エーザイは1月10日、アルツハイマー治療薬「レカネマブ」が中国国家薬品監督管理局(NMPA)より「アルツハイマー病による軽度認知障害及び軽度の認知症の治療」の適応で、承認を取得したと発表した。中国製品名は「乐意保®」で、直訳すると「保護する意欲がある」。
米国、日本に続く世界で 3カ国目の承認である。2024年度第2四半期中の発売に向けて準備を進める。
米食品医薬品局(FDA)2021年6月7日、エーザイと米バイオジェンが共同で開発するアルツハイマー型認知症治療薬候補ADUHELM(一般名:アデュカヌマブ)について、脳内のアミロイドβプラークを減少させることにより、アルツハイマー病の病理に作用する初めてかつ唯一の治療薬として、迅速承認(accelerated approval)したと発表した。従来の認知症薬とは異なり、認知機能の低下を長期的に抑制する機能を持つとして世界で初めて承認された。
2021/6/8 エーザイとバイオジェンのアルツハイマー新薬、米で承認 →2023年7月にフル承認
武見厚生労働相は2023年9月25日、アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」を正式に承認した。
2023/8/23 厚労省の専門部会、エーザイのアルツハイマー治療薬「レカネマブ」の国内での製造販売承認を了承、近く承認へ → 承認
中国の承認は、大規模グローバル臨床第Ⅲ相試験である Clarity AD 試験に基づくもので、主要評価項目ならびに全ての重要な副次評価項目を統計学的に有意な結果をもって達成した。
エーザイは、2024 年の中国におけるアルツハイマー病(AD) による軽度認知障害および軽度の認知症の当事者数を1,700 万人と推定しており、今後高齢化の進展と共に増加していくと考えている。
中国においては、エーザイが販売並びに専門 MR による情報提供活動を行う。今後、オムニチャネルによる AD の疾患啓発や血液バイオマーカーを含む診断環境の整備に向けた専門医との連携を進める。
保険会社との連携による AD の保険プログラムの開発など、アクセス環境の整備も行っていく。
レカネマブについて、欧州(EU)、カナダ、英国など、11 の国と地域で承認申請を行っていく。
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