オックスフォード英語辞典を出版するオックスフォード大学出版局がこのほど、毎冬恒例の「今年の流行語」を発表、2023年は「Rizz」が大賞に選ばれた。
言語専門家チームや一般の投票によって決まる「Word of the year」で、SNSをにぎわせたZ世代のスラング「Rizz」が3万2000以上の票を獲得し、選ばれた。
この用語は「charisma(カリスマ)」の中間の言葉をとったもので、「他者を自身のセンスや魅力などで惹きつける力」を指す。
動詞としても、たとえば「rizz up」のように使われる。これは「chat up(相手を誘惑する)」と同様に、「人を惹きつける、誘惑する」という意味をもっている。
また「rizz」がたくさんある人のことを「rizzler」とも呼ぶ。
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過去の「今年の流行語」は下記の通りで、2005年には日本で開発され、2004年11月に英国の新聞Timesが採用し、大ブームとなった数独=「Sudoku」が選ばれている。
2022年 goblin mode
「goblin mode」は俗語で、「in goblin mode」や「to go goblin mode」という表現で使われる。コロナ禍の2022年2月にSNSで流行した。
「社会規範や期待を否定する形で、堂々かつ自己中心的、怠惰、ずぼらで強欲である行動のタイプ」普通の生活に戻ることを拒否する人々や、SNS上で表現される達成不可能な美的基準や持続不可能な生活に反抗する人々の、一般的な雰囲気を捉えたもの。
2021年 vax
vaccine(ワクチン)
2020年 Words of an unprecedented year
「前例のない年を表す単語たち」
環境問題、政治経済、社会運動、ソーシャルメディア、科学技術、世界英語の広がり」など様々な分野ごとに、新しい語が生まれ、1つの単語には絞れなかった。
2019年 CLIMATE EMERGENCY
気候変動を低減するあるいは抑止するための措置が急務である状況
2018年 Toxic
ネガティブな意味で、社会問題・政治問題のほか、あらゆる物事や状況とセットで使われた。
- toxic waste (有毒廃棄物・ゴミ)
- toxic workplace (有害な職場)
- toxic relationship (害のある関係)
2017年 Youthquake
youth (若者) と quake (地震)
「若者の行動や影響から生ずる著しい文化的、政治的、社会的変化」:若者の強力な力が政治にまで影響を及ぼすようになった。
2016年 Post-Truth
「非常に緊迫した」政治的な1年を反映する言葉として選んだ。
客観的事実よりも感情的な訴えかけの方が世論形成に大きく影響する状況を示す形容詞。6月のブレグジットと11月の米大統領選を反映した選択。
2015年 |
初の絵文字「Face with Tears of Joy」うれし泣きの顔
世界で最も使われている絵文字(英国での利用率は前年比20%増、米国でも17%増)
2014年 vape
電子タバコを使用すること、または器具自体
ロンドンで初のベープカフェがオープン
2013年 selfie
自分撮りした写真
2012年 omnishambles
BBCテレビの風刺政治コメディ "The Thick of It" から生まれた造語で、「omni=すべて」と「shambles=大混乱」をくっつけた。ロンドン五輪に関する失言や不適切発言、欧州金融危機などによる混乱状態ならびに対処の誤りを表す。
2011年 squeezed middle
ミリバンド労働党党首(当時)がBBCのラジオ番組で口にした言葉で、労働党は中産階級をターゲットにする必要があると話したときに使った表現で、直訳すると「圧迫されている中間層」
2010年 big society
キャメロン首相が2010年7月、big societyとは何かについて演説を行った。「大きな社会とは言い換えればliberalism(自由主義)であり、empowerment(権限付与)であり、freedom(自由)である」と説明し、「中央官庁のエリートから街の男女へ権力を再配分する」との考えを示した。
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