LG Chem は2月8日、GMに2035年まで24兆7,500億ウォン(約2兆7,500億円)規模の正極材を供給する長期契約を締結したと発表した。
テネシー州の正極材製造工場スタートの2026年から2035年までの長期契約での供給で、GMの正極材から自動車までのValue Chain 作成に協力する。
両社が2022年に合意した供給契約の一環となる。LG Chemが建設中の米テネシー工場で生産したNCMA(ニッケル、コバルト、マンガン、アルミニウム)と呼ぶニッケル含有量が高い正極材を供給する。
供給量は同工場が稼働する2026年から計50万トン以上で、これは航続距離500キロのEV500万台分に相当する規模となる。
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LG Chemは2022年11月22日、テネシー州と正極材工場建設業務協約(MOU)締結式を行ったと明らかにした。
LG Chemは30億ドル以上を単独投資し、テネシー州Clarksvilleの170万平方メートルの敷地に2023年1~3月期中に着工する。
EV用電池の原材料である重要鉱物の調達先を、米国か、米国と自由貿易協定(FTA)を結んでいる国に事実上制限する米国のインフレ対策法案への対応である。
LG Energy Solution は2022年11月10日、同様の目的で、米国の鉱物会社のCompass Mineralsとの間でバッテリーグレードの炭酸リチウムを購入する契約を締結したと発表した。
LG Chem は2023年12月19日、現地で地鎮祭を行った。
2026年に第一期6万トンでスタート、その後生産ラインを段階的に拡大して2027年には年産12万トン規模に増やす。走行距離500km以上の高性能電気自動車約120万台分のバッテリーを作れる水準で、米国で最大規模の正極材生産施設となる。
次世代電気自動車バッテリー用ハイニッケルNCMA(ニッケル・コバルト・マンガン・アルミニウム)正極材を生産する。NCMA正極材はエネルギー密度を決めるニッケル含有量を高めて安定性が高いアルミニウムを使い出力と安定性を備えたのが特徴。
生産ラインもまた熱を加える焼成工程設計技術を高度化し、ライン当たり生産量を年間1万トン以上に引き上げる。
また、スマートファクトリー技術を活用しすべての工程の自動化と品質分析・管理システムを構築する。工場は太陽光や水力など100%再生可能エネルギーで稼動する。
2022/11/24 LG Chem、米国に正極材工場建設
GMが調達した正極材は、LG Energy Solutionとの米合弁法人に供給される。 なお、今回の契約はJVとの契約ではなく、GM本体との契約であるため、GMの他のEV計画にも使用される可能性がある。
GMとLG Energy Solution は米国に3つの電池工場を持つ。
折半出資の合弁会社を通じて最大で総額23億ドルを投資する。
GMは2020年5月1日、LG Energy Solution との50/50 JVの"Ultium Cells LLC"が当局の承認を受け、スタートしたと発表した。
Ultium Cells LLCは2021年4月16日、テネシー州スプリングヒルに約23億ドルを投資し、新型電池Ultiumバッテリーの工場(JV 第二工場)を建設すると発表した。
GMは2022年1月25日、EVの生産能力の強化に向けて、米国で3つ目となる新たな電池工場の建設を発表した。
Ultium Cells LLCが26億ドルを投じ、ミシガン州 Lansing に第3工場を建設する。
2022年夏に土地の整備を始め、電池生産の開始は2024年後半となる。
2022/1/28 GM、米国で3つ目の電池工場を建設、電気自動車生産投資も
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