2023暦年のGPIF収益、過去最高の34兆円

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公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF:Government Pension Investment Fund) の2023年10~12月期の運用収益は5兆7287億円のプラスだった。

2023暦年の収益は34兆3077億円のプラスで、過去最高となった。

2001年度の市場運用開始後の2023年度第3四半期までの累積収益額は132兆4113億円の利益で、うち、利子・配当収入は50兆5529億円に達する。

2023年度第3四半期末の運用資産額は224兆7025億円となった。 国内外の株価が上昇したことに加え、円安ドル高による外貨建資産の評価額上昇で、1年間で2割増えた。

GPIFは2014年10月に運用方法を大幅に見直し 、これまで24%であった株式(国内、外国12%ずつ)を50%(国内、外国25%ずつ)に増やし、株式と債券が半分ずつで国内資産6割・外貨建て資産4割という分散型 とした。5%だった短期資産は各資産に分散して管理している。

理由は制度を維持できるだけの運用益を確保するため。

それまでの制度に必要な利回りは1.7%だが、低金利の国債で運用しても目標を達成できない。
また、「全額国債運用なら、1%金利が上昇すれば、(債券価格が下落するので)10兆円の評価損が出る。国債は安全で、株式は危ないという考えがあるが、そうではない」と説明した。

さらに2020年に外貨建資産の比率を4割から5割まで拡大した。

この結果、株高や円安による恩恵を受けやすい資産構成となっている。

2023年12月末の構成は下記の通り。

国内 外国 合計
債権 25.77% 24.44% 50.21%
株式 24.66% 25.14% 49.79%
合計 50.43% 49.58% 100%

参考 2016/9/3 年金運用、4-6月で5.2兆円の損失 

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