入院日記-7 大動脈弁狭窄症(カテーテルによる人工弁方式が無理と判定)

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2021年12月の急性心筋梗塞の手術の後の検査で、大動脈弁狭窄性が重症であることが分かった。

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心臓には 4つの部屋があり、全身をまわって汚れた血液を肺からの酸素できれいにし、全身に送り出す。

心臓は1分間に60~80回の拍動を行っている。 その都度、血液が送り出されるが、逆流しないよう、それぞれに弁がついている。

大動脈弁は、全身に送り出す血液が心臓に逆流しないよう、3枚の弁が組み合わさり、大きく開き、しっかり閉じる仕組みになっている。

100人に1人くらいは、弁が2枚しかない。(2尖弁)  小生はこのケース。

高齢化するにつれ、弁が石灰化し、開きにくくなる。 

血液の秒速は正常は2m以下。血液は一定量が送り出されるため、出口が狭いと、弁口を通過する血液の流れが速くなる。

心臓エコーで診断する。秒速4m以上が重症。

急性心筋梗塞手術の後の検査で、秒速4.1mで重症であることが判明した。

なお、この時点では健康面では全く問題なく、胸の聴診などでも問題はなかった。

2022年4月に、急に軽い息切れが発生した。このため、6月手術を決定。

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手術の方法は大きく分けて2つある。

1)開胸手術(従来からのもの)

2)カテーテルによる人工弁 (TAVI方式)

 折りたたんだ人工弁(金具にウシや豚の心膜を貼り付け)を足の動脈からカテーテルで入れ、古い弁の場所で開く。古い弁は血管に押し付けて潰す。

  ①バルーン方式(日本医科大学病院など) パッと開く。

  ② 自己拡張型(慶応大学病院など) 自動的にゆっくりと開く。

  
従来はすべて開胸手術であったが、老人の場合、体力が持たないため開発された。

  足の血管からカテーテルをいれるだけで、負担は非常に少ない。

  耐用年数があるので、若い人には使用できない。

  以上の点から80歳以上の場合はTAVI方式が一般的である。

但し、カテーテルの場合、手元の操作で合図するだけで人工弁がきちんと開くことが必要で、そのためには、元の3つの弁のそれぞれの場所に、人工弁の3つの弁を置くことが必要となる。

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当時、既に80歳を超えていたため、TAVI方式を検討した。

入院日記 1 で、脊柱管狭窄症 の事前検査で3つの問題点が分かったと述べた。その一つがニ尖弁であった。

精密検査の結果、やはりニ尖弁であることが確認され、また石灰が分厚いことも分かり、人口弁がきちんと開かないと判断された。



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