円相場の動き

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欧米各国が2022年には利上げに転じたのに対し、日本銀行は3月18日~19日の金融政策決定会合で、ようやく従来の「マイナス金利政策」を解除し、無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促すことをきめた。

日銀による利上げは2007年2月以来およそ17年ぶりである。

一方で米国は2022年以降、頻繁な利上げを行い、現状のFF金利は5.25~5.50%で、日米金利差は非常に大きい。欧州も同様である。

2024/3/20 日銀、マイナス金利政策を解除

この結果、円安が進行している。2024年4月29日(祭日)の外国為替市場で一時160円台と、1990年4月以来34年ぶりの円安ドル高水準となった。

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4月29日(日本は祭日)のアジアの外国為替市場で午前中、およそ34年ぶりに1ドル=160円台になった。

午後1時すぎに一転して円高方向に変動し、1ドル=155円台まで値を戻した。

政府は発表していないが政府による円買いドル売り介入があったとの観測が強まった。

その後、4月30日、5月1日と再び円安に動いていたが、日本時間の5月2日朝6時頃(米連邦公開市場委員会の終了後)、急な円高・ドル安が進み、円相場は一時1ドル=153円台まで上昇した。1時間程度で4円超の円高になった。

市場では日本政府・日銀が円買い介入に踏み切ったという見方が出ている。
午後は円買い再開で155円台前半に失速した。




3日のニューヨーク外国為替市場で円が対ドルで上昇、一時1㌦=151円台 4月の雇用統計で非農業部門の就業者数が前月比17万5000人増と市場予想(24万人程度)を大きく下回り、FRBが早期利下げに動く可能性を意識したドル売り。


日本経済新聞は、専門家の意見をまとめ、介入原資は3000億ドルと推定、最初の介入が5兆円規模と推定されたことから、円買い余力はあと8回と報じた。

円売り介入の場合は限度がないが、円買い介入の場合は円を買うための米ドルが必要である。

日本の外貨準備は3月時点で1兆2906億ドルあったが、当面使えるのは、このうちの満期1年未満の短期証券と預金の合計の約3000億ドル(約47兆円)と推定した。

最初の介入は5兆円規模と推定されたことから、余力はあと8回、約40兆円としたもの。

日銀が4月30日に公表した5月1日の当座預金残高の見通しによると、為替介入を反映する「財政等要因」による減少額が7兆5600億円だった。

為替介入を想定しない市場推計と5兆円強のずれが生じており、市場では4月29日に5兆円規模の円買い介入があったとの観測が強まっている。

同様に、5月2日のケースでは、「財政等要因」による当座預金残高減少額が4兆3600億円で、為替介入を想定していない市場予想と3兆円強のずれが生じた。3兆円規模の円買い介入があったと見られている。

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直近では政府は2022年9-10月に合計9兆1880億円の円買いドル売り介入を行った。

政府・日銀は急速な円安を抑えようと9月22日に24年ぶりに円買い・ドル売り介入に踏み切った。円安が続いたため10月も追加で介入した。9月22日と合わせた9~10月の介入額は9兆1880億円だった。11~12月は介入がなかった。

10月21日は円相場が一時1ドル=151円90銭台と32年ぶりの安値を更新した。その後、政府・日銀の円買い介入を受けて一時1ドル=144円台まで円高が進んだ。

この時点でも日米金利差はあったが、差は今ほどはひろがっていなかった。2022年9月のフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は3.00~3.25%であった。

一時的ではあったが、9兆円の介入で円高はかなり進んだ。

今回は2回で8兆円の介入だが、これで円安が是正されると見る人はいないであろう。日経は1回目の介入のあと、余力はあと8回、約40兆円(しかない)とした。

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