NIOの李斌CEOは「バッテリー交換事業に着手した時から、業界全体に事業領域を拡大することを試みていた。NIOの電池交換ネットワークと、人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)を掛け合わせた『AIoT』技術を採用したパワークラウドは、5年の発展を経て、研究開発や建設、運営などで豊富な経験を積み重ねており、電池交換業務を業界向けに開放する準備が整った」と説明した。今回の協力によって長安汽車と提携し、新エネルギー車産業の質の高い発展と自動車業界の低炭素化を推進していくと述べた。
更に、蔚来汽車(NIO)は11月29日、浙江吉利控股集団との間で、バッテリースワップに関する戦略的パートナーシップ契約を締結したと発表した。電池の標準化や技術、モデル開発で提携し、効率的なバッテリー資産管理メカニズムの確立や電池交換可能な車両の開発などを目指すとしている。
電池交換により、ドライバーは車両を充電ポイントに接続するのではなく、消耗したパックをフル充電されたパックに素早く交換することが可能になる。
NIOは2023年5月、第3世代となる新たなバッテリー交換システムを発表した。同社のEVの駆動用バッテリーを5分以内に交換できるようになり、欧州市場にも導入される。
この時点でNIOは、中国で1,300か所以上のバッテリー交換ステーションを稼働させ、累計2,000万回以上の交換作業を完了させている。
(10月26日時点でNIOは中国全土で2,000カ所のバッテリー交換ステーションと、3,281カ所の充電ステーションを建設・運営している。)
欧州ではノルウェー、オランダ、ドイツでサービスを開始し、13か所のステーションですでに1万2000回以上の交換が完了しているという。
NIOは、同社のEVの「充電」の56%以上がバッテリー交換によるものであるとしている。NIOの全車種はバッテリー交換が可能で、交換ステーションでは車両下部からバッテリーを取り出し、フル充電されたユニットに入れ替えることができる。一般的な急速充電よりも手軽で素早い交換作業を特徴とする。
第1世代の交換ステーションは2017年に導入され、2021年には第2世代が登場した。最新の第3世代では、第2世代よりも交換にかかる時間が1分短縮され、約4分40秒で完了するという。実際の機械的な交換作業は約2分30秒で行われ、残りの時間は安全確認と車両の位置決めによるもの。
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バッテリー交換ステーションにはバッテリーユニットが保管されている。電池を交換するためには、車体床下の電池位置とステーションの機器の位置を正確に合わせる必要があり、この位置合わせのために、NIOの車両は自動運転での駐車を利用している。自動運転でも調整できない位置ずれは、ステーション側の設備で微調整が行われる。
車を持ち上げ、横からマシーンが動いてきて古い電池 を自動的に取り外し、新しい電池を取り付ける。
自動的に使用済みの車載バッテリーを取り外し、新しいバッテリーを取り付ける。
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