米上院、ウクライナなどを支援する下院の緊急予算案を可決

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米連邦議会上院は4月23日、ウクライナなどを支援する緊急予算案を賛成多数で可決した。

下院が4月19日に賛成多数で可決したウクライナ支援追加予算案等の4法案を一つにまとめた。

 1)ウクライナ支援(総額608.4億ドルで、うち融資が79.0億ドル)

 2)イスラエル支援(263.8億ドル )

 3)インド太平洋の安全保障を強化する法案(81.2億ドル )

 4) 21st Century Peace through Strength Act 

2024/4/21 米下院、ウクライナ支援等の4法案を可決、上院へ送付

バイデン米大統領が24日に署名し、成立する。

  共和党 民主党系 合計
民主党 民主系無所属 無所属
賛成 31 46 1 1 79
反対 15 2 1 18
棄権 3 3
合計 49 48 2 1 100

民主系無所属はSanders, King 両議員、無所属は元民主党のSinema議員

ロシアの侵略が続くウクライナの支援に608億ドルを充てる。米政府は法案成立後、すみやかに弾薬や防空兵器などの供与を始める。米国防総省の報道官は、成立した場合「一般論だが、数日以内に支援物資を届けることができる」と語った。

ウクライナ支援の一部を返済義務が生じる融資に切り替え、財政規律を重視し支援に慎重だった共和議員の理解を得た。ロシア制裁によって凍結されたロシアの資産をウクライナ支援に活用することを可能にする内容も加えた。

イスラエル関連には264億ドルを拠出する。ロケット弾を撃ち落とす対空防衛システム「アイアンドーム」などを補充する。パレスチナ自治区ガザ地区への人道支援にも90億ドル以上を使う。

台湾を中心にインド太平洋の同盟国・地域を支援する予算には81億ドルを盛り込んだ。威圧的な行為を強める中国へ抑止力を強化するため、資金・防衛装備の両面で台湾に協力する。

中国発の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」の利用禁止につながる規定も可決した。売却までの猶予期間は最大1年とした。

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