米製薬会社 MerckドイツのMerckと区分するため、米加以外での社名は MSD は11月23日、株式非公開のバイオ医薬品会社OncoImmuneを425百万ドルの現金前払いで買収すると発表した。2020年末までに買収を完了する。
OncoImmuneの株主は売上高および一定の規制関連のマイルストン達成に基づいた支払いを受け取る権利を得る。


OncoImmuneは 新型コロナ治療薬「CD24Fc」のほか、がんや自己免疫疾患の治療薬を開発する。
「CD24Fc」を除く事業は、買収完了前にスピンアウトさせ、既存株主が株主となる。Merckも50百万ドルを投じ、この会社の少数株主になる。

「CD24Fc」は重度の新型コロナ患者向けの治療薬で、臨床試験(治験)の中間分析によると、人工呼吸器を必要とする入院患者に対して呼吸不全と死亡のリスクを50%減少させる効果が確認されている。

MerckはOncoImmuneで課題となっていた製造・供給能力を強化する。自社の生産設備の一部を使って、2021年半ばまでに新型コロナ治療向けの増産体制を構築する。

Merckは5月26日にオーストリアのワクチンメーカーのThemis Bioscienceを買収すると発表した。新型コロナウイルスのワクチン開発を加速させるのが狙いで、臨床試験を年内に開始する。

ーーー

OncoImmuneの主力製品の新型コロナ治療薬「CD24Fc」は、自然免疫系を標的とするfirst-in-classの組換え融合タンパク質で 、過剰な免疫反応を抑えることで炎症を防ぎ、治療の効果を飛躍的に高めるもの。

Paulson & Kawasaki  Nat Biotechnol 2011 may 29

組織障害が起こると放出されるDAMPs(危険関連分子パターン)は、免疫細胞膜上のTLRに結合して活性化させ、NFkBを介して各種サイトカイン(TNF-α、IL-1β、IL-6) 産生を起こす。

CD24抗原はDAMPsを取り込んで、TLRとの結合を減らすとともに、細胞表面蛋白質のSiglecと結合、DAMPからの活性化シグナルを抑制し、過剰な免疫反応を抑える

CD24Fc はCD24を抗体のIgG1のFc部分とfusionさせたCD24の二量体。 CD24部分が遊離DAMPsおよびSinglec10に競合的に結合することで、初期炎症反応抑制およびT細胞活性化抑制の二つの作用機序を持つ。 


同社ではCOVID-19以外にも多くの症状の治療に効果があると見ている。

治験の状況は下記の通り。

COVID-19の入院患者で人工呼吸器を必要とした重症患者の50%超に対し、呼吸器の疾患や死亡のリスクを減らしたことが実証されている。

健康なボランティアを対象とした第I相臨床試験では、CD24Fcの安全性が実証されただけでなく、複数の炎症性サイトカインの発現を抑制する生物学的活性も実証された。

造血幹細胞移植(HCT)を受けている白血病患者を対象とした第II相臨床試験では、CD24Fcの3回投与により、免疫系の過剰反応によって引き起こされる重度(グレード3〜4)の急性移植片対宿主病(GVHD)が効果的に排除された。

GVHDは、ドナー(臓器提供者)の臓器が、免疫応答によってレシピエントの臓器を攻撃することによって起こる症状の総称
ドナーの移植片が攻撃されることによる「拒絶反応」の逆)

HIV / SIV感染の前臨床モデルでは、CD24Fcが複数の炎症性サイトカインの産生を改善し、Tリンパ球の喪失と機能的なT細胞の枯渇を逆転させ、複数の臓器の白血球浸潤を減少させることを示した。

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米最高裁は11月25日、New York州がコロナ対策として宗教施設での集まりで人数制限したことについて、カトリックとユダヤ教の教会がこれを差し止めるよう求めた件で、教会側の主張を認めた。

5対4の判断で訴えを支持した。亡くなったリベラル派のGinsburg 判事の後任にトランプ大統領が保守派のBarrett判事を指名し、与党共和党が強行承認したのがたちまち効果を表した。


New York州のAndrew Cuomo知事は10月6日、コロナが蔓延する特定の地域(Brooklyn 近郊を含む)で非必須事業の閉鎖を指令し、宗教施設での集まりを、ある地域では10人、別の地域では25人に制限した。

これに対し、Roman Catholic の教区と2つの正統派ユダヤ教会派が、制限は憲法修正第一条の信仰の自由に違反するものであり、食品店などよりも厳しい制限だとして訴えた。

連邦地裁はこれを却下、控訴裁も却下した。


コロナ対策としての宗教サービスの制限については、既に連邦最高裁が2回、判断している。

カリフォルニア州による制限については5月29日、ネバダ州による制限については7月24日、最高裁は教会による訴えを却下した。

いずれも5対4の判断で、リベラルのRuth Bader Ginsburg が健在で、当時は保守派 5 対リベラル派 4 であったが、保守派のJohn Roberts 長官が合憲とみなした。

今回、Ginsburg 判事の死去、Barrett判事の指名で、保守派 6 対リベラル派 3 となり、保守派のJohn Roberts 長官は従来と同じく合憲とみなしたが、前2回と逆の判断となった。

多数派は、当該規制が過去に最高裁に持ち込まれたいかなるケースと比較しても格段に厳しい内容だったなどとし、感染拡大が深刻な地域でもここまで強力な規制は導入されていないとの見解を示した。

Neil Gorsuch 判事は、「酒屋やバイク店の再開を認めながら、教会やシナゴーグ、モスクを閉鎖するという色分けされた行政命令を合衆国憲法は許容しない」と述べた。

〇:合憲X:違憲

 性別 人種背景 就任日 判断傾向 5/29
California
7/24
Nevada
11/26
New York
Clarence Thomas 男性 アフリカ系 1991年10月23日 保守 X X X
Ruth Bader Ginsburg 女性 ユダヤ系 1993年8月10日 リベラル
Stephen Breyer 男性 ユダヤ系 1994年8月3日 リベラル
John Roberts  (Chief) 男性 白人系 2005年9月29日 保守
Samuel Alito 男性 イタリア系 2006年1月31日 保守 X X X
Sonia Sotomayor 女性 ラテン系 2009年8月8日 リベラル
Elena Kagan 女性 ユダヤ系 2010年8月7日 リベラル
Neil Gorsuch 男性 白人系 2017年4月10日 保守 X X X
Brett Kavanaugh 男性 白人系 2018年10月6日 保守 X X X
Amy Coney Barrett 女性 白人系 2020年10月26日 保守 X
結果 5 5 X 5

チッソの事業子会社JNCは11月24日、有機EL材料事業に関し、開発・販売を新設の子会社に移管するとともに、韓国のSK Materials との間で合弁会社を設立し、新設子会社をJVに移すと発表した。

子会社には製造機能は移管しないとし、製造設備はリースするとしている。製造設備を子会社にリースしたうえで、製造そのものは受託するとみられる。

JNCはSK JNC Japanを設立して有機EL材料事業を移管、この子会社の全株式と、有機EL材料の特許や商標を売却する対価として韓国の新会社SK JNCの株式を取得し、子会社は新会社の傘下に入る。

合弁相手のSK Materialsは半導体、ディスプレイ、太陽電池などの中核素材の生産、販売を主たる事業としており、韓国のパネル大手との関係が深い。

JNCは色の純度や発光効率で世界最高水準の青色発光材料(ドーパント材料、ホスト材料)や電子輸送材料などの有機EL材料を手掛ける。

同社が関西学院大学の畠山琢次教授との共同研究により開発した有機EL材料は、これまでに使用されてきた材料系とは全く異なる新しい構造を特徴とした青色発光材料で 、ホウ素原子を含むヘテロ環構造を主骨格とし、電圧をかけることによって発生する光の波長の幅が従来の材料に比べ狭いことを特徴としている。これにより、発光したエネルギーロスを抑えることが可能となり、低消費電力化を実現できる。

2018年にホウ素系青色ドーパント「DABNA」を上市し、大手ディスプレイメーカーのスマートフォンに採用された。

2018/12/14 JNC、新規有機EL材料を開発

かつての収益源であった液晶事業が赤字に転落するなかで、これに代わるものとして期待されたが、単独では難しいと判断した模様。
有機EL材料の特許や商権と日本の事業を、パネルメーカーと太いパイプを持つSK Materialsに譲渡する。SK Materialsは有機EL材料への参入を検討してきたが、JNCの高い技術力に着目した。

譲渡の対価で新設のSK JNCの49%を取得することで、JNCは引き続き事業に関与する。また、水俣製造所での有機EL材料の生産は、設備をリースしたうえで、受託の形で継続する。

ーーー

2011年1月12日、チッソの100%出資で「JNC株式会社」(社名はJapan New Chissoから)が設立され、3月末に親会社チッソから機能材料分野、化学品分野及び加工品分野などの事業継続に必要な土地や設備などの財産譲渡を受けた。

親会社は当面、子会社の株式配当益で補償業務を担い、3年後をめどに株式を他者に全面譲渡、譲渡益を熊本県に納付して補償業務を委ね、清算するという構想であった。

なお、特措法では、「救済の終了」と「市況の好転」をJNC売却の条件としている。

液晶関連材料、電子情報材料を扱う機能材料事業は液晶の好調で2015年3月期には182億円の経常利益を上げた。

しかし、液晶パネルから有機ELパネルへの切り替えが進むなか、中国液晶材料メーカーの台頭でパネルの供給過多の状況が増幅され、減益が続き、2019年3月期には赤字に転落、2020年3月期は更に悪化した。

15/3 16/3 17/3 18/3 19/3 20/3 20/9中
機能材料 182 128 83 26 -28 -31 -9
合計 175 138 75 48 -14 -13 12

2020年9月には、韓国パネルメーカーの液晶パネル事業からの撤退した。

チッソの問題は液晶に代わる収益の柱が見当たらないことで、このままでは賠償金の支払いも難しくなる。

FDA、Eli Lillyの抗体治療薬の緊急使用許可 モノクローナル抗体治療薬「Bamlanivimab」

FDA、Regeneron Pharmaceuticalsの抗体カクテル療法にEUA 「Casirivimab and Imdevimab Antibody Cocktail」

武田薬品工業は世界の9社と共同でCoVIg-19 Plasma Allianceをつくり、COVID-19の治療を目的とした高度免疫グロブリン製剤(CoVIg-19)を開発している。現在、臨床第3相試験に入っており、早ければ年内にも治験結果がまとまる。成功すれば各社がノーブランドで販売する。

免疫グロブリンは「天然の予防抗体」といわれ、新型コロナから回復した患者の血液中の抗体の集まり で、人工的に設計された ものに対し、効果が高いとされ、量産もしやすい。

ーーー

武田薬品の参加するCoVIg-19 Plasma Allianceは10月9日、共同で開発が進められるCOVID-19の治療を目的とした高度免疫グロブリン製剤(CoVIg-19) について、米国国立衛生研究所(NIH)の米国国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)が実施する臨床第3相試験「Inpatient Treatment with Anti-Coronavirus Immunoglobulin(ITAC)」の患者が登録されたことを確認した と発表した。

武田薬品は、世界をリードする他の血漿分画製剤企業9社と共同でCoVig-19 Plasma Alliance を共同設立し、新型コロナウイルスとの世界的な闘いに向けた高度免疫グロブリン製剤の開発および製造を進めている。

2020年4月6日に CSL Behringと武田薬品がCOVID-19の治療薬となり得る血漿分画製剤の開発に関する提携契約を締結し、本提携にBiotest、BPL、LFB、Octapharmaの各社が参画した。
5月8日に4社が追加参加した。

血漿分画製剤領域で世界をリードする企業が協力し、COVID-19に対する世界的な戦いにおいて高度免疫グロブリン製剤の開発および製品化を行なう もので、
ノーブランドの抗SARS-CoV-2ポリクローナル高度免疫グロブリン製剤の臨床開発に直ちに着手した。  

このアライアンスは、米Mayo Clinicが提唱した感染回復患者から血漿を採取し治療薬を開発するイニシアチブ「The Fight Is In Us」にも参加している。

CoVIg-19 Plasma Allianceメンバー

当初
メンバー
2020/4/6
武田薬品 免疫グロブリン製剤を含む血漿分画製剤は、買収したシャイアーが強みとして抱えていた分野。
Biotest 血漿タンパクと生物学的製剤を提供する企業であり、ドイツのDreieichに本社を置く。前臨床および臨床開発から世界中での販売にまでおよぶバリューチェーンを有し、主に臨床免疫領域、血液領域および集中治療領域に特化してい る。
ヒト血漿由来の免疫グロブリン、凝固因子、アルブミンを開発、販売している。
BPL(Bio Products Laboratory) 60年以上の歴史を有するBPLは世界中の医師、患者、顧客のニーズを満たす高品質の血漿分画製剤を提供してい る。 英国に本社を置き、全米に血液収集センターを有し、免疫不全、出血性疾患、感染症の治療や救急医療用の医薬品の製造に取り組んでいる。
CSL Behring 豪の CSLの米国子会社
生物学的製剤のグローバル企業で、血液凝固疾患、原発性免疫不全症候群、遺伝性血管性浮腫、遺伝性呼吸器疾患、神経系疾患などの治療に用いられる製剤を開発、提供している。
また、心臓手術、臓器移植、やけど、新生児の溶血性疾患の予防などに使用される製剤も扱っている。
世界でも最大規模の血漿採取ネットワーク(CSL Plasma)を運営している。
LFB 重篤な希少疾患の患者の治療に用いる血漿分画製剤および遺伝子組換えタンパクを開発、製造、販売するバイオ医薬品グループ。
欧州におけるバイオ医薬品企業のリーディングカンパニーの1つで、主に病院の医療関係者に、免疫、止血、集中治療の3つの主要分野における血液由来の治療薬を届ける。
1994年にフランスで設立され、現在30カ国以上で15の製品を販売している。
Octapharma スイスに本社を置き、ヒト血漿およびヒト細胞株からヒトタンパクを開発および製造する世界最大のヒトタンパクメーカーの1つ。
血液がん領域、免疫治療領域、救命救急領域の3つの領域にわたり、118か国で販売している。
追加
メンバー
2020/5/8
ADMA Biologics 感染リスクのある免疫不全患者および特定の感染症のリスクがある患者の治療に用いる専門的な血漿由来生物学的製剤の製造、販売および開発に特化した米国のバイオ医薬品企業。
免疫不全の治療および特定の感染症予防に用いる血漿由来生物学的製剤3種類を製造・販売している。
フロリダ州の血漿分画精製施設で免疫グロブリン製品を製造している。
BioPharma Plasma 血漿分画製剤の開発・生産に注力するウクライナのバイオ医薬品企業。
ウクライナおよびその近隣諸国において、製造の最新技術を持つ唯一の工場を有している。
アルブミン、免疫グロブリン、凝固因子をウクライナおよび世界30カ国以上に供給している。ウクライナ
GC Pharma 旧社名Green Cross Corporation。タンパク質治療薬やワクチンを製造販売する韓国のバイオ医薬品企業。
世界有数の血漿タンパク製剤メーカーの一つであり、半世紀以上にわたり高品質な医療ソリューションの提供に専念。
Sanquin オランダで血液採取と血漿採取の両方を担い、Sanquin Blood Bankとその製薬法人であるSanquin Plasma Productsで構成され る。研究目的と抗COVID-19免疫グロブリン製造の両方に活用すべく、回復された患者からの血漿を収集してきた。
支援 Bill&Melinda Gates Foundation 助言支援
Microsoft テクノロジー面でのサポート(ウェブサイト、Plasmabot:ドナー募集のためのツール)


臨床第3相 ITAC試験では、COVID-19により重篤化リスクのある患者を治療できる可能性のある抗コロナウイルス高度免疫グロブリン静注製剤(H-Ig) の安全性、忍容性、有効性を評価 する。

これは国際多施設共同二重盲検プラセボ対照無作為化試験で、米国やメキシコ、その他16カ国の5大陸にわたる最大58施設において実施され る。

治験に使われる高度免疫グロブリン静注製剤は、CoVIg-19アライアンス のCSL Behring と武田薬品が提供するほか、他の2社からも提供される予定。

発症後12日以内で、生命を脅かすような臓器障害や終末臓器不全のない成人のCOVID-19入院患者500人が登録される。
標準治療としてレムデシビルが投与され、さらに高度免疫グロブリン静注製剤が投与された時の安全性と有効性が評価され る。

CoVIg-19アライアンスでは、COVID-19から回復した患者に血漿提供を呼びかけている。(日本ではやっていない)

ーーー

武田薬品はビジネス面、研究面の双方で「血漿分割製剤」をフォーカス対象にし、重視している。

米国の大統領選挙と、同時に行われた上院議員、下院議員、知事の選挙の結果がほぼ確定した(3州8人の下院議員が未確定だが票数で判断した)。

ジョージア州は11月19日、得票を再集計した結果、民主党のバイデン候補が勝利したと発表した。当初の集計でバイデン候補のリードが得票率で0.5ポイント以下だったため、州法に基づき手作業で約500万にのぼる票を再集計していた。

大統領選

選挙人は上院(100)と下院(435)の議員数にコロンビア特別区の3人を合わせ総数は538人、当選に必要な人数は270人。

下記2州を除き、最も多く得票した候補がその州の選挙人全員を獲得する。
  メインは4人のうち、上院分 2人は全体勝者とし、下院分 2人は2選挙区の勝者
  ネブラスカは5人のうち、2人は全体勝者、3人は3選挙区の勝者

Biden候補は25州とWashington DC 及びネブラスカ州の1/4を獲り、306人を確保した。
Trump候補は25州とメイン州の1/3を獲り、232人となった。

確保した投票数はBidenが79,662千票、Trumpが73,686千票で、コロナ渦のなか、いずれも過去最高の2008年のObama(69,499千票)を大きく上回った。
民主党の場合は郵便投票が大きく貢献した。(Obamaはこれが「不正投票」であるとしてクレームしている。)

今回は、Trump の問題点を取り上げる「暴露本」が相次いだ。共和党のなかから大統領のやり方に反対する政治団体「Lincoln Project」が生まれ、選挙広告を次々と繰り出し、Trump 攻撃を続けた。
その中でのTrumpのこの大得票は驚きである。

トランプ バイデン
2020

232

73,686千票

306

79,662千票

トランプ ヒラリー クリントン
2016

304

62,985千票

227

65,854千票

マケイン オバマ
2008

173

59,948千票

365

69,499千票


Trump大統領はまだ敗戦を認めていない。

もしもの場合、米大統領選挙、期限の1月6日までに確定しない可能性も


しかし、米政府機関の政府一般調達局(GSA) は11月23日、バイデン候補に「法廷闘争に関連した最近の出来事や(各州の)選挙結果の認定を踏まえ、要請に応じて連邦法が定める物資やサービスへのアクセスを認めることを決めた」と伝えた。米政府は安全保障の機密情報や移行に伴う資金を提供する。

トランプ大統領もツイッターでこれを認めた。今後の戦いで勝つと信じるが、政権以降の初期手続きをするようGSAに勧め、自分のチームにもそうするよう伝えたとしている。
(政権移行にはGSAの認定が必要だが、これまで認定せず、下院の4委員会が11月24日にGSAを呼び、説明を求めていた。)

I want to thank Emily Murphy at GSA for her steadfast dedication and loyalty to our Country. She has been harassed, threatened, and abused - and I do not want to see this happen to her, her family, or employees of GSA.
Our case STRONGLY continues, we will keep up the good fight, and I believe we will prevail!
Nevertheless, in the best interest of our Country, I am recommending that Emily and her team do what needs to be done with regard to initial protocols, and have told my team to do the same.


上院議員選

定員100名 50州x2
任期 6年 2年ごとに約1/3ずつ 改選(本年は33名が改選で、他にジョージア、アリゾナの補欠選挙2名)

ジョージア州の改選(共和 49.72%、民主 47.96%)、補選(共和2人 25.9%と19.55%、民主 32.91%)の2議席が、どの候補も過半数をとれず、1月5日に決戦となる。
民主党が2議席とも取れば、50:50となり、その場合、上院議長である副大統領(民主)が票を投じるため、支配権をもつ。

なお、非改選の共和党の2議員(上院の最高裁判事承認の討論終結に反対したメイン州のSusan Collins 議員とアラスカ州のLisa Murkowski 議員)は民主党寄りの判断をすることが多い。

共和党 民主党 民主系
無所属
未定
(決戦)
合計
改選前 53 45 2 100
非改選 30 33 2 65
改選 補選 21+2 12 0 35
結果 補選 1 1 2
改選 20 12 1 33
改選後 50 46 2 2 100

48



下院議員選

定員 435名で、全員が任期2年のため改選

民主党は当初予想の大勝は逃したが、過半数を確保した。
ルイジアナ州は1議席が12月5日に決選投票となる。

下院は全体では民主党が過半を取ったが、州別に過半をとったのは共和党が27州、民主党が20州、同数が3州となった。 下記の偶発的事態では共和党の勝利となる。

投票証明書の開封、確認を経ても、なお大統領、副大統領の当選を決定できない場合を選挙における偶発的事態(electoral contingencies)と呼ぶが、その場合、米国憲法修正第12条で下院が大統領を選出する。「この方法により大統領を選出するときは、投票は州を単位として行われ、各州の議員団が1をもつ。」(各州は、その州の下院議員の多数決で決める。) 

共和党 民主党 無所属 未定
(決戦)
合計 欠員  

2018/11改選

200 235 435

North Carolina-No.9 は2019/7に確定(共和党)

2020年改選前

197 232 1 430 5 欠員は民主2、共和3の辞任、死亡による。
無所属は共和党からの脱党者。

改選後 

212 222 0 1 435
ルイジアナ州 1名決選投票


知事選挙

共和党 民主党
改選 8 3
留任 19 * 20
合計 27 23

* ミネソタ州はミネソタ民主農民労働党


州別の結果は下記の通り。

上院は任期6年で、2年ごとに約1/3ずつ改選する。 ①2024/11選挙 ②今回選挙、③2022/11選挙  
今回、③の補選がジョージアとアリゾナの2州であった。  

大統領選挙

上院

 

下院 知事
Trump Biden

共和

民主

独立 決戦 共和 民主 決戦 共和 民主
今回

非改選

今回

非改選

非改選 今回
New England Maine 1 3 0 2
New Hampshire 4 0 2
Vermont 3 - - 0 1
Massachusetts 11 0 9
Connecticut 7 - - 0 5
Rhode Island 4 0 2
Mid-Atlantic New Jersey 14 2 10
New York 29 - - 8 19
Pennsylvania 20 - - 9 9
Delaware 3 - 0 1
Maryland 10 - - 1 7
Washington D.C. 3    
The South Arkansas 6 4 0

Alabama

9 6 1
West Virginia 5 3 0
Florida 29 - - 16 11
South Carolina 9 6 1
Georgia 16 8 6
Texas 38 23 13
Tennessee 11 7 2
Kentucky 8 5 1
North Carolina 15 8 5
Virginia 13 4 7
Mississippi 6 3 1
Louisiana 8 4 1 1
Great Plains Oklahoma 7 5 0
Kansas 6 3 1
South Dakota 3 1 0
North Dakota 3 - - 1 0
Nebraska 4 1 3 0
The Midwest Iowa 6 3 1
Indiana 11 - - 7 2
Illinois 20 5 13
Ohio 18 - - 12 4
Wisconsin 10 - - 5 3
Michigan 16 7 7
Missouri 10 - - 6 2
Minnesota 10 4 4
Rocky Mountains Idaho 4 2 0
Colorado 9 3 4
Montana 3 1 0
Wyoming 3 1 0
The Southwest Arizona 11 4 5
New Mexico 5 1 2
Nevada 6 - - 1 3
Uta 6 - - 4 0
Pacific Oregon 7 1 4
Washington 12 - - 3 7
California 55 - - 11 42
Alaska 3 1 0
Hawaii  4 - - 0 2
合計
232 306 20 10 20 13 21 12 2 2 212 222 1 8 19 3 20

50

48 2

538

35 + 非改選65 = 100

435

27 23

米食品医薬品局(FDA)は11月21日、Regeneron Pharmaceuticals, Inc.のCOVID-19の抗体カクテル療法「Casirivimab and Imdevimab Antibody Cocktail」(旧称 REGN-COV2)について、緊急使用許可(EUA) を与えた。

FDAは声明で「COVID-19患者に対する臨床試験で抗体カクテル(casirivimab &imdevimab)を共に投与したところ、プラセボ(偽薬)投与の患者と比べて治療後28日以内に病状進行の高いリスクがある患者の入院や救急治療の減少が示された」と指摘した。

FDAによると、この抗体薬は患者が検査で陽性反応を示してからできるだけ早い段階で使われる。
EUAの対象は65歳以上や体格指数(BMI)35以上、基礎疾患のある人など高リスクのグループに限定される。
12歳未満の子どもや、新型ウイルス感染ですでに入院したり酸素吸入を受けたりしている患者は対象外。

Regeneronでは11月末までに約8万人分、2021年1月第1週までに20万人分、1月末までに30万人分の用意をする。

米当局は11月23日、この抗体治療薬の配布を24日から開始すると発表した。約3万回分を州ごとの感染者数や入院者数に基づき配分する。
注射などの費用はかかるが、薬そのものは政府負担で無料となる。


Regeneronの抗体カクテル「REGN-COV2」(旧称)は、コロナウイルスのスパイクタンパク質に対する2つのモノクローナル抗体(REGN10933+REGN10987)を組み合わせたもの。

何千ものモノクローナル抗体候補のなかから最終的にウイルスに対する強い中和抗体を産出させることができる組み合わせを見つけた。

抗体はウイルスが健康な細胞に感染するのをブロックするが、単一の抗体の場合、ウイルスの自然発生的な変異型は、抗体のブロック作用を回避する可能性がある。これらの変異体は抗体処理にもかかわらず生き残り、増殖することができ、最終的にはウイルスの優性株になる可能性がある。

REGN-COV2は重複しない別々の場所でウイルスのスパイクタンパク質に結合することにより、ウイルスが逃げるリスクを減らすことができる可能性があることを示す。

6月に新型コロナの入院患者と外来患者の両方を対象に複数の臨床試験を開始し、短期間でPhase3まで終えた。

7月には政府のワクチン開発計画 Operation Warp Speed に採用され、4.5億ドルの契約を締結した。8月には米国以外での販売についてRocheと締結した。

9月29日に発表された臨床試験1件の暫定結果では、投与した外来患者でウイルス量を減らし症状を緩和する効果が示された。

COVID-19に罹ったトランプ大統領の専属医は10月2日、新型コロナウイルス感染で入院した大統領が抗ウイルス薬Remdesivirを服用したと明らかにした。また、米Regeneron Pharmaceuticals, Inc.の治験段階にある抗体カクテル療法が使用された。更に医師団は大統領の容体の安定に向けてステロイド薬「デキサメタゾン」の使用を始めた。

Regeneron Pharmaceuticalsはトランプ大統領の主治医から人道的見地で未承認薬の使用を認める「Compassionate Use」の要請を受け、大統領向けに高用量の未承認の抗体カクテル1回分を提供した。

Regeneron Pharmaceuticalsは10月7日、この抗体カクテル療法治療薬について、緊急使用許可(EUA)を米食品医薬品局(FDA)に申請したと発表した。大統領は同日、ツイッターに投稿した動画メッセージでこの薬を称賛、緊急使用を認め、「無料にするつもりだ」と述べた。

2020/10/4 トランプ大統領にレムデシビル投与、未承認の抗体カクテル療法も 

英のAstraZenecaとOxford大学は11月23日、ワクチンAZD1222の「有効性は70%」とする最終の臨床試験の暫定結果を発表した。
1回目に通常の半分の量を、1カ月の間隔を置いて、2回目に通常の量を投与したグループ
だと90%で効果があった。

Pfizer とBioNTech のワクチンBNT162b2 は95%の予防効果が確認できた。
米 Modernaも最終治験で94.5%の効果を確認した。

今回公表されたのは英国とブラジルで行った約2万3000人分の治験結果で、日本を含む多くの国でも治験を行っている。

1回目に通常の半分の量を、1カ月の間隔を置いて、2回目に通常の量を投与したグループ(n=2,741) と90%で効果があった。
通常の量を、少なくとも1カ月の間隔を置いて、2回投与したグループ
(n=8,895) だと病気の予防効果は62%だった。

付記

AstraZenecaは11月26日、追加の臨床試験(治験)を行うことを明らかにした。投与量が想定よりも少ないケースの方が効果が高かったためで、有効性や望ましい投与方法を再確認する。

なお、90%の効果があった分は、1回目に定量を与える筈が、誤って通常の半分の量を与えてしまったものと判明した。

2種類の投与方式を合わせた分析(n=11,636) では平均70%だった。いずれの結果も統計的に有意 (p<=0.0001) だとしている。

ワクチンに関連した重症例は確認されなかった。

データは世界中の規制当局に提出 する準備を行う。低所得諸国での利用のため、WHOに緊急使用リスト掲載Emergency Use Listing)を求める。

このワクチンは2~8度という通常の冷蔵施設の温度で保管できるメリットがある。(Pfizerワクチンは-70℃ 前後で保存する必要がある)

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ワクチンはOxford UniversityのJenner Instituteが開発したAZD1222。当初名はChAdOx1で、Chimpanzee Adenovirus Oxford 1の略語である。

チンパンジーに感染する風邪のアデノウイルスが人間の体内で増殖できないように、複製能を欠損させた改変ウイルスを作る。
そこに、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)粒子の表面に存在するスパイクタンパクの遺伝子を組み込む。

2020/5/22 アストラゼネカ、新型コロナウイルスのワクチン 9月に供給へ 

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日本政府は1億2千万回分の供給を受けることで基本合意している。2021年の1~3月にまず3千万回分が供給される。
(当初1回接種とされていたが、上記の報告から2回接種となり、6000万人分となる。)

JCRファーマ(旧日本ケミカルリサーチ)での原液製造と海外からの原液輸入で、これら原液は、第一三共、第一三共バイオテック、Meiji Seikaファルマ、KMバイオロジックスで製剤化される。

2020/6/27 政府、新型コロナワクチン供給でAstraZenecaと協議





Pfizer とBioNTech は11月20日、新型コロナウイルスのmRNA ワクチン BNT162b2 について、米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可(EUA)を申請した。

FDAは治験データを入念に検査する諮問委会合を12月10日に開催する。承認されれば年内にも実用化される見通し で、最初の接種対象者は米疾病対策センター(CDC)が決めるが、まず医療関係者や高齢者に限定するとみられる。

日本や豪州、カナダ、欧州、英国その他でも申請を準備している。

第3相試験は7月27日に開始され、4万3661人が参加した。うち4万1135人が11月13日時点で2回目の接種を受け、その1週間後には170人が発症した。 そのうち、ワクチン接種組は8人で、プラセボ(偽薬)組は162人であった。重症化した10人のうちワクチン接種組は1人だけ。

BNT162b2 は95%の予防効果が確認できた。65歳以上の高齢者でも有効性は94%である。
グレード3(重症または医学的に重大だが、直ちに生命を脅かすものではない)で頻度が2%を超えたのは倦怠感3.8%と頭痛2%のみ。

接種から2カ月以上の経過観察でも重大な副作用は出ていない。

11月9日に、第3相臨床試験のデータを中間解析したところ、90%以上の有効性を示したと発表している。
11月18日に最終分析で95%の確率で有効性が示されたと発表した。

米国とベルギーの計4拠点でワクチンを製造する。BioNTechの製造分と合わせて、 2020年中に世界で50百万回分の、2021年末までに13億回分の生産を行う。(1人2回接種)

許可を得られ次第、数時間内にワクチンの供給体制を整える。

ワクチンは-70℃ 前後で保存する必要があるため、同社は専用の全地球測位システム(GPS)付き保冷容器を用意し、輸送に万全を期す。

日本政府はPfizerと1億2000万回分(6千万人分)のワクチン供給で合意している。日本への供給分は空輸される見込みで、到着後の流通方法については日本当局と今後調整する。

厚生労働省は医療機関向けに超低温冷凍庫3000台を確保し、集団接種も念頭に準備を進める。


新型コロナウイルスワクチンの臨時接種を無料とすることを盛り込んだ予防接種法などの改正案が11月19日の衆院本会議で全会一致で可決され、参院に送付された。

 ワクチン接種を国民の努力義務とする。(接種勧奨を実施 、接種を受ける努力義務)
 
有効性や安全性が十分に確認できない場合は、努力義務を適用しない規定も盛り込んだ。
  なお、「努力義務」は違反しても罰則はない。

予防接種法は、かつて「予防接種を受けなければならない」とする義務規定を設けていたが、健康被害の発生などを受け、1994年の改正により努力義務規定となった。

 新型コロナワクチンの臨時接種は市町村が実施し、国が費用を全額負担する。

 健康被害が出た場合の救済措置も整え、製薬会社に生じる損害賠償は国が肩代わりする。



新型コロナワクチンでは米 Modernaも最終治験で94.5%の効果を確認したとする暫定結果を公表した。同社も近くFDAに緊急使用許可を申請する予定。

参考 COVID-19 ワクチンの 開発状況(WHO 2020/11/12)

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英医薬品・医療製品規制庁(MHRA) は10月にPfizerのワクチン候補について「逐次審査」を開始した。逐次審査は当局がリアルタイムで治験データを評価できる仕組みで、進行中の治験や医薬品の製造工程について企業側との協議することで承認に要する時間を短縮できる。

英政府は11月21日、MHRAにワクチン承認の判断を下すよう求めた。

12月1日から国民医療サービス(NHS)の医療従事者、1月から80歳以上の高齢者から接種を開始する予定で、2021年4月末までに発症・重症化リスクの少ない若者を含め国民全員を対象にワクチンを接種する計画。ただし、Covid-19の予防接種は義務化されていないので、これから接種の必要性を国民にアピールしていく。

英国は4000万回分の供給を予約済みで、年末までに1000万回分を確保するとみられる。

欧州委員会のウルスラ・フォン・デア・ライエン委員長は、欧州でも年内にワクチンを承認できるよう迅速に対応すると述べた。

FDAは11月9日、Eli Lillyのモノクローナル抗体治療薬「Bamlanivimab」(LY-CoV555)について、軽度から中等度の新型コロナウイルス感染症の成人および小児患者向けに緊急使用許可(EUA)を付与したと発表した。入院を必要としていない軽度から中度のCOVID-19患者465名を対象とする第2相試験 (ランダム化プラセボ対照二重盲検試験)の結果に基づいている。

血漿療法やRemdesivirなど使用が認可された治療薬は重症患者向けであるが、今回の決定で医師は高リスクの患者について重症化する前に対処する選択肢が得られる。
Eli Lillyでは、「コロナ検査で陽性となった場合、できるだけ早く、症状が出始めてから10日以内に」投与すべきだと説明している。

EUAの対象は、12歳以上、体重40 kg以上で、SARS-CoV-2ウイルス陽性の軽度から中度 (mild-to-moderate)の症状で重症化するリスクそしてまたは入院が必要になる可能性が高い新型コロナウイルス感染者で、65歳以上または一定の慢性疾患を帯びてる感染者が含まれる。

一方で、COVID-19入院患者には効用を示さず、COVID-19入院患者または酸素療法を必要とするCOVID-19患者へのEUAは認められていない。
Bamlanivimabのようなモノクローナル抗体は、高濃度酸素吸入や人工呼吸器を必要としている入院患者の症状を悪化させる恐れがある。

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Eli Lillyは10月13日、COVID-19抗体治療薬の臨床試験で被験者の登録を安全性への懸念が理由で停止したことを明らかにした。米政府の支援を受けて進めている入院患者を対象に実施していた治験は独立したデータ安全性監視委員会(DSMB)から停止の勧告を受けたと述べた。

Eli Lilly はこの抗体医薬について、10月上旬にFDAに軽度から中程度の外来患者向けでの緊急使用許可を申請した。

治験結果とNIHの発表から、新型コロナウイルスが肺に深く侵入し深刻なダメージを与える前の、治療コース初期にコロナ向けモノクローナル抗体が投与された場合にのみ効果がある可能性がうかがえる。

2020/10/29 Eli LillyのCOVID-19用抗体薬に動き 

Eli LillyはEUAの取得以前に米国政府との間で、1錠 1,250ドルでの30万錠の供給契約を締結している。米国市民は無償で(注射料金は必要)治療を受けられる。

抗体治療薬は、新型コロナウイルスのスパイクたんぱく質を直接攻撃して、細胞内へのウイルスの侵入を防ぐ。

Eli Lilly は6月1日、新型コロナウイルス治療のための抗体療法について、米国の入院患者を被検者として、世界初となる第1段階の臨床試験を開始したと発表した。

カナダのバイオテクノロジー企業の AbCellera と共同で開発した。AbCelleraは米国で新型コロナウイルス感染症から回復した患者の血液試料を入手し、米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)のワクチン研究センターと共同で有望な抗体を見つけ出した。その後、Ely Lillyが3か月でウイルスが持つスパイク状のタンパク質構造に対応した IgG1 モノクローナル抗体 LY-CoV555を開発した。

2020/6/5 Eli Lilly、新型コロナウイルスの抗体療法の治験を開始

Samsung BioLogics は11月17日、Eli Lilly が開発したコロナ治療剤を本格生産していると発表した。初期供給量の一部を生産し、10月末に引き渡した。

5月に世界の需要に対応し、COVID-19抗体治療の提供を加速するためにEli Lillyとの受託生産契約を締結している。

両社はグローバルな供給を加速する。本年に100万錠、2021年にはもっと大量に供給する。

Eli Lillyでは他の供給ソースの確保にも動いている。9月にはAmgen、10月には富士フィルムと契約した。富士フィルムは低中所得国向けの生産を受託、FUJIFILM Diosynth Biotechnologiesのデンマーク拠点で2021年4月より製造を開始する。

富士フィルムは7月28日、FUJIFILM Diosynth BiotechnologiesがCOVID-19ワクチン候補の原薬の製造受託を拡大すると発表した。

COVID-19 の治療推進プロジェクト「COVID-19 Therapeutics Accelerator」ビル&メリンダ・ゲイツ財団がウェルカム財団や Mastercard と立ち上げた COVID-19 の治療推進プロジェクト)よりCOVID-19治療薬のプロセス開発・製造を受託することを決定している。

今回、Eli Lillyと「COVID-19 Therapeutics Accelerator」の間で抗体医薬品の開発・製造支援で合意したことを受け、原薬製造を受託することが決定した。

世界での配分はEli Lillyの決める原則に基づいて行われる。



富士フィルム子会社で iPS細胞の開発・製造の世界的なリーディングカンパニーであるFUJIFILM Cellular Dynamics, Inc.は11月12日、GMPグレードのiPS細胞製造において世界的なリーディングカンパニーであるLonza Walkersville, Inc. (Lonza) との間で全世界を対象とする契約を締結した。

FUJIFILM Cellular Dynamicsは、Lonzaに対し、細胞治療用iPS細胞株の開発および治験薬製造を対象に、エピソーマルベクター・初期化因子といったiPS細胞作製技術に関する特許を非独占的に使用できる権利を付与する。

Lonzaは、FUJIFILM Cellular Dynamicsに対し、革新的なNucleofector®テクノロジーを拡大利用するための非独占的な権利を付与する。

Nucleofectorテクノロジーは、初代細胞や遺伝子導入の難しい細胞株を導入対象とした初の高効率非ウイルス性遺伝子導入法。

Nucleofectorは電気パルスにより細胞膜に瞬時に細孔を形成する。細胞質へはもちろん、さらに核膜を通して核内への遺伝子の導入を実現した。これにより、細胞種によっては99%という高導入効率と細胞増殖に依存しない遺伝子導入の実現が可能になった。

本契約により、医薬品開発企業が両社のヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)の製造における専門知識と技術を活用することが可能になる。

FUJIFILM Cellular Dynamics は医薬品候補物質の安全性や有効性を試験するためのiPS細胞を販売している。薬の毒性を調べるときに使うiPS細胞の外販では世界首位で、作製技術の特許を持つ。

しかし、治療用iPS細胞の販売や特許供与は資本関係のある企業に限ってきた。

今回、治療用iPS細胞の外販や特許ライセンスの供与を本格的に始める こととし、まずLonzaに治療用iPS細胞の作製に関する特許を供与する。

Lonzaの他にも「十数社から引き合いが来ている」という。治療用iPS細胞の外販も始める。

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山中教授とSir John Bertrand Gurdon がノーベル医学生理学賞を受けたが、ウィスコンシン大学のJames Thomson 教授も山中教授と同じ2007年11月に人間の受精卵を使わずに皮膚細胞からiPS細胞ができると発表している。Cellular Dynamicsは、そのJames Thomson 教授が創始者の一人である。

Cellular Dynamicsが持つ特許の範囲は、体の様々な細胞からiPS細胞を作製する技術、iPS細胞から心筋や糖尿病治療への応用が期待される膵臓のベータ細胞を作る技術など幅広いが、中でも2013年に成立したプラスミドと呼ばれる環状DNAを使ってiPS細胞を作る技術は、がんになりにくい安全なiPS細胞を得るのに不可欠とされる。

富士フイルムHDは、2015年3月30日、株式公開買付けによりCellular Dynamics を買収することで同社と合意した。
発行済普通株式の総数を約307 百万米ドルで取得し、100%子会社FUJIFILM Cellular Dynamics とした。

2015/4/14 京都大学iPS 細胞研究所、Cellular Dynamics Internationalと提携へ

FUJIFILM Cellular Dynamics は、iPS細胞技術・ノウハウを生かし、加齢黄斑変性、網膜色素変性、がん免疫などの分野におけるアンメット・メディカル・ニーズにこたえるための強固な細胞治療パイプラインの開発に取り組んでいる。

自社のiPS細胞プラットフォームを利用し、パートナー企業が臨床開発を進めるための開発・製造受託(CDMO)サービスも提供している。

また、細胞治療に加えて、iCell® 製品を含む創薬支援ツールも提供している。

FUJIFILM Cellular Dynamics は2020年3月4日、ウィスコンシン州マディソン市で治療用iPS細胞の新生産施設「Innovation Facility for Advanced Cell Therapy」を稼働させた。

今後、生産したiPS細胞を用いて自社再生医療製品の開発を加速させるとともに、本施設を活用した、iPS細胞およびiPS細胞由来分化細胞の開発・製造受託も展開していく。

同社は、加齢黄斑変性や網膜色素変性、パーキンソン病、心疾患の領域で自社再生医療製品の研究開発を進めている。またがん領域では、米国有力ベンチャーキャピタルのVersant Venturesと設立した新会社Century Therapeuticsにて、他家iPS細胞由来のCAR-T細胞を用いた次世代がん免疫治療薬の開発を行っている。



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