OPECとロシアなどの非加盟の主要産油国は12月10日、ウィーンのOPEC本部で閣僚会合を開き、協調減産で合意した。
OPECは11月30日に国別としては8年ぶりの減産で合意した。日量1,164千バレルの減産とし、2017年1月以降の生産枠を32,684千バレルとしたが、非加盟国の参加を減産実施の条件としていた。
2016/12/5 OPEC、8年ぶり減産合意
参加したのは、ロシア、メキシコなど、合計11国で、ロシアが日量300千バレル、メキシコが100千バレルなど、合計558千バレルの減産を約束した。これにより、OPECと合わせて1,722千バレルの減産となる。
参加国と減産量は下記の通り。(千バレル)
ロシア 300 メキシコ 100 オマーン 40 アゼルバイジャン 35 カザフスタン 20 バーレーン 小計
63ブルネイ 赤道ギニア マレーシア スーダン 南スーダン 非加盟国合計 558 OPEC 1,164 合計 1,722
減産の実施状況を確認するため、アルジェリア、クウェート、ベネズエラのほか、非加盟のロシアとオマーンの5カ国で構成する監視委員会を設置する。
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OPECと非加盟国の協調減産は2001年以来となる。
OPECは1999年4月以降、減産目標を強化したが、非加盟国のメキシコ、ノルウェーほか4カ国合計で388千バレルの減産を約束した。
その後、2001年12月に、OPECの要請に応じ、アンゴラ、メキシコ、ノルウェー、オマーン、ロシアが合計462.5千バレルの減産を声明、OPECは2002年1月から6ヶ月間、1,500千バレルの減産を実施した。
今回はそれ以来となる。
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但し、この協調減産により原油価格が一時的に上昇したとしても、その後も上昇が続くかどうかは疑問である。
米国のシェールオイルの生産コストは50ドル台前半にまで下がってきているとされ、シェールの増産で価格が抑えられると思われる。
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