米連邦準備理事会(FRB)は5月2~3日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き上げ 5.00~5.25%とした。
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0.25%の上げ幅は2月から3会合連続。一方、声明文では、前回3月会合で明記していた「幾分かの追加利上げが適切と予想する」との文言を削った。
急ピッチの利上げで記録的なインフレが鈍化する一方、米銀の破綻が相次ぎ景気悪化懸念が強まっているため、早ければ次回6月会合で利上げを停止する可能性を示唆した。
相次いだ銀行破綻について「米国の銀行システムは健全だ」としたうえで「信用収縮が経済活動や雇用、インフレに影響を与えるだろうがその程度は不確実だ」と指摘した。
パウエル議長は「我々はもはや追加利上げが適切と予想しているとは言わない。会合ごとに入手する経済データによって判断する」と述べた。一方「金融引き締めが必要となれば、より多くのことをする用意がある」と述べ、利上げ継続の可能性にも含みを残した。年内の利下げの可能性は否定した。
「インフレ率は物価目標である2%を大きく上回り、ことし3月のPCE・個人消費支出の物価指数が4.2%(コアは+4.6%)上昇した。去年の中頃からいくらか落ち着きつつあるが引き続きインフレ圧力は高く、2%の物価目標までは道のりは遠い」と述べた。
Flexible CPIは急降下しているが、「粘着インフレ」(Sticky CPI)は高止まりしており、利上げでも下がる気配はない。
2023/1/5 米国のインフレの見通し
雇用については大きな変動はない。
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