米議会は2021年12月に米政府の債務上限を2兆5千億ドル引き上げ、31.4 兆ドルにする法案を可決した。
2021/12/16 米国、債務上限問題 ようやく解決
しかし、米2023年1月19日に債務は31兆4000億ドルの上限に到達した。数カ月以内に財政危機を招く恐れがある。
2023/1/17 米国、再び債務上限問題
米議会は上院は民主党が握り、下院は野党の共和党が握るという捻じれ体制である。 |
( |
|
が多数党) |
上院 議長は副大統領(民主党)、無所属は元民主党員
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共和党 |
民主党 |
民主系 無所属 |
無所属 |
合計 |
選挙前 |
50 |
48 |
2 |
|
100 |
選挙後 |
49 |
48 |
2 |
1 |
100 |
50
|
下院 議長は共和党
|
共和党 |
民主党 |
欠員 |
合計 |
選挙前 |
212 |
220 |
3 |
435 |
選挙後 |
222 |
213 |
0 |
435 |
バージニア州の民主党 Donald McEachin が当選後の11月28日に死去し、欠員1 となったが、補欠選挙で民主党が勝利した。
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下院議会は4月26日、連邦債務上限を最大1兆5,000億ドル引き上げ、連邦政府の支出を4兆5,000億ドル削減する法案を賛成217、反対215で可決した。
|
共和党 |
民主党 |
合計 |
賛成 |
217 |
|
217 |
反対 |
4 |
211 |
215 |
棄権 |
1 |
2 |
3 |
合計 |
222 |
213 |
435 |
与野党間で債務上限引き上げ問題が懸案となる中で、下院共和党トップのKevin McCarthy議長 ら共和党議員5人が4月19日に独自の法案を発表した。
債務上限を最大1兆5,000億ドル引き上げ るかわりに、連邦政府の支出を4兆5,000億ドル削減するもの。
社会保障や軍事関係支出などを除く裁量的支出を2022会計年度の水準に戻すとともに、その伸び率を今後10年間、毎年1%に縮小する。
これによって、インフレ削減法で盛り込まれたクリーンエネルギー生産設備などに対する税額控除支援策などは廃止されることとなる。学生ローン支払い免除・停止措置を中止する。
2022/8/24 米「インフレ抑制法案」成立
支出削減措置の見返りとして、債務上限を現行の31兆4,000億ドルから最大1兆5,000億ドル引き上げるか、2024年3月末まで債務上限を凍結するという2つの基準を設定し、いずれかの基準に到達するまでは債務の発行を認める。
法案発表後も共和党内の調整が難航し、党内一部の歳出削減強硬派の意見が取り入れられ、より厳しい歳出削減策が盛り込まれた。
例えば、低所得の子ども世帯を対象とする支援の厳格化が前倒しとなっているほか、食糧支援プログラム(SNAP)で発生する未使用金を各州が貯蓄することを禁止する内容なども盛り込まれた。
党内調整は26日未明まで続けられたにもかかわらず、投票では共和党から4人が反対に回り、1人が棄権した。
法案は上院に送られるが、上院民主党トップの"Chuck" Schumer 院内総務は「上院に到着した直後に廃案になる」と述べており、民主党が多数の上院で可決される見込みは低い。 大統領報道官は、「この法案が成立する可能性がないことを大統領は明確にしている」と指摘、「何百万人もの米国民から医療サービスを奪い、製造業雇用の国外流出につながる」とコメントした。
今夏にもデフォルト回避のための政府資金が底を突くと予想される。アナリストは、税収の伸び悩みで6月初めに早まる可能性もあるとしている。
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