古河スカイと住友軽金属、経営統合で合意

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アルミニウム圧延品最大手の古河スカイと2位の住友軽金属工業は8月29日、2013年10月1日付で経営統合することで合意したと発表した。

合併比率は古河スカイ1に対し住軽金0.346で、古河スカイが存続会社になる。新会社の社名は未定。

アルミニウム圧延事業を取り巻く環境は急速に変化しており、厳しい状況にある。

国内アルミニウム圧延品需要の減少
  ・ 人口減少・高齢化等
  ・ 需要家の海外への製造拠点移転
東アジア地域における競争激化
  ・ 海外アルミニウム圧延メジャーの攻勢
  ・ 中国、韓国等東アジア地域における新興アルミニウム圧延メーカーの台頭

両社は経営統合により、相乗効果を追求し、アルミニウム圧延市場における競争力と企業体質の強化を図る。

統合の目標は以下の通り。

①新規成長分野・成長市場への積極的なグローバル展開
②企業価値の向上:研究開発・設備投資等への積極的投資、グローバルな供給体制の構築

③経営統合効果


ーーー

住友軽金属は1959年に、住友金属工業の伸銅、アルミ圧延部門が分離して設立された。

現在、住友金属工業が9.32%、住友商事が5.44% 出資している。
(住友金属工業は古河スカイに出資する新日本製鐵と10月1日に統合し、新日鉄住金となる。)

古河スカイは2003年10月1日に、スカイアルミニウムと古河電気工業の軽金属部門の事業統合で設立された。

スカイアルミニウムは1964年に、昭和電工(S)、カイザーアルミナム(K)、八幡製鐵(Y)の3社(SKYの社名の由来)により設立されたアルミニウム板圧延会社。

その後、1973年にカイザーが離脱した。

1998年に古河電工とスカイアルミニウムはアルミニウム事業についての業務提携を開始し、2000年4月にはユニファスアルミニウムを設立して販売部門を統合、全体の事業統合に向けて着実に進め、2003年10月に統合した。

スカイアルミニウム
昭和電工   37.25%
新日本製鐵   36.25%
丸紅   12.75%
三井物産   12.75%
富士銀行   1.00%
 

 

古河電気工業
軽金属部門

 

 

 

 

 

古河スカイ (合併時)
古河電気工業   70.0%
昭和電工   11.2%
新日本製鐵   10.9%
丸紅   3.8%
三井物産   3.8%
みずほコーポレート銀   0.3%
 
古河スカイ (現状)
古河電気工業   53.00%
昭和電工    ー
新日本製鐵   8.23%
丸紅   1.00%
三井物産   1.00%
みずほコーポレート銀     ー

なお、昭和電工は別に50.1%出資の昭和アルミニウムを持っていた。

ユニファスアルミニウム設立による販売部門の統合についての合併審査に当たり、公取委は押出類のシェアに関し、これを問題にした。平成11年度:事例7

古河電工は押出類を製造販売しているが、スカイアルミは製造販売していないことから、当事会社が設立する新会社についてみれば、シェアは増加しないものの、
昭和アルミニウムの販売分を加算した場合、
押出類中、棒における販売数量シェアは40%弱でその順位が第1位となり、上位3社での市場占拠率は80%強となること、
また、管についても合算シェアは30%強となり、その順位が第1位となることから、
新会社と昭和アルミとの間で協調的な関係が生じた場合、競争への影響が懸念される。

これに対し、「新会社と昭和アルミニウムとの間の販売活動の独自性を保持するための具体的措置を講じる」旨の申出があったこと等から、公取委は、押出類の販売分野において、競争を実質的に制限することとはならないと判断した。   

昭和電工は2001年7月1日に昭和アルミニウムを吸収合併し、古河スカイ設立時にはスカイアルミ株主として参加したが、その後、古河スカイ株を売却した。

なお、2009年1月に、「古河電気工業と昭和電工がアルミ事業統合で最終調整しており、同年夏にも両社のアルミ事業を古河スカイに集約する」と観測報道されたことがある。

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住友軽金属は2011年44日、古河スカイ、住友商事、伊藤忠商事、伊藤忠メタルズとともに、BPからアルミ板圧延品メーカーのARCO Aluminumの全株式を譲り受けることに合意したと発表した。
両社の合併で、新会社は共同持ち株会社の75%を占めることとなる。

2011/4/11 住友軽金属など、BPから米のアルミ板圧延メーカーの株式取得 

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統合により、新会社の能力は以下の通りとなる。

・古河スカイと住友軽金属の能力は単体ベース
・TAAは上記のARCO(現 Tri-Arrow Aluminum)
・タイ新工場は古河スカイが昨年発表した100%出資のアルミ板圧延工場(能力は1期及び2期分)
・乳源は中国の乳源東陽光精箔、BALは英国のBridgnorth Aluminum。いずれも古河スカイ持分法適用会社で
 能力は持分比率割合。


Novelis   2005年にAlcanからスピンオフ。上記Logan Millのパートナー。
Chinalco   Aluminum Corp. of China
Constellium   Parisに本社を置く大手アルミ圧延会社

 


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