日韓主導で供給網の危機対応へ IPEF危機対応ネットワーク

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米商務省は7月30日、日米など14カ国が参加するインド太平洋経済枠組み(IPEF)のサプライチェーン協定に基づいて新設した3組織・・・サプライチェーン評議会(Supply Chain Council)、危機対応ネットワーク(Crisis Response Network)、 労働権諮問委員会(Labor Rights Advisory Boardの初会合をオンラインで開いたと発表した。

会議では、3つのサプライチェーン団体のそれぞれが議長と副議長を選出した。任期は2年。

サプライチェーン評議会では、議長に米国、副議長にインドを選出。
危機対応ネットワークでは、議長に韓国、副議長に日本を選出。
労働権諮問委員会では、議長に米国、副議長にフィジーが選出された。

発表に関するプレスリリースでは、「これらの会議は、IPEFサプライチェーン協定に基づくパートナーの共同目標の実現に向けた画期的な一歩となる。この協定は、14のIPEFパートナー間の緊密な協力を促進し、重要なサプライチェーンの回復力と競争力を強化し、経済的繁栄にリスクをもたらすサプライチェーンの混乱に備え、対応を強化するとともに、地域全体で労働者の権利を強化し、労働者の地位を向上させることを目指している」と述べている。

ーーー

バイデン米大統領は2022年5月23日、新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の発足を表明した。日米と韓国、インドなど計13カ国を創設メンバーとし、中国に対抗してサプライチェーン(供給網)の再構築やデジタル貿易のルールづくりなどで連携する。5月26日にフィジーが加盟、加盟国は14カ国となった。

加盟国 14カ国

 米国、日本、韓国、インド
 豪州、NZ、フィジー
 ASEAN:マレーシア、シンガポール、ベトナム、ブルネイ、フィリッピン、インドネシア、タイ (10カ国中の7カ国) 

IPEFは「デジタル経済のルール作りや強固で強じんなサプライチェーンの確保、エネルギーの転換など、新たな経済の課題に立ち向かうためにデザインされた21世紀の新たな枠組み。

(1)公平で強靭性のある貿易、(2)サプライチェーンの強靭性、(3)インフラ、脱炭素化、クリーンエネルギー、(4)税、反腐敗の4つの柱から構成される通商枠組みで、米国の輸入拡大につながる関税の引き下げは交渉しないとしている点が、TPPとは大きく異なる。通常の多国間協定とは違い、議会の承認は得ず、緩やかな連携を目指す。

2022年5月、バイデン大統領の訪日に合わせて東京で立ち上げが発表された。
同年9月、IPEF閣僚会合において、貿易、サプライチェーン、クリーン経済及び公正な経済の4つの柱について、交渉対象に関する合意がなされた。
IPEF立ち上げから一年後の2023年5月のIPEF閣僚会合で、柱2として交渉が進んでいたIPEFサプライチェーン協定の実質妥結が発表された。
さらに、同年11月の閣僚会合が開催され、IPEFサプライチェーン協定の署名式が行われたほか、IPEFクリーン経済協定及びIPEF公正な経済協定の実質妥結が発表された。

2022/5/21 インド太平洋経済枠組み(IPEF:Indo-Pacific Economic Framework)

IPEF傘下にはサプライチェーン危機対応目的の危機対応ネットワークと共に、平時サプライチェーン協力促進のためのサプライチェーン委員会、労働権増進を目標とする労働権諮問機構の3大履行機構がある。


今回、韓国が全会一致でサプライチェーン危機対応国際機構の初代議長国に選出された。副議長国には日本が選ばれた。

韓国は危機対応ネットワークの議長国としてサプライチェーン危機発生時に緊急会議を招集し、協力案を模索する。 自然災害やサイバー攻撃による物流機能の停止といった危機を想定する。

特定の品目に不足が生じれば加盟国間で連絡を取り合って在庫状況などを確認・共有する。複数国で緊急需要がある場合、在庫を融通し合ったり代替調達ルートを検討したりする。

平時から危機に備えた訓練を企画する。危機発生時に各国が輸出管理の例外措置など行政手続きを迅速に取れるよう備える。加盟国が個別に不足物資を買い占める事態を抑制し、各国に必要な分を行き渡らせることができるよう連携をとる。

加盟国が会議招集を要請すれば15日以内に会議を開かなければならない。懸案によって閣僚級または首脳級に格上げされる可能性もある。

会議では▼代替供給先の確保▼共同調達▼代替運送経路発掘▼迅速通関--などの支援案を議論する。

平常時にはサプライチェーン問題への対応戦略樹立、模擬訓練、既存経験・政策の評価などの活動をする。

米商務省は7月30日、日米など14カ国が参加するインド太平洋経済枠組み(IPEF)のサプライチェーン協定に基づいて新設した3組織・・・サプライチェーン評議会(Supply Chain Council), 危機対応ネットワーク(Crisis Response Network), 労働権諮問委員会((Labor Rights Advisory Boardの初会合をオンラインで開いたと発表した。

会議では、3つのサプライチェーン団体のそれぞれが議長と副議長を選出した。任期は2年。

サプライチェーン評議会では、議長に米国、副議長にインドを選出。
危機対応ネットワークでは、議長に韓国、副議長に日本を選出。
労働権諮問委員会では、議長に米国、副議長にフィジーが選出された。

発表に関するプレスリリースでは、「これらの会議は、IPEFサプライチェーン協定に基づくパートナーの共同目標の実現に向けた画期的な一歩となる。この協定は、14のIPEFパートナー間の緊密な協力を促進し、重要なサプライチェーンの回復力と競争力を強化し、経済的繁栄にリスクをもたらすサプライチェーンの混乱に備え、対応を強化するとともに、地域全体で労働者の権利を強化し、労働者の地位を向上させることを目指している」と述べている。

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バイデン米大統領は2022年5月23日、新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の発足を表明した。日米と韓国、インドなど計13カ国を創設メンバーとし、中国に対抗してサプライチェーン(供給網)の再構築やデジタル貿易のルールづくりなどで連携する。5月26日にフィジーが加盟、加盟国は14カ国となった。

加盟国 14カ国

 米国、日本、韓国、インド
 豪州、NZ、フィジー
 ASEAN:マレーシア、シンガポール、ベトナム、ブルネイ、フィリッピン、インドネシア、タイ (10カ国中の7カ国) 

IPEFは「デジタル経済のルール作りや強固で強じんなサプライチェーンの確保、エネルギーの転換など、新たな経済の課題に立ち向かうためにデザインされた21世紀の新たな枠組み。

(1)公平で強靭性のある貿易、(2)サプライチェーンの強靭性、(3)インフラ、脱炭素化、クリーンエネルギー、(4)税、反腐敗の4つの柱から構成される通商枠組みで、米国の輸入拡大につながる関税の引き下げは交渉しないとしている点が、TPPとは大きく異なる。通常の多国間協定とは違い、議会の承認は得ず、緩やかな連携を目指す。

2022年5月、バイデン大統領の訪日に合わせて東京で立ち上げが発表された。
同年9月、IPEF閣僚会合において、貿易、サプライチェーン、クリーン経済及び公正な経済の4つの柱について、交渉対象に関する合意がなされた。
IPEF立ち上げから一年後の2023年5月のIPEF閣僚会合で。柱2として交渉が進んでいたIPEFサプライチェーン協定の実質妥結が発表された。
さらに、同年11月の閣僚会合が開催され、IPEFサプライチェーン協定の署名式が行われたほか、IPEFクリーン経済協定及びIPEF公正な経済協定の実質妥結が発表された。

2022/5/21 インド太平洋経済枠組み(IPEF:Indo-Pacific Economic Framework)

IPEF傘下にはサプライチェーン危機対応目的の危機対応ネットワークと共に、平時サプライチェーン協力促進のためのサプライチェーン委員会、労働権増進を目標とする労働権諮問機構の3大履行機構がある。


今回、韓国が全会一致でサプライチェーン危機対応国際機構の初代議長国に選出された。副議長国には日本が選ばれた。

韓国は危機対応ネットワークの議長国としてサプライチェーン危機発生時に緊急会議を招集し、協力案を模索する。 自然災害やサイバー攻撃による物流機能の停止といった危機を想定する。

特定の品目に不足が生じれば加盟国間で連絡を取り合って在庫状況などを確認・共有する。複数国で緊急需要がある場合、在庫を融通し合ったり代替調達ルートを検討したりする。

平時から危機に備えた訓練を企画する。危機発生時に各国が輸出管理の例外措置など行政手続きを迅速に取れるよう備える。加盟国が個別に不足物資を買い占める事態を抑制し、各国に必要な分を行き渡らせることができるよう連携をとる。

加盟国が会議招集を要請すれば15日以内に会議を開かなければならない。懸案によって閣僚級または首脳級に格上げされる可能性もある。

会議では▼代替供給先の確保▼共同調達▼代替運送経路発掘▼迅速通関--などの支援案を議論する。

平常時にはサプライチェーン問題への対応戦略樹立、模擬訓練、既存経験・政策の評価などの活動をする。

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