入院日記-1  脊柱菅狭窄症(間欠性跛行)

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筆者はこの10年超で7回入院し、6回手術を受けた。

手術は、身体の上(喉)から、下(尻)から、前(へそ)から、後(背中)からの内視鏡手術と、手首の血管からのカテーテル手術と続き、最後は足の血管からのカテーテル手術の予定であったが、検査の結果実施不能で、開胸手術となった。

最後の人工心肺を使っての大動脈弁狭窄症の手術で、身体障害1級となった。

ただし、全く元気で、週に6回、ジムに通い、スクワットや自転車、水中ウォーキングをやっている。

「多病」息災と自称している。

それまで医学については全く知らず、どうやって手術するのかについて好奇心はあった。病気になったのを機に、病気や手術について調べた。

以下はそれぞれについての経験と、それについて調べたもののまとめである。適宜、掲載する。

ただし、参考にされるのはよいが、あくまで素人の知識・理解であり、最終的には医師に相談してほしい。

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脊柱管狭窄症(2012年、背中からの手術)

その少し前から足の筋肉痛があったが、突然、「間欠性跛行 」になった。

しばらく歩いていると、急に右足の力が完全に抜け、立っておれなくなる。しばらく座っていると、歩けるようになる。これの繰り返しである。

近所の整形医院に行くと、牽引やマッサージ、血流を速める薬などの治療をするが、治らず。担当のマッサージ師 の提案で医師にMRIをとることを要請した。

MRIで椎間板ヘルニア & 脊柱管狭窄症と診断され、病院に行った。


病院でもこれが確認されたが、心臓病の場合は手術が難しいため、まず精密検査を行った。

その結果、下記の3点が分かったが、手術には支障がなかった。

 ①高血圧: 起床時だけ高く、暫くすると下がるので、健康診断時には分からなかった。→降圧剤服用(現在も)

 ②動脈瘤: 当初の平面画像では胸部大動脈が直径40mmで動脈瘤と診断された。(通常は25~30mm、要手術は45mm程度以上)
        その後の検査で長さが80mmの筒状で、危険度は少ないと診断された。
 
 ③大動脈弁が通常の三尖でなく、ニ尖弁であること。当面は問題なしとされた。

 ③は大動脈弁狭窄症の手術で問題となり、②は同じ手術で処置された。

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脊柱管には脳から続く脊髄神経が収まっており、脳脊髄液で満たされている。

脊柱管狭窄症とは、
①神経の背中側にある黄色靭帯が固まったり、
②胸側の椎体と椎体の間にある椎間板が突出してヘルニアとなったり(椎間板ヘルニア)、
③又はその両方で、
脊柱管が胸側、背中側から圧迫され、狭くなった状態のことを指す。

脊柱管が狭窄すると中を走る神経が圧迫される。その結果、腰から下のしびれや痛みなど、いろいろな症状が出る。治療法もそれぞれ異なる。

小生の場合、下図のように腹側から椎間板ヘルニア、背中側から固まった靭帯が、両側から脊柱管を圧迫ている状態 であった。

 

手術は、椎間板ヘルニアと固まった黄色靭帯を切除する。

全身麻酔手術のため、意識はなく、手術過程は後に聞いたもの。

背中の下を5cmほど切って器具で幅を広げ、手術用顕微鏡を当ててモニターで見ながら行う。

まず骨を削って、その隙間から神経の通っている脊柱管や血管などを避けながら、脊柱管を両側から圧迫している椎間板ヘルニアと黄色靭帯を切除した。

両方を切除すると細くなっていた脊柱管がゆっくりと膨らんできたとのこと。神経を痛めているとその部分が赤くなるそうだが、小生の場合は赤くなっていなかった。

手術完了後、傷口をホッチキスで止め(看護婦に数えてもらうと12針とのこと)、針の隙間からチューブを差し込んで、体中の血液などを外に出した。

手術時間は2時間で、麻酔や手術準備を入れると3時間。

手術の3日前に入院、手術の12日後に退院した。

退院前にホッチキス外しの器具で針を一つずつ引き抜かれた。



歩行障害は全くなくなり、前年来の両足の筋肉痛もなくなった。

骨を削っているので、念の為、腰にコルセットをつけ、ジムでの運動をやめた。散歩はした。

3ヶ月後の検診で異常なしと診断され、ジムでの運動を再開した。

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椎間板ヘルニアについては手術なしで症状を改善する薬が開発された。

2014/6/11 生化学工業、椎間板ヘルニア治療薬を開発 

椎間板の変性をiPS細胞で防止する方法も開発されている。

2022/4/20 iPS細胞で椎間板を再生


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