Chevron、米シェール会社 PDC Energy を買収

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米石油大手Chevron Corporationは5月22日、米シェール開発会社 PDC Energy, Inc.を買収することで同社と合意したと発表した。買収額は63億ドル(債務を含めて76億ドル)で年末までに取得する見込み。

PDCはコロラド州のDenver-Julesburg (DJ) 盆地に27万5,000エーカー(約1,113平方キロ)の権益、テキサス州とニューメキシコ州にまたがるPermian 盆地に2万5,000エーカー(約101平方キロ)の権益を保有している。いずれもChevronがNoble Energy, Inc.から買収したガス田(下記)に隣接している。

PDCの2023年第1四半期(1~3月)の石油ガス生産量は、DJ盆地で日量21万6,000バレル(原油換算相当)、パーミアン盆地で日量約2万8,000バレル(原油換算相当)。

Chevronは2020年7月20日、独立系石油ガス開発企業のNoble Energy, Inc.を買収することを発表した。Noble Energyの全株式(50億ドル相当)を株式交換方式で買い取る。Noble Energyの企業価値は負債も含めて130億ドルとされており、Chevronは負債額87億3,700万ドルを負うことになる。

この買収で、ChevronはDenver-Julesburg (DJ) 盆地とPermian 盆地の油田・ガス田を獲得する。

Chevronは更に2021年3月5日に,、Noble Energy, Inc.の子会社で石油ガスのパイプライン輸送を担うNoble Midstream Partnersを買収することで合意した。取引額の総額は13億ドル相当で、株主はChevron株式を受け取る。

Noble Midstream Partnersは、DJ盆地とパーミアン盆地で、石油ガスのパイプライン輸送サービスを実施している。

この買収により、シェブロンは石油ガスの生産・輸送を含めたガバナンス機能を簡素化し、DJ盆地とパーミアン盆地でさらなる運用の統合を図ることを狙う。

今回、Noble Energyから買収した油田と隣接するPDC Energyの油田を合わせ持つこととなり、Noble Midstream Partnersのパイプラインをともに利用できることとなる。

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U.S. Energy Information Administration (EIA) によると、DJ Basin は2020年に米国で5番目の大きさの生産盆地で、平均で日量51万バレルの石油、51億立法フィートの天然ガスを産する。

当初の開発者の1社がGreat Western Oil and Gas Companyで、同社は後に Noble Energyが買収した。(今回、ChevronがNobleを買収)

もう1社が Kerr-McGeeで、その後、Anadarko Petroleumに買収された。Anadarkoは2019年にOccidentalに買収された。

2019年4月にChevron Corp がAnadarko Petroleum を500億ドルで買収すると発表した。同月にOccidental PetroleumAnadarkoに対し570億ドルで買収することを提案した。

Occidentalは買収提案のうち現金の比率を引き上げ、さらにAnadarkoChevronとの買収契約を破棄するための違約金10億ドルを負担すること、Anadarkoがアフリカに保有する資産をTotalに売却することで合意したことを発表。

翌5月にChevronは買収条件の再提出見送りを発表、AnadarkoOccidentalに買収された。

Noble EnergyとPDCを買収したChevronと、Anadarkoを買収したOXYの2社がDJ Basinの主プレーヤーである。両社はPermian Basin でも主プレーヤーである。


グラフのPREはおそらく、Parsley Energy  

調べても分からず、ChatGPTにこのグラフの元記事のアドレスを知らせると、すぐに返事があった。




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