厚生労働省は1月24日、2025年度の公的年金の支給額を24年度に比べて1.9%引き上げると発表した。
年金額の伸びを抑える「マクロ経済スライド」が発動されるため、増加率は0.4ポイント目減りした。 直近1年の物価変動率(基本)と比べると0.8ポイントの目減りである。
2025年度の支給額は、国民年金では保険料を40年間納付した満額1人分で前年度比1,308円増の月6万9308円、厚生年金は夫婦2人のモデル世帯の場合、同4,412円増の同23万2784円。
計算は下記の通り。
直近1年の物価変動率 +2.7% 過去3年の名目手取り賃金変動率 +2.3% 採用 +2.3% マクロ経済スライド -0.4% 最終改定率 +1.9%
マクロ経済スライドによるスライド調整率(▲0.4%)= 公的年金被保険者総数の変動率(▲0.1%) + 平均余命の伸び率(▲0.3%)(令和3~5年度の平均) (定率)
既裁定者(68歳到達年度以後の受給権者)
実績 | 原則 | ||||||
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | ||
直近1年の物価変動率(基本) | +0.5% | +0.0% | -0.2% | +2.5% | +3.2% | +2.7% |
基本は物価変動率 |
過去3年の名目手取り賃金変動率 | +0.3% | -0.1% | -0.4% | +2.8% | +3.1% | +2.3% | |
(採用) | +0.3% | -0.1% | -0.4% | +2.5% | +3.1% | +2.3% | |
マクロ経済スライド 公的年金被保険者の変動と平均余命の伸びに基づいて、スライド調整率を設定し、その分を改定率から控除 |
-0.1% | -0.1% (調整せず) |
当期 -0.2% |
当期 -0.3% 繰越 -0.3% 計 -0.6% |
|
-0.4% |
上記の(採用)がマイナスの場合は、調整せず、その分を翌年に繰り越す。 |
最終改定率 | +0.2% | -0.1% | -0.4% | +1.9% | +2.7% | +1.9% | |
マクロ経済スライド繰り越し | -0.1% | -0.3% | ー |
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