バイデン大統領、パレスチナ自治区の安定を脅かす行為に関与する者へ制裁を科す大統領令を発表

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バイデン大統領は2月1日、パレスチナ自治区のヨルダン川西岸の平和、安全、安定を脅かす行為に直接的、間接的に関与している人物に対して制裁を科す大統領令を発表した。

Executive Order on Imposing Certain Sanctions on Persons Undermining Peace, Security, and Stability in the West Bank

理由として、以下の通り述べている。

大統領は、ヨルダン川西岸の状況、特に過激派入植者による高レベルの暴力、人々や村の強制移住、財産の破壊が耐え難いレベルに達していることを認識している。 ヨルダン川西岸とガザ、イスラエル、そしてより広範な中東地域の平和、安全、安定に対する深刻な脅威となってい る。 これらの行動は、二国家解決の実現可能性やイスラエル人とパレスチナ人が同等の安全、繁栄、自由を確保できるようにするなど、米国の外交政策目標を損なうものである。 また、それらはイスラエルの安全を損ない、中東全域にわたる広範な地域的不安定化をもたらし、米国の人員と利益を脅かす可能性がある。 こうした理由から、これらの行動は米国の国家安全保障と外交政策に対する異例かつ異常な脅威となる。 私はここにその脅威に対処するため国家非常事態を宣言 する。したがって、私はここに次のことを命令する。」

ヨルダン川西岸の平和、安全、安定を脅かす行為に直接的、間接的に関与している人物は、アメリカ国内にある資産が凍結されるほか、アメリカ人との取り引きを禁止する。

米政府は昨年12月5日、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区で暴力行為をはたらく過激派に対して、ビザ(査証)の発給を禁止しており、今回は一段と対応を強化した。

米国務省の報道官は、過激派のイスラエル人とその家族ら「数十人」がビザ発給禁止の対象になると説明。対象者の氏名の公表は、アメリカの法律で禁じられているとした。

米政府はこの決定の1カ月ほど前に、イスラエルをビザ免除プログラムの対象とし、イスラエル国民のビザなし渡航を認めたばかりだった。今回の発表の対象となる人々は、このプログラムの対象外となる。

米国務省は2月1日、発令された大統領令のもとでヨルダン川西岸地区でパレスチナ人に暴力を振るったイスラエル人4人に制裁を科したと発表 、「イスラエルはヨルダン川西岸地区の市民に対する暴力を止めるためにもっと措置を講じ、暴力を振るった者の責任を追求しなければならない」と指摘した。

David Chai Chasdai Huwaraで暴動を主導、パレスチナ民間人が殺害された。
Einan Tanjil パレスチナの農民とイスラエルの活動家を暴行
Shalom Zicherman ヨルダン川西岸でイスラエル活動家を暴行する様子が撮影された
Yinon Levi 定期的にMeitarim Farm前哨基地からの入植者グループを率い、パレスチナ人とベドウィンの民間人を襲撃し、家から出なければさらなる暴力を科すと脅迫

国務省の報道官は記者会見で、米政府が入植者による暴力の記録をイスラエル側に提示し、イスラエルが対応した事例もあると説明、こうした介入から約2カ月で暴力が減少したと述べた。
同時に「これで終わりではない」とし、米国籍の入植者も含め今後さらに制裁対象を追加する可能性を排除しなかった。


今回の大統領令の発令に先駆けて、ホワイトハウスはその旨をイスラエルに通知した。

イスラエル首相府は全ての違法行為に対し行動を取っているとし、制裁は「必要ない」と反発した。

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