米予算の一部可決成立

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バイデン米大統領は3月9日、2024年会計年度(2023年10月-2024年9月)予算案の一部(総額4600億ドル)に署名した。3度のつなぎ予算で賄ってきた昨年10月からの予算が5ヶ月遅れで成立した。

3度目のつなぎ予算の一部が8日に期限を迎えるため、9日に政府機関が一部閉鎖される恐れがあったが、ぎりぎりのタイミングで閉鎖を回避する予算が成立した。 


2度目のつなぎ予算で予算を2分割して、それぞれ期限を設けたもので、今回成立したのは、農務、内務、商務、司法、運輸、住宅都市開発、エネルギー、退役軍人省と食品医薬品局(FDA)、環境保護局(EPA)、航空宇宙局(NASA)の予算を盛り込んだ歳出法案である。


残るのは、
金融・サービス、商務・司法・科学、労働・保健・教育、国防、国土安全、内務・環境、立法、外交の8分野 で、つなぎ予算は3月22日までであり、22日までに可決・成立しなければ、これらの政府機関が23日に閉鎖される危険が残る。

与野党交渉担当者は3月初めの時点で、今回分については昨年合意したレベルにすることで合意しており、これについて最終文書を策定し3月8日までに上下院で可決させるとしていた。可決は予定通りである。
残る歳出分野でも詰めの交渉を進め、3月22日までに可決させるとしたが、現時点で基本的に合意しているかどうか、不明。


今回は、下院は3月6日に賛成339票、反対85票で可決した。共和党の83人が反対した。

  共和党 民主党 合計 欠員
賛成 132 207 339
反対 83 2 85
棄権 4 4 8
合計 219 213 432 3


上院はこれを賛成75、反対22の賛成多数で8日に可決した。

  共和党 民主党系 合計
民主党 民主系無所属 無所属
賛成 26 46 2 1 75
反対 21 1 22
棄権 2 1 3
合計 49 48 2 1 100

民主系無所属はSanders, King 両議員、無所属は元民主党のSinema議員


なお、今回分と3月22日が期限の残り分にはウクライナやイスラエル等への支援は含まれていない。

これらについては2月13日に上院が法案(国境移民対策を除く)を可決したが、下院には反対が多く、審議していない。

秋の大統領選挙の結果次第である。

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本年度の米国の予算審議の状況は下記の通り。

退役軍人省やエネルギー省、農務省、運輸省、住宅都市開発省向け
②金融・サービス、商務・司法・科学、労働・保健・教育、国防、国土安全、内務・環境、立法、外交の8分野

第1回つなぎ予算 第2回つなぎ予算 第3回つなぎ予算 ウクライナ等支援予算 本予算① 本予算②
期限 11月半ばまで45日分
①2024/1/19まで 
②2024/2/2まで
①2024/3/8
②2024/3/22
2024/3/8
期限内成立
2024/3/22
条件 ウクライナ支援除外 ウクライナ、イスラエル支援除外 ウクライナ、イスラエル支援除外 国境移民対策除外
可決 下院 2023/9/30 a 2023/11/14 2024/1/18 c 審議せず→法案成立せず 2024/3/6
上院 2023/10/1未明 2023/11/15深夜 2024/2/13    d 2024/3/8


a 2023/10/2 米議会、土壇場で政府機関閉鎖を回避

b 2023/11/15 米下院、政府機関閉鎖回避へつなぎ予算案可決 上院に送付

c 2024/1/22 米国つなぎ予算案成立、政府機関の閉鎖回避

d 2024/2/29 米議会指導部、年度予算案を3月22日までに成立させることで合意 

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