チェコが韓国原発を採用、フランスのEDF 敗れる

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韓国産業通商資源部は7月17日、チェコのドコバニとテメリンに1000メガワット(MW)級の原発各2基を建設する事業の優先交渉対象者に韓国電力公社の系列会社「韓国水力原子力」が選定されたと発表した。

チェコ政府は7月17日の閣議で、ドコバニとテメリンに大型原発を最大4基建設する事業の優先交渉対象者として韓国水力原子力を決めたと外信が一斉に報じた。

今回確定した事業はドコバニ5・6号機で、チェコ側が予想した建設総事業費は173億ドル。最終契約金額は今後の交渉を通じて最終決定される予定。

テメリンに建設する2基については5年以内に建設するかどうかを決める。

チェコの現状の原発は下記の通り。

ドコバニ原子力発電所:ロシア型PWR×4基、各51万kW

テメリン原子力発電所:ロシア型PWR×2基、各108.6万kW

ドコバニ5号機の入札には、安全・セキュリティ面の資格審査を通過した米ウェスチングハウス(WH)社とフランス電力(EDF)、および韓国水力・原子力会社(KHNP)が参加した。

WH:120万kW級PWRの「AP1000」(中国と米国ですでに商業炉が稼働)
EDF:「欧州加圧水型炉(EPR)」(中国で稼働実績があり欧州でも建設中)の出力を120万kW級に縮小した「EPR1200」
KHNP:「APR1000」(アラブ首長国連邦に輸出実績のある140万kW級PWR「APR1400」の出力縮小版)

3社はドコバニ6号機と、テメリン原子力発電所の3、4号機についても、法的拘束力を持たない意向表明として増設を提案した。


チェコは今後10年間で石炭火力発電を段階的に廃止し、原発依存度を現在の約3分の1から、2分の1に拡大する方針。

政府によると、建設費見積額は1基当たりで現在86億5000万ドル)。発電価格は1メガワット時(MWh)当たり90ユーロ未満になる可能性がある。契約の細部は来年の第1・四半期までにまとめられ、その後調印する見通し。

欧州唯一の原子炉建設会社であるフランス電力公社(EDF)も入札に参加し、マクロン大統領自らも売り込みに乗り出したものの敗退した。EDFはポーランドの原発建設入札でも米ウェスチングハウスに敗れたほか、着手済みのプロジェクトでは工事が遅延し、2019年以降新規原発を完工できていない。今回のチェコ入札での敗退は改めて厳しい状況を映し出した。

一方、韓国水力・原子力会社(KHNP)はアラブ首長国連邦(UAE)でアラブ諸国で初めての原発建設を手がけ、稼働にこぎ着けるのを支援してきた。チェコでも選定されたことで欧州での新たな足掛かりを得ることになる。

韓国が初めて海外に輸出した原発、アラブ首長国連邦(UAE)西部のバラカ(Barakah )原発4号機が2024年3月2日、出力100%に到達した。 韓国電力とUAEの原子力公社 (Emirates Nuclear Energy Corporation:ENEC ) の投資で設立されたUAE原発運営会社 (Nawah Energy Company:韓国電力18% / ENEC 82%) によると、4号機はこの日、昨年12月に燃料装填を完了してから3カ月後に初臨界に達した。

バラカ原発は韓国型原発の1400MW級APR1400炉型。アラブ地域初の商業用原発で最大クリーン電力源に挙げられる。

韓国初の海外原発事業で、斗山重工業・現代建設・サムスン物産などの韓国企業が参画し、韓国電力は主契約者として原発の設計・製作・施工・試運転および運営支援までを担当した。

2024/3/5 韓国が輸出したUAEのバラカ原発4号機が稼働

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