03
2 3.8 3.90
3 3.6 3.80
4 3.6 3.67
5 3.6 3.60
6 3.6 3.60
7 3.5 3.57
8 3.7 3.60
9 3.5 3.57
10 3.7 3.63
11 3.6 3.60 0.20
12 3.5 3.60 0.20
2023 1 3.4 3.50 0.10
2 3.6 3.50 0.10
3 3.5 3.50 0.10
4 3.4 3.50 0.10
5 3.7 3.53 0.13
6 3.6 3.57 0.17
7 3.5 3.60 0.20
8 3.8 3.63 0.23
9 3.8 3.70 0.30
10 3.9 3.83 0.43




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