Softbank Group が所有する Fortress Investment Group のGateHouse Media は8月6日、米全国紙 USA Today を発行するGannett を約14億ドルで買収し、統合することで合意した。

統合会社の社名はGannett で、GateHouse Mediaの株主が50.5%、残りをGannett の株主が所有する。

GateHouse Media は米国最大の地方紙発行社で、144の日刊紙、684のコミュニティ紙、569のwebsiteを有する。Gannett は全国紙のUSA Todayのほか、Detroit Free Press、Indiana Star、Arizona Republic などを持つ米国最大の新聞チェーン。統合により全国で263の日刊紙が新Gannett により発行されることとなる。

このところ、Google やFacebookに押され、広告収入の激減で多くの新聞が閉刊しており、USA Today も購読者が減り、コスト削減のためにニュース製作部門を縮小してきた。
統合により年間3億ドルのコストシナジーを見込む。

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ソフトバンクは2017年2月、世界的な規模で多角的にグローバル投資を行う世界有数の投資ファームのFortress Investment Groupを共同投資家とともに約33億米ドルで買収する契約を締結した。

この買収は2017年12月に完了したが、発表では、Fortressは現経営陣が独立して経営を行い、リーダーシップ、ビジネスモデル、ブランド、人材、プロセス、企業文化を維持していくとしている。

これについて、英Financial Timesは、対米外国投資委員会(CFIUS)から投資会社の業務運営への関与に制限を受けていたと報じた。ソフトバンクは業務に影響を及ぼすことが制限され、Fortressの所有にとどまっているという。

2018/8/17 米、対米投資の審査対象拡大


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参考

2013年8月、Amazonの創業者、CEOのJeff Bezos が、アメリカを代表する高級日刊紙、Washington Post を現金2億5,000万ドルで買収した。

Washington Post はKatharine Grahamが1969年以後、発行人から社長、そして会長を歴任した。

1970年代初頭、Bob Woodward とCarl Bernsteinによるウォーターゲート事件の追及で国際的な名声を獲得した。

Katharine の死後、息子のDonald Grahamが後を継ぎ、15年来の友人Jeff Bezos に譲渡した。


米出版・放送会社のMeredithは2017年11月、米出版大手Time, Inc を18億5千万ドルで買収すると発表した。

Time, Incはメディア・娯楽大手 Time Warner の出版部門が2014年に分離し、独立企業となった。Timeのほか、Fortune、Sports Illustrated、Moneyなどの著名な雑誌の発行で知られる。

しかし、Meredithは2018年1月の買収完了に伴い、デジタルメディア事業の拡大に向け、メディア資産保有の見直しを行った。

Meredithは、Martha Stewart Living、Better Home and Garden、Family Circleなどの有名雑誌を所有している。同社はこれらのブランドが毎月、「ミレニアル世代の女性」の8割を含む1億7500万人の米国人に読まれているとしている。
「40歳以下の女性」という主力読者層にあわない経済やニュース誌などは切り離す「選択と集中」を進めた。

Meredithは2018年9月、ニュース雑誌 Time を、企業向けクラウド大手のセールスフォース・ドットコム(Salesforce.com)のCEOのMarc Benioff 夫妻に1億9000万ドルで売却すると発表した。Benioff 夫妻はTime誌のみを買収、編集業務には関わらない。

Meredithは2018年11月、経済誌 Fortuneをタイ人の実業家(財閥 Charoen Pokphand グループの一員)に1億5000万ドルで売却することで合意したと発表した。個人による投資で、財閥の事業とは別に運営する。

Meredithは2019年5月、Sports Illustrated を米エンターテインメント企業 Authentic Brands に1億1000万ドルで売却することで合意した、と発表した。

MeredithはMoney誌についても売却を検討してきたが、売却を諦め、デジタル版に変更する。雑誌としてはJune/July号が最終となる。


Saudi AramcoとインドのReliance Industriesは8月12日、AramcoがRelianceのOil-to-Chemicals 部門に出資する非拘束のLetter of Intent を結んだ。
今後、due diligence を行い、関係部門の承認を得て、来年3月までに確定させる。


Oil-to-Chemicals 部門は石油精製と石油化学と燃料のマーケティングの事業で、西海岸GujaratのJamnagar refining complex (精製能力 日量124万バレル)を含む。
燃料の卸事業については、下記の通り、BPとのJV(BPが49%)とすることを決めたため、JVの51%分が対象となる。

Oil-to-Chemicals 部門の事業価値を750億ドル(債務込み)と想定し、これの20%を取得する。150億ドルの投資となり、外国企業によるインドへの投資の最大のものの一つとなる。

支払は、契約の確定時に50%、1年後に25%、2年後に25%となっている。

Aramcoは過去25年以上にわたり、Relianceに原油を供給してきた。これまでにRelianceのJamnagar 製油所向けに約20億バレルの原油を供給してきた。同製油所は世界でも最大級の精油所で、石油精製から石油化学まで一貫したもの。

今回の投資により、AramcoはJamnagar 製油所に日量50万バレルの原油を供給する。これは、Relianceが現在購入している原油の倍以上である。

原油価格の低迷で収益が落ち込む中、石油部門の多角化を目指す。Aramcoはこれまで、中国や日本、韓国、米国などの石油精製事業や備蓄施設に出資しているが、燃料や石油化学製品需要が急速に伸びているインドへの出資はさほど行っていなかった。


Saudi Aramco は2018年6月、Abu Dhabi National Oil Company (Adnoc) と共同でインド西海岸での440億ドルの精油所建設計画に共同で投資する契約に調印したと発表した。
両社はそれぞれ25%出資する。

2018/7/7 アブダビ国営石油、Aramcoと組み、インドの石油精製・石油化学事業に出資

AramcoのCEOが昨年、ガソリンや燃料の生産能力を倍増したいと述べたが、少なくともそれ以降、インドでの製油所の獲得を目指していた。


一方、Relianceは最近、テレコミュニケーションなどへの投資が嵩んでおり、昨年12月末の借入金は320億ドルに達する。現在、借入金を減らすため、携帯電話基地局から石油・ガス田まで、売却を行っている。

「2021年3月までに実質無借金にする」としている。

Relianceは別途、燃料の卸事業(1400箇所のステーションと、30以上の空港での航空燃料事業)をBPとのJV(BPが49%)にすることを決め、BPから990百万ドルを受け取ると発表した。


今回、両社の思惑が一致した。


Jamnagar精油所は
西海岸Gujaratにある。

1999年に日量660千バレルでスタートした。

2008年に増設し、1,240千バレル(年産5000万トン)になった。世界最大級である。

Fluidised Catalytic Cracker (FCC)、Coker、Alkylation、Paraxylene、Polypropylene や、Refinery offgas cracker、Petcoke gasification プラントなどを持つ。

PPについては、当初の3系列77万トンに、2006年に第4系列28万トンが加わり、新製油所には100万トンのプラントを新設した。

米トランプ政権は8月12日、低所得者向けの公的医療保険 Medicaid や住宅補助、政府の食費補助(フードスタンプ)などの公的扶助を3年間で1年以上受け た低所得の合法移民について、ビザ(査証)の延長や永住権(グリーンカード)取得を制限する新規則を発表した。アメリカへの入国や滞在許可を得ることが一層難しくなるとみられる。

既に永住権をもつ人や難民申請中の人は対象外。

AP通信によると、年約54万人の申請者のうち約38万人が新規則の影響を受ける可能性がある。

移民規制を強めるトランプ政権で、非正規移民に加え、合法的に移住しようとする移民も、所得や能力で選別する姿勢を打ち出した。

今回の「公課規則」は、 12日付けの連邦官報 の中で公表された。10月15日から施行される。 妊婦や子ども、救急医療や災害支援などは対象外という。

政府は、「自給自足の理想型」を推し進めるとしている。

ホワイトハウスは、現行の規則は「自立性があり、我々の公的資金を圧迫しない」移民よりも、「家族との結びつき」がある移民をひいきしていると主張している。アメリカへ流入する移民の3分の2が、能力や実績よりも、家族に基づいて入国しているという。 また、その多くが公的扶助を受けているとする。

トランプ大統領は、「米国人の利益を守るため、移民には経済的に自立してもらう必要がある」と述べた。

1996年にClinton大統領が決めた方針では、外国人はその必要を満たすために公的資源に頼るべきでないとしており、以前からの方針であるとする。

https://www.whitehouse.gov/briefings-statements/president-donald-j-trump-ensuring-non-citizens-not-abuse-nations-public-benefit/

担当の市民権・移民局(Citizenship and Immigration Services)のKen Cuccinelli 局長代行は公共放送NPRの番組に出演、司会者から「自由の女神に刻まれているEmma Lazarusの詩句なかのの『疲れし者、貧しき者を我に与えよ』もアメリカの精神の一部であることに同意するか」と問われた。

"Give me your tired, your poor,
Your huddled masses yearning to breathe free,
The wretched refuse of your teeming shore.
Send these, the homeless, tempest-tossed to me,
I lift my lamp beside the golden door!"

疲れ果て、貧しさにあえぎ、自由の息吹を求める群衆を、私に与えたまえ。
人生の高波に揉まれ、拒まれ続ける哀れな人々を。
戻る祖国なく、動乱に弄ばれた人々を、私のもとに送りたまえ。
私は希望の灯を掲げて照らそう、自由の国はここなのだと。(意訳 青山沙羅)

Cuccinelli 局長代行は、司会者の質問に「もちろんだ」と答え、続けて、こう述べた。
「疲れし者、貧しき者を我に与えよ――自分の2本の足で立つことができ、公的負担とならない者を

"Give me your tired, your poor, who can stand on their own two feet and who will not become a public charge"

政権を批判する勢力からは「アメリカンドリームを否定し、米国の姿を変える行為だ」と反発の声が上がっている。

今回の措置は中南米からの不法移民に厳しい態度で臨むトランプ大統領の移民政策の延長線上にある。

対象となるのは合法的に滞在許可を得た移民ではあるが、市民権を取得した家族や親類を頼って渡米した低所得者を狙ったものであることは明らか である。

新規則が導入されれば、ビザが更新できなくなることを恐れ、病気になっても医療扶助などを諦める移民が増える可能性が高くなる。移民を支援する全国移民法センターは「合流しようとする移民の家族への罰を拡大するものだ」と非難し、法的手段を検討すると表明 した。

8月13日にはサンフランシスコ市と同郡、隣接するサンタクララ郡が差し止めを求めて訴訟を起こした。

8月14日には、ワシントン州、ニュージャージー州、ネバダ州、ニューメキシコ州など13州が、トランプ政権の新たな移民規制措置は「違法だ」として差し止めなどを求めワシントン州の連邦地裁に提訴した。


東芝メモリホールディングスが8月8日に発表した4~6月期連結決算は、売上高は2,142億円、最終損益が952億円の赤字となった。

営業利益は989億円の赤字だった。これにはPangeaによる旧東芝メモリ買収に伴う固定資産・棚卸資産の取得金額の配分手続き(PPA=Purchase Price Allocation)の影響 285億円(損)と停電の影響344億円(損)を含む。

営業外損失として、借入金期限前返済、優先株期限前償還等で194億円の損失を計上した。

PPAでは、棚卸資産を1,388億円、固定資産を4,295億円 増加した。
棚卸資産については2019年3月期に全額コスト化した。
固定資産については2019年3月期に884億円を償却、残りは総額の95%まで、2022年3月期までに各年1,000億円程度償却する。

2019年3月期では、合計2,272億円を費用化した。当期損益は税効果で1,584億円の損失増となった。

2017年4月1日に東芝からメモリ事業を会社分割し(旧)東芝メモリが発足した。2018年6月1日にBain Capitalを軸とする企業コンソーシアムにより組成される ㈱Pangeaが買収、東芝メモリ ㈱となった。 議決権は、東芝 40.2%、HOYA 9.9%、Bain Capital 49.9%である。

2019年10月1日付で社名を「キオクシア㈱」に変更する。

2019/7/19 東芝メモリ、「キオクシア㈱」に改称 

同社の決算推移は次の通り。(億円)

旧東芝メモリ

東芝メモリ

2018/3月期 '18/4~5 '18/6~19/3 2019/3月期計 2019/1~3 2019/4~6
売上高 12,294 1,894 10,745 12,639 2,470 2,142
営業利益 4,568 704 459 1,163 -284 -989
 (うち一般) (4,568) (704) (2,731) (3,435) ( 23) (-360)
 (PPA影響) (-2,272) (-2,272) (-261) (-285)

(停電影響)

(-344)
当期純利益 7,186 489 116 605 -193 -952

 2018/3月期の当期純利益には、法人税調整額▲3,346億円(益)を含む。

特殊要因を除いた営業利益が大幅に減少している。主力製品であるNAND(ナンド)型フラッシュメモリーの価格下落が続いているためである。

フラッシュメモリーの価格は、2016年後半から2017年にかけて急騰した。その結果、2017年9月に2兆円という価格で売却が成立した。

ところが2018年以降、メモリー価格は急落を続けてきた。

朝日新聞(2019/2/27)によると、東芝メモリの2018年7~7月期に「30%台後半」だった利益率が、10~12月期は「20%台半ば」に低下。2019年1~3月期は営業利益がゼロに近い状態に落ち込みそうだという。
同社幹部は「昨年末から厳しい局面にある」と話す。

米中摩擦の激化で世界経済の先行きに不透明感が広がり、スマホの増産やデータセンターの増設などの投資が控えられていることが大きい。

2019年1~3月期は営業利益がほぼゼロであったが、4~6月期には実質で360億円の赤字となった。当面、事態が好転する気配は無い。


米通商代表部(USTR)は8月13日、中国から輸入する約3000億ドルへの10%の追加関税について、詳細を発表した。

第4弾の関税自体は予定通り9月1日に発動するが、健康や安全、安全保障に関わる製品は除外する。また、スマートフォンやノートパソコン、玩具など特定品目の発動を12月15日に先送りする。

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トランプ米政権は5月13日、中国への制裁関税の第4弾として、携帯電話など約3000億ドル分の中国製品に最大25%の関税を課す計画を正式表明した。

対象は約3800品目で、金額ベースでは Apple の「iPhone」など携帯電話(432億ドル)が最も多く、次にノートパソコン(375億ドル)などがある。衣類など消費財 も多い。
生活や産業への影響が大きい一部の医薬品やレアアースは除外する。
適用除外の対象には冷蔵庫に使用される部品やレストランで使用されるドリンクミキサー、自動車のカメラ部品なども含まれる。

6月下旬まで産業界の意見を聴取する予定で、発動は6月末以降になる。 意見聴取次第で、除外品目を増やしたり税率も25%から圧縮したりする可能性がある。

2019/5/15 米中、関税引き上げ合戦

トランプ大統領と習近平国家主席は6月29日、大阪市内で会談した。

会談で、中米が平等と相互尊重に基づいて経済貿易協議を再開することで合意した。米側は、中国の輸出品に再び新たな関税を上乗せしないと表明、両国の経済貿易チームは具体的な問題について討議する。

2019/6/29 米中首脳会議、「米は追加関税課さず」

米中両国は7月30~31日に中国・上海で高官級の通商協議を開催、帰国した米側の交渉団から報告を受けた。

トランプ大統領は8月1日、中国からの輸入品3千億ドル分を対象とする追加関税「第4弾」を9月1日に発動すると表明した。スマートフォンなど従来は追加関税の対象外だった輸入品のほぼ全てに10%の関税を上乗せする方針。

2019/8/2 トランプ大統領、9月1日に対中関税第4弾 ツイートで表明

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今回、意見聴取の結果などを折り込み、実施計画を発表した。

5月中旬に発表した約3800品目の原案から、健康や安全、安全保障に関わる製品は除外した。

スマホやノートパソコン、ゲーム機、特定の玩具、コンピューター用モニター、特定の靴や衣服など代表的な消費財への発動を12月15日に先送りする。

第4弾は消費財が4割を占めており、実際に発動すれば米国の個人消費や中国を中心としたサプライチェーンへの影響が甚大である。

トランプ米大統領は同日、追加関税を一部先送りする理由について「クリスマスシーズンのためにやる。万が一にも関税の一部が米国の消費者に与えうる影響を考えた」と語った。

また、主要品目の発動を12月に延期することで、米中両政府には協議の余地が生まれる。

具体的な品目は次の通り。

2019/9/1 発動品目  List 4A - Effective September 1, 2019

2019/12/15 発動品目 List 4B - Effective December 15, 2019

経営再建中のジャパンディスプレイは8月9日、4-6月期の決算を発表した。

顧客の在庫調整や米中貿易摩擦の影響を受けた需要減により売上高が減少したほか、白山工場の減損を含む517億円の事業構造改善費用を特別損失として計上した。

この結果、連結純損益は833億円の赤字となり、債務超過となった。

2018/3 固定資産減損 -1,038、海外子会社整理 -155、
棚卸資産評価 -116、その他 -128
合計 -1,437
2019/3 持分変動利益 127 (JOLED増資)

白山工場減損 -747、その他 -5
合計 -752

2018/4-6 持分変動利益 119
2019/4-6 白山工場減損追加(一時停止関連)-514
その他 -3
合計 -517
2019/7-9 早期割増退職金 -90(予定)
2019/6/末 
 株主資本 -805億円
 純資産  -772億円

2019/5/17  ジャパンディスプレイ、5年連続赤字 

JDIは6月12日、構造改革の実施と、合わせて執行体制の刷新に関する発表を行った。

1) 今後の需要の大幅回復の見込みが立たないモバイル事業の縮小と、これに伴う白山工場の一時稼働停止 及び茂原工場後工程ラインの閉鎖
2) 人員削減
3) 役員報酬及び社員給与
等の削減
4) 執行体制の刷新

詳細は 2019/6/17 ジャパンディスプレイ、苦境に

問題の増資問題については下記の通り。

6月27日、中国の嘉実基金管理から合計522億円のコミットメントレターを受領したと発表した。
JDIの需要家の米国のAppleからの支援の出資100百万ドルを含んでいる。

香港のOasis Management からの150~180百万ドル については6月28日に出資決定の通知を受領した。

7月12日にHarvestは追加で100百万ドル出すこと、為替レートなどで合計が800億円未達の場合、差額をOasisが出すとの発表があった。

これにより800億円の目途が立ったため、臨時株主総会を8月29日を目処に開催するとした。

2019/6/29 JDI、一部の支援は決まるが、依然、不安 及び付記

JDIは8月7日、中国ファンドなどからの最大800億円の資金支援に関し、資本業務提携の正式な契約を結んだと発表した。

契約が想定よりも遅れたため、臨時株主総会は8月29日から9月27日に変更する。

8月9日夕方にファンド側と東京都内で共同記者会見を開く予定としたが、「健康上の理由もあり、来日できなかった」ため中止となった。

「関係当局の許認可などが得られる時期が確定できない」として、払い込みの期限を今年12月30日から来年の8月28日に延ばす。
支援の前提条件としては①中国の政府当局からの介入がない②顧客の米アップルから製品購入の大幅削減の通知を受けていない③JDIの株価の終値が30円以下になったことがない-などとなっている。

JDIでは、筆頭株主で政府系ファンドの INCJ(旧産業革新機構)から新たに200億円の融資を受け、当面の運転資金に充てる。返済期限は2020年8月8日としている。

現在の経営実績、アップルの購入見通しなどから考えると、ファンドからの実際の入金があるまでは安心できない。 出資条件に、株価の終値が30円以下にならないというのがあるが、8月13日の連休明けの株価は一時、前週末から11円安の59円をつけた。

また、800億円の入金があっても、現在の経営状態からはすぐに資金不足になるとみられている。

昨年6月に発足したイタリアの「五つ星運動」と「同盟」の連立政権が崩壊の危機に瀕している。

左派「五つ星運動」のLuigi Di Maio党首(副首相・産業相)と極右「同盟」のMatteo Salvini党首(副首相・内務相)は、インフラや移民などのさまざまな政策を巡ってたびたび対立していた。

「同盟」のMatteo Salvini党首は8月8日に「政権は壊れた」と述べ、Giuseppe Conte首相に総選挙の実施を求めた。同盟は8月9日、内閣不信任案を上院議会に提出した。

イタリア議会は既に夏季休会に入っているが、Salvini 氏は今週にも内閣不信任案を審議をするように要求した。

一方、 Conte首相はSalvini 氏に対し、議会を招集するのは同氏ではないと突き放し、政府の活動を突如妨害する理由について、「有権者に説明し、正当性を示す必要がある」とクギを刺した。

現地通信社は、早ければ8月20日にも上院が開会され、Conte首相の退陣表明が行われる可能性があると報じた。その後数日のうちに議会解散もあり得るとしている。

憲法では、議会解散後50~70日以内に選挙を実施しなければならないと定められている。

秋の選挙となれば、2020年の予算についてEUとの交渉のさなかとなる。

付記

イタリア議会の上院は8月13日、与党の「同盟」が提出していた内閣不信任案について、14日に審議するよう求める同党の要請を拒否し、政権危機を巡る議論を来週に先送りした。

上院は審議を見送る代わりに、コンテ首相が8月20日に政権危機について演説することを決めた。

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2018年3月4日の総選挙では、パオロ・ジェンティローニ首相の「民主党」が大敗した。

総選挙後、政治の空白が続いていたが、反EUの「五つ星運動」と「同盟」が連立することとなった。

  2018年選挙
元老
(上院)
代議院
(下院)
五つ星運動 112 +58 227 +118
同盟 58 +41 125 +107
(小計) (170)   (352)  
民主党 53 -52 112 -185
フォルツァ・イタリア 57 -41 104 +6
その他 35 -6 62 -46
合計 315   630  
(過半数) (158)   (316)  


6月1日に両党の推す法学者Giuseppe Conteの内閣が発足した。首相は学者で政治経験がなく、両党の主張をうまく調整できるか、疑問視された。

反EUの立場では同じだが、政治姿勢の異なる2つの党の連立である。連立の早期瓦解の可能性も指摘されていた。

「五つ星運動」

大衆の不満に率直な賛同を示す人民主義政党(ポピュリズム)として行動。反政党政治(直接民主主義)やEU離脱など急進的政策を掲げ、政治不信の募る若年層の間で急速に台頭した。五つの星は社会が守り抜くべき概念(発展・水資源・持続可能性のある交通・環境主義・インターネット社会)を指している。
失業者らへの最低所得保障など「ばらまき型」の経済刺激策を重視する。

「同盟」

右派ポピュリズム政党。イタリア北部の郷土主義政党「北部同盟」であったが、近年は反EUや排外主義などが支持基盤に変わりつつある。
EUの移民政策を批判、違法移民の強制送還の強化や、難民が域内で最初に到着した国で保護申請することを義務づけたEUのダブリン規則の見直しを強く求める 。

2018/6/5 イタリアの混迷 

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もともと「五つ星運動」は左派、「同盟」は右派で、政策的にはかなり違いが大きい。共通していたのは、財政規律など、EUの各種ルールに従わずイタリアのやりたいようにやっていくという点だった。

最近になって対立が深まった大きな要因に、高速鉄道の建設がある。「同盟」は鉄道建設に賛成で、「五つ星運動」は反対だったが、議会では他党に賛成派が多く、最終的には鉄道建設は進められることになった。

「五つ星運動」は4月に、「同盟」幹部の汚職疑惑で連立崩壊の危機をもたらしていると批判した。同盟のSalvini党首の経済顧問が汚職容疑で捜査対象となった。

Salvini氏が強気に出ているのは「五つ星運動」との対立が深まったからだけではなく、最近の世論調査で「同盟」の支持率が高まっていることがある。解散総選挙を行えば五つ星運動を上回る第1党に躍進できる可能性がある。

解散総選挙が行われない場合、連立解消に動くと示唆している。同党より小規模で同じく右派の「フォルツァ・イタリア」との連立政権樹立の可能性も噂されている。


連立政権が解消になったり解散総選挙になると、イタリアの政治が不安定化し、影響はEU全体に広がる。

トランプ米政権は8月7日、昨年8月に成立した2019年度米国防権限法(NDAA2019)が8月13日に発効すると発表した。

2019年度米国防権限法(NDAA2019)は、指定された製品の購入禁止を国防総省以外の政府機関にも拡大するもので、禁止対象製品は次の通り。

(A) 華為技術(Huawei Technologies)と 中興通訊(ZTE)製の通信機器

(B) 海能達通信(Hytera Communications)、杭州海康威視数字技術(Hangzhou Hikvision Digital Technology)、浙江大華技術(Dahua Technology Company)製のセキュリティ用のビデオ監視・通信機器

(C) 国防長官が国家情報長官、FBI局長との協議で、中国政府の影響下またはつながりがあるとみなす企業の通信機器及びビデオ監視システムも同様の扱いとなる。
現時点では、これに該当するものはない。

禁止は2段階に分かれ、今回は第1段階である。

第1 段階(発効日の1年後=2019年8月13日以降)

  米政府機関(連邦政府、軍、独立行政組織、政府所有企業)が5社の製品や、5社が製造した部品を組み込む他社製品を調達することを禁止

問題は第2段階(発効日の2年後=2020年8月13日以降)で、5社の製品を社内で利用している世界中の企業との取引を禁止する。米政府機関に収めている製品・サービスが通信機器とは一切関係のない企業でも、5社の製品を使っておれば米政府機関との取引が禁止される。

既に世界の企業で多くの中国製通信機器が利用されている。企業が米国政府と取引を続けたい場合には、問題視されている機器の利用を一切やめ、その旨を米政府に報告・誓約しなければならなくなる。

2018/12/11 2019年度米国防権限法(NDAA2019) --- Huawei、ZTE等の米政府機関との取引からの排除


華為技術(Huawei)は本年3月7日、同社の製品を米政府機関が調達することを禁じる
2019年度米国防権限法が米国の憲法違反だとして、同社の米国子会社の本社があるテキサス州の裁判所で米政府を提訴したと発表した。

中国の王毅国務委員兼外相は3月8日、華為技術(Huawei)の米政府に対する訴訟を支援すると表明した。

2019/3/7 Huawei、米政府を提訴 


今回の発表を受け、Huawei は8月8日、メディアへの声明を発表した。

我々は本日のニュースを意外に感じてはいない。これは米国の『国防権限法2019』の実施条例に過ぎない。Huaweiは引き続き米連邦裁判所においてこの禁止令の合憲性を問うていく。

『国防権限法2019』及びその実施条項が Huaweiに不当行為があったと証明するいかなる証拠も存在しない状況において、Huaweiに対し懲罰的な行動を取るのは、原産国が設けた貿易障壁に基づいており、米国の電気通信のネットワークとシステムのセキュリティ保護にとっていかなる役にも立たず、最終的に損害を被るのは米国の農村地域でHuaweiのネットワークに頼っている数多くのユーザーたちだ。

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これとは別に、Trump 大統領は本年5月15日、米企業が安全保障上リスクがある企業の通信機器の調達を禁じる大統領令に署名した。
非常に抽象的で、米政府が問題だと思う企業をいつでも指定できるように見える。名指しはしていないが、華為技術(Huawei)などが念頭にあると報じられている。


米商務省は同日、華為技術(Huawei)に対する米国製ハイテク部品などの事実上の禁輸措置を発表した。

2019/5/16 米国、Huawei を対象に2施策

キリンホールディングスファンケル86資本業務提携契約を締結したと発表した。

背景は次の通り。

キリングループ:

長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027」では、「酒類メーカーとしての責任」を果たすことを前提に「健康」、「地域社会・コミュニティ」、「環境」の3つを重点課題として選定した。

このうち、「健康」については、ライフサイエンス分野に進出してからは、酒類・飲料による「食領域」 と医薬事業による「医領域」の双方から社会課題を解決してきたが、「食領域」と「医領域」の中間領域にあたる「医と食をつなぐ事業」を立ち上げ、次世代の成長の柱として育成していく方針を打ち出した。

本年4月には 従来「医領域」にあった 協和発酵バイオを「医と食をつなぐ領域」の中核事業会社に位置づける再編を完了した。高機能アミノ酸、免疫脳や腸内環境に関する機能性素材などを強みとして 最大限に活用する。

協和発酵キリンは2019年4月に、連結子会社の協和発酵バイオの株式の95%を 親会社のキリンHDに約 1,280 億円で譲渡した。

協和発酵バイオの事業は次の通り。

ファインケミカル事業:各種医薬用アミノ酸、核酸関連物質、医薬品原料等
ヘルスケア事業:各種アミノ酸、ビタミン、カロチノイド等の機能性食品素材、健康食品

2019/2/8 キリンホールディングス、協和発酵バイオを子会社に

ファンケル:

2018年に長期ビジョンVISION2030」を発表し 、「美」と「健康」領域での企業集団になることを目指し、確かな機能を持つ健康食品を提供することで「健康寿命の延伸」と医療費の削減に貢献することが使命であると考える。

このように、「健康」に関する社会課題の解決を通じて成長を目指すキリンの考え方と、「健康寿命の延伸」という大きな社会課題の解決に取り組むことで成長を目指すファンケルの考え方は共通しており、両社の目指す理念や方向性は一致している。

資本業務提携の概要は次の通り。

(1)業務提携の内容

素材・商品・ブランド開発

共同研究・事業開発の推進

インフラの相互利用 生産面での協業、チャネルの相互乗り入れ(キリンの自動販売機チャネル、ファンケルの直販チャネル等の活用)

(2)資本提携の内容

キリンによるファンケル株式の購入 取得総額は1,293億円議決権割合 33.0

( 3)キリンによる役員の派遣 常勤取締役1名、非常勤取締役1名および常勤監査役1

米連邦準備理事会(FRB)は7月31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を、年2.25~2.50%から年2.00~2.25%に引き下げた。

但し、パウエル議長は「景気循環の途中の調整」と述べ、長期の利下げ局面入りは否定した。

利下げの理由を「海外経済の動向とインフレ圧力の停滞」とし、景気悪化を未然に防ぐ「予防的利下げ」とした。

 
2008/10 2.00%→1.50%→1.00%
2008/12  0.00%~0.25%
 0.00%~0.25%
2015/12  0.25%~0.50%
2016/12  0.50%~0.75%
2017/3  0.75%~1.00%
2017/6  1.00%~1.25%
2017/12  1.25%~1.50%
2018/3  1.50%~1.75%
2018/6  1.75%~2.00%
2018/9  2.00%~2.25%
2018/12  2.25%~2.50%
2019/7  2.00%~2.25%


大幅利下げを要求していた米政権はこれにいら立ちを示した。

Peter Navarro大統領補佐官(通商製造政策局長)は8月6日、FRBに対し年内にあと75~100bp (0.75%~1.00%) の利下げを実施するよう要求した。

「パウエルFRB議長は就任後 計1%利上げしたが,、利上げ幅が大きく、急ぎすぎた。経済成長を犠牲にした」と語った。
パウエル氏が議長就任後に引き上げた分の政策金利を下げるよう促した形だ。

Powell 議長は2018年2月25日に就任した。
2018年3月、6月、9月、12月に各0.25%、合計 1.00% 引き上げた。今回 0.25% 下げた。

トランプ大統領は8月7日、ツイッターへの一連の投稿で、FRBを強く批判した。

初めに、同日、インド、ニュージーランド、タイが利下げしたことに触れた。

"Three more Central Banks cut rates."

米国の問題は中国ではない。今までより強力で、資金は米国に流入している。一方、中国からは企業が逃げ出しており、人民元は包囲されている。

Our problem is not China - We are stronger than ever, money is pouring into the U.S. while China is losing companies by the thousands to other countries, and their currency is under siege -

我々の問題はFRBだ。引き締めをやり過ぎた誤りを認めようとしない。

Our problem is a Federal Reserve that is too proud to admit their mistake of acting too fast and tightening too much (and that I was right!).

FRBはより大幅かつ早急な利下げを行い、そのひどい量的引き締めを即刻停止しなくてはならない。

They must Cut Rates bigger and faster, and stop their ridiculous quantitative tightening NOW.

Yield curve is at too wide a margin, and no inflation!

無能ぶりは見るに堪えない。いとも簡単に対処できるというのに。

Incompetence is a terrible thing to watch, especially when things could be taken care of sooo easily.

いずれにせよ、われわれは勝利する。しかし、
米国は他国と競っており、いずれの国も米国の犠牲の上に成功したいと考えている。このことを米金融当局が理解していたら、状況はずっと簡単なのに、彼らは理解しなかったし、今もしていない。

We will WIN anyway, but it would be much easier if the Fed understood, which they don't, that we are competing against other countries, all of whom want to do well at our expense!

Trump大統領は、8月5日に人民元のレートが7元台に下落したのを受け、呟いた。FRBに暗にドル安に誘導する利下げを要求している。

中国は元の価値を大幅に下げた。これは為替操作だ。FRBよ、聴いているか?

China dropped the price of their currency to an almost a historic low.
It's called "currency manipulation." Are you listening Federal Reserve?
This is a major violation which will greatly weaken China over time!

中国の為替操作の結果、追加関税は中国が払っていることとなる。中国は為替操作で米国の職を奪ってきた。今後は許さない。何年も前に止めるべきだったのだ。

Based on the historic currency manipulation by China, it is now even more obvious to everyone that Americans are not paying for the Tariffs - they are being paid for compliments of China, and the U.S. is taking in tens of Billions of Dollars!

China has always used currency manipulation to steal our businesses and factories, hurt our jobs, depress our workers' wages and harm our farmers' prices.
Not anymore!

China is intent on continuing to receive the hundreds of Billions of Dollars they have been taking from the U.S. with unfair trade practices and currency manipulation.
So one-sided, it should have been stopped many years ago!


米中貿易摩擦の悪化や世界の需要後退を背景とした景気後退リスクを踏まえ、市場ではFRBが年内にあと3回の利下げに動くとの観測が高まっている。

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