LyondellBasell、サウジのNATPETに35%出資

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LyondellBasell は1月16日、サウジの西岸Yanbu Industrial City でPPを製造販売するNational Petrochemical Industrial Company (NATPET) の株式35%をサウジの投資会社Alujain Corporationから取得したと発表した。契約締結は同日、リヤドのエネルギー省でおなわれた。

National Petrochemical Industrial Company (NATPET) は2009年以降、Yanbu Industrial Cityで年産40万トンのPPを生産販売している。

PP 製品は、Teldene® というブランド名で、世界 60 か国以上、ほぼすべての地域で販売されている。

PP プラントはLyondellBasell がライセンスしたSpheripol technologyを使用、原料プロピレンは UOPの Oleflex 技術を使用したPropane Dehydrogenationにより自社生産している。

National Petrochemical Industrial Company (NATPET) の当初の出資者は、サウジのAlujain Corp と Xenel Group(サウジのAlireza一族の投資会社)とポリマーのグローバルサプライヤーのNoble Resources である。

Alujain Corpは1991年設立で、サウジで石油化学、採掘、金属、エネルギー分野などのさまざまな産業プロジェクトに出資している。

当初の出資比率は不明だが、Alujain Corpは2023年10月に出資比率を88.59%から97.55%にしていた。

この中から35%をLyondellBasellに売却し、今後は実質的にAlujain Corp とLyondellBasell のJVとする。(62.55% / 35%)

LyondellBasell とAlujan は株式売買と同時に、新しくPDH法によるプロピレン工場と、現工場と同じLyondellBasellのSpheripol technologyを使うPP 第2工場を建設する検討を開始した。

LyondellBasell とAlujan の株式売買契約は、エネルギー省がこのプロピレン用の原料の割当を承認するのを待って行われた。

Alujain Chairman のMohammed Bin Saleh AlKhalil は、「われわれは、最初はライセンシーとして、そして現在は合弁パートナーとして、LyondellBasell との関係を深める機会を歓迎します」と述べた。

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Yanbu Industrial City のNational Petrochemical Industrial Company (NATPET) の工場の隣には、Sabicの関係会社のArabian Industrial Fibers IBN RUSHD)の工場がある。

IBN RUSHD1993年にSABIC 70%、その他1530%JVとして設立され、Yanbu に芳香族→PTA→ポリエステルのコンプレックスを1995年から稼動させている。

LyondellBasell は2009年8月6日、Arabian Industrial Fibers (IBN RUSHD)が同社のSpheripol PP 技術を採用したと発表した。

今回、初めてPPに進出し、Yanbu に525千トンのプラントを建設するもので、2012年のスタートを目指す。

2008年10月、Lummus Technology はIBN RUSHDからプロパン脱水素設備の技術供与、基礎設計の契約を受けた。

2008/8/12 SABICのArabian Industrial Fibers、PP進出




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