Saudi Aramco は1月28日、現代重工からHyundai Oilbank の株式 19.9% を16億ドルで買収することで合意した。両社が来月の取締役会でこれを承認する予定。
付記
Saudi Aramco
Saudi Aramcoはアジアの市場を確実にするため、各国の石油会社に出資している。既に韓国のS-Oil に63.41%を出資している。
韓国 | Hyundai Oilbank | 17% | 4月発表 |
S-Oil | 63.41% | 1991年 35% / 2015年 28.41% | |
日本 | 昭和シェル | 14.96% | Shellから 2004年 9.96%、2005年 4.99% |
マレーシア | RAPID計画 | 50% | マレーシアのRAPID計画、間もなくスタート |
インド | Ratnagiri計画 | 25% | アブダビ国営石油と共同参加 |
インドネシア | Cilacap 計画 | 2015/2 基本覚書 | |
パキスタン | Gwadar 計画 | 2019/1 基本覚書 | |
中国 | 浙江石油化工 | 9% | 浙江石油化工に出資 |
盤錦 Norinco計画 | 製油所/エチレン100万トン | ||
雲南 | PetroChina計画 | ||
Fujian Refining & Petrochemical | 25% | 福建石化計画 |
Hyundai Oilbank は元々、現代重工の子会社であったが、1999年のアジア危機に際し、UAEのInternational Petroleum Investmentのオランダ法人Hanocal BV が50%を取得、2003年に20%を追加購入し、70%とした。
2010年8月に現代重工がこれを買い戻した。
2009/11/21 現代グループ、Hyundai Oilbank の経営権を奪還
現在、現代重工はHyundai Oilbank の91.13%を所有している。
Hyundai Oilbank は大山に日量65万バレルの製油所を持ち、石油製品を世界に輸出している。韓国には2400カ所の給油所を運営している。
また、下記のJVで、年産120万トンの混合キシレン工場、年産118万トンのパラキシレン工場、25万トンのベンゼン工場を持つ。
Hyundai Oilbank とLotte Chemical は大山にJVの現代ケミカルを持ち、混合キシレンを生産するが、昨年に重質油石油化学の投資で合意した。
Hyundai Oilbank とLotte Chemicalは2014年1月、両社が進出している大山工業団地に合弁でコンデンセート精製プラントと混合キシレン(MX)プラントを建設する契約を結んだ。
両社はHyundai Oilbank が60%、Lotte Chemical が40%で新会社「現代ケミカル」を設立した。混合キシレンを年120万トン生産し、Lotte Chemical とHyundai Cosmo(下記)に供給する。2016年11月に完成した。
Hyundai Oilbank とLotte Chemicalは2018年5月、重質油石油化学設備(Heavy Feed Petrochemical Complex)の投資で合意した。
現代ケミカルで、原油の常圧蒸留によって残った重質油(残渣油)を主原料とし、年間75万トンのエチレンを生産、これをもとにポリエチレン75万トン、ポリプロピレン40万トンを生産する。これらはほとんど海外に販売される予定。2021年末の商業運転開始をめざす。
別途、Hyundai Oilbankとコスモ石油は2009年に50/50JVのHyundai Cosmo Petrochemical を設立した。
Hyundai Oilbankよりナフサを原料とする既存パラキシレン製造設備を譲り受け
パラキシレン 380,000トン/年、ベンゼン 13万トン/年
ミックスキシレンを原料とする新規パラキシレン製造設備を新設、2013年1月から生産
パラキシレン生産量800,000トン/年(合計118万トン/年に)、ベンゼン 12万トン/年(合計 25万トン/年に)
2009/5/8 コスモ石油、韓国でパラキシレン製造へ
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