化学メーカーの2019年3月期決算

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化学メーカーの3月期決算がほぼ出揃った。

各社の決算状況は https://www.knak.jp/kessan/ 

決算でIFRS方式を採用する企業が増えている。

下のグラフでは、斜線で示した、三菱ケミカル、日立化成、住友化学、JSR、住友ベークライトで、これらについては、営業損益はコア営業損益、経常損益は税引前損益を表示している。当期損益は他社と同じ株主帰属損益を表示しているが、損益概念に相違点がある。

主な各社について、下記で詳細を報告している。

信越化学三菱ケミカルホールディングス住友化学三井化学&東ソーチッソ


三菱ケミカルや住友化学などが、昨年度に利益が急増し、本年度は減益となっているのに対し、信越化学は本年度も大増益となっている。
当期損益での差が更に大きいのは、少数株主帰属損益の多少による。

信越化学の場合、塩ビ、シリコーン、半導体シリコンのいずれもが増益である。

塩ビについては、米国のShintechが増益を続けている。2020年3月期には更に自製エチレンが加わる。

日本の石化(塩ビを含む)が原料エチレンをナフサに依存し、原油価格に連動するため、損益が大きく変動するのに対し、米国ではエタンが原料で、原油価格とは連動せず、安定している。

今回、三菱ケミカルや住友化学は4年に一度の定期修理の影響を受けるが、米国では定期修理の慣習はない。


売上高
営業損益

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