日本とバングラがEPA交渉へ

| コメント(0)

日本とバングラデシュ両政府は月内にも経済連携協定(EPA)の交渉開始で合意する。2025年中の交渉妥結をめざす。

日本政府は2022年12月12日に、バングラデシュ政府との間で「あり得べき日・バングラデシュ経済連携協定(EPA)に関する共同研究」を立ち上げることで一致、その結果を2023年12月27日に発表した。

  1. 日本とバングラデシュとの間の貿易は、相互補完的な関係にあり、あり得べきEPAは、両国間の貿易及び投資の増大及び「戦略的パートナーシップ」の強化に寄与する。
  2. 共同研究グループは、広範かつ詳細な議論を通じて、両国の特定の品目のセンシティビティに留意する必要はあるものの、日本とバングラデシュとの間で包括的かつ高いレベルの、世界貿易機関(WTO)に整合的なEPAを締結することが、両国に多大な利益をもたらし、両国間の経済関係を更に強化するであろうことを認識した。また、そのようなEPAは、両国企業によるビジネスの活性化、更には両国の政治・外交関係の強化にもつながると認識した。
  3. 共同研究グループは、日本国政府とバングラデシュ政府が両国間のEPA締結のための交渉を開始することを提言する。

バングラから日本への輸入総額は2022年におよそ17.2億ドル(当時のレートでおよそ2200億円)だった。衣服や靴といった衣料品が9割以上を占める。日本からの輸出総額は25.7億ドル程度(同3300億円)で、3割程度が鉄鋼 である。

バングラデシュは2026年に先進国への輸出品の関税が免除される「後発発展途上国(LDC)」から外れる予定である。

バングラデシュの主要輸出品は 現在は特別特恵制度で関税が無税だが、LDCから外れると一般特恵関税が適用される。

一般特恵関税制度(Generalized System of Preferences: GSP)とは、わが国が「特恵受益国」と認めた開発途上国を原産地とする品目(一部の例外品目は除く)を日本に輸入する場合に、通常の関税率より低いか、あるいは無税(Free)の特恵税率が適用される。

特恵受益国のうち、「特別特恵受益国」として認められた後発開発途上国(Least developed country: LDC(2022/8で46ヶ国・地域)の原産品を輸入する場合は、特別特恵関税が適用され原則無税になる。

バングラは経済成長が著しくインフラ需要が高まっている。現在は日本からの鉄鋼輸出に10%程度、自動車に最大25%ほどの関税がかかっているが、「後発発展途上国(LDC)」から外れるのを機に、輸出拡大に向けて撤廃・引き下げを求める。 コメや和牛などの関税も協議し、農産品の輸出増を狙う。

他方、繊維などでユニクロなどのアパレル企業が進出し、製品を日本に輸入している。これまで輸入関税は無税であったが、今後は関税がかかる。EPAにより、関税引き上げの影響を抑える。

ーーー

国連は2021年11月24日、第76回国連総会でバングラデシュ、ラオス、ネパール3カ国の後発開発途上国(LDC)卒業の決議案を採択したことを発表した。

バングラデシュは1975年のLDC認定以降、諸外国への輸出に際して、LDC向けの関税優遇措置を受けているが、2018年にLDC卒業資格の要件を満たし、2021年2月には2度目の審査(トリエンナーレ・レビュー)を経て、国連の開発政策委員会が2026年のLDC卒業を推薦していた。今般の採択により、同委員会によるモニタリングなど所定のプロセスを経て、2026年11月24日にLDC卒業見込みとなることが決定した。

     https://www.bd.emb-japan.go.jp/files/000355547.pdf

コメントする

月別 アーカイブ