米最高裁、トランプ氏の免責特権について審理入りを決定

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スミス特別検察官は、トランプ前大統領を2回起訴した。2020年大統領選の結果を覆そうとしたとされる事件と、機密資料を不正に取り扱ったとされる事件での違法行為40件についてである。

トランプ氏は大統領免責特権で刑事裁判の被告になり得ないと申し立てていた。

しかし、首都ワシントンの連邦地裁は2023年12月1日、大統領の免責特権が適用されるとしたトランプ氏側の主張を退けた。

首都ワシントンの連邦控訴裁判所は2月6日、トランプ前大統領について大統領免責特権を認めず、2020年大統領選の結果を覆そうと企てた罪で起訴されうるとの判決を出した。

連邦控訴裁の判事3人は全員一致でトランプの主張を退けた。判決は、「選挙結果の承認と実施という、行政権に対する最も基本的なチェック機能を無力化するような犯罪も犯せる、無制限の権限を大統領はもっているとするトランプ前大統領の主張は、受け入れることができない」とした。

トランプ陣営は、判決直後に声明を発表。「(前大統領は)DC巡回控訴裁判所の判決に謹んで異を唱え、上訴する」とした。また、「大統領に免責が認められないなら、今後退任する大統領はすべて、対立政党から即座に起訴されることになる」、「完全な免責がなければ、米大統領はまともに機能できない」と主張した。

トランプ前大統領は2月12日、大統領の免責特権を認めないとした連邦控訴裁の判決を保留するよう最高裁に要請した。

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米連邦最高裁は2月28日、大統領の免責特権を認めるかどうかを審理すると発表した。4月22日の週に口頭弁論を開くとしている。

最高裁は「前大統領が任期中の公務に関わると主張する行為に対する刑事訴追について、大統領の免責特権を享受するか、するとすればどこまで享受するか」を審理すると説明した。

最高裁が免責特権の是非について判断を下すまで、連邦地裁は大統領選敗北の結果を覆そうとした罪を巡る前大統領の刑事裁判手続きを開始できない。

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イリノイ州のクック郡巡回裁判所は2月28日、トランプ前大統領が2024年大統領選の同州での予備選に立候補できないとの判断を示した。2021年1月の連邦議会議事堂襲撃にトランプ氏が関わったことが、反乱に関与した人物の公職就任を禁じた憲法の修正条項に触れるとした。

トランプ氏の予備選への立候補をめぐっては、これまでにコロラド州とメイン州で、修正第14条3項を理由に、立候補資格を認めない判断が下されている。

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この2州については判決は最高裁の判決が出るまで保留されており、3月5日の予備選には参加できる。

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