中国の造船企業、世界初のアンモニア燃料動力コンテナ船の建造を受注   日本郵船はアンモニア燃料アンモニア輸送船を建造

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ベルギーの海運大手CMBの研究開発企業CMB.tech はこのほど、中国船舶集団上海船舶研究設計院が独自に開発・設計した世界初のアンモニア動力コンテナ船の建造を発注した。人民日報が報じた。


同船は20フィート標準コンテナ(TEU)を約1400基積載することができ、アンモニア燃料エンジン、アンモニア燃料貯蔵タンク、供給システム、注入システムを搭載する。同船は複数の革新的設計を採用し、積載能力をより向上させ、複数規格 (20 feet, 26 feet, 30 feet, 40 feet and 45 feet) のコンテナを積載することが可能だという。


全長約150メートル、全幅約27メートルで、青島揚帆船舶製造で建造される。引き渡しは2026年半ばを予定。

本船のオーナーは、窒素肥料世界最大手のYara International のグループ会社Yara Clean Ammonia と欧州近海船会社のNorth Sea Container Line (NCL) で、引き渡し後は主にノルウェーとドイツを結ぶ航路に就航する。オーナーのYara Clean Ammoniaが燃料アンモニアを供給する。

アンモニア燃料の利用を推進するため、Yara Clean Ammoniaは業界の他社と共同で、ノルウェーをはじめとしたスカンジナビア諸国の港湾施設に、クリーンアンモニアの貯蔵および補給ネットワークの建設を目指している。

中国船舶集団によると、年間約1万トンの二酸化炭素排出量の削減が期待できるという。

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日本郵船は1月25日、アンモニアを燃料に使いアンモニアを運ぶ外航船の建造を発表した。2026年11月の完成を目指す。

日本郵船、ジャパンエンジンコーポレーション、IHI原動機、日本シップヤードの4社は、2023年12月に世界初となる国産エンジンを搭載したアンモニア燃料アンモニア輸送船(AFMGC: Ammonia-fueled Medium Gas Carrier)の建造に関わる一連の契約を締結した。

2021年10月に新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業の採択を受けた。

船種 40000m3型アンモニア燃料アンモニア輸送船
引渡時期 2026年11月(予定)
造船所 ジャパンマリンユナイテッド㈱有明事業所
搭載エンジン ①主機:ジャパンエンジンコーポレーション製
    アンモニア燃料Dual Fuel (DF)2 ストロークエンジン 

②補機: IHI原動機製
     アンモニア燃料Dual Fuel (DF)4 ストロークエンジン

※主機:プロペラを回して船の推進力得るためのエンジン
補機:船内の電気を賄う発電機を駆動するエンジン

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アンモニア燃料船の開発をめぐる国際競争は激化している。日刊工業新聞のまとめでは下記の通り。




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