Chesapeake Energy、同業のシェール開発 Southwestern Energy を買収

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Chesapeake Energy CorporationとSouthwestern Energy Companyは1月11日、時価総額74億ドルでの全株式取引による合併契約を締結したと発表した。Southwesternの株主はSouthwestern 1株につきChesapeakeの普通株式0.0867株を受け取る。

Southwestern Energyは独立系のエネルギー会社で、Appalachia とHaynesville Basinsに 938,000 net acres 以上を有している。

合併企業はクロージング時には新しい名前を採用する予定。

合併により、Appalachia と Haynesvilleの高品質で大規模なエーカレージを組み合わせることで、約7.9 Bcfe/d のネット生産となる。年間のシナジーは約4億ドルとしている。


シェールガスの生産量は業界トップのEQT Corporationを抜き、最大手になる見込み。

EQT Corporation (当初の社名はEquitable Gas)は、アパラチア盆地のマーセラスシェールおよびユーティカシェールを中心に事業を展開する天然ガス生産会社で、マーセラス地域の約180万エーカーを含む約200万エーカーにおいて、約25兆立方フィート相当(Tcfe)の天然ガス、天然ガス液(NGL)、原油の確認埋蔵量を有する。

主にMarkWest Energy Partners L.P.と契約し、天然ガスを処理し、生産された天然ガスからエタン、プロパン、イソブタン、ノーマルブタンおよび天然ガソリンからなる重質炭化水素ストリームを抽出する。

Chesapeake Energyはシェール革命の初期から業界をリードしてきたが、新型コロナウイルスの影響による原油相場の下落で経営が悪化、2020年6月28日、連邦破産法11条(Chapter 11) に基づく会社更生手続きをテキサス州南部地区の連邦破産裁判所に申請したと発表した。原油相場下落による破綻としては米国最大の業者である。

同社は積極的な事業拡大で抱え込んだ重い債務負担に苦しんでいた。

3月末時点の負債総額は95億ドルで、6月の金利支払いが出来ず、本年に返済期限がくる長期債が1ドル当たりたった5セントで取引されており、Chapter 11 申請はむしろ遅すぎると見られている。

同社は5月にSECに提出した資料で、新型コロナの影響で資本市場へのアクセスが制限され、「年内に期限を迎える社債の償還資金が手当てできない可能性がある」と説明、Chapter 11の適用申請を検討しているとしていた。

同社では既に債権者の大半との間で負債を約70億ドル削減することで合意しており、さらに事業の続行のために925百万ドルのつなぎ融資(debtor-in-possession financing )を確保している。

2020/6/30 米シェール大手のChesapeake Energy、Chapter 11 申請 

その後、同社は経営を再建し、2022年1月には同業の Chief E&D Holdings, LP と、関連する未稼働資産(Tug Hill, Inc の関連会社所有)を現金20億ドルと普通株式約944万株で購入する契約を結んだ。

Chief E&D Holdingsの所有ガス田はペンシルベニア州のMarcellus ShaleのChesapeake Energyのガス田に隣接している。(下図のCHKはNasdaq市場でのChesapeake Energy の略号)

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参考

2023/5/25 Chevron、米シェール会社 PDC Energy を買収

2023/10/17 Exxon Mobil、米シェール大手Pioneer Natural Resources を595億ドルで買収合意


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