インフルエンザの予防接種料金でカルテルの疑い

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公正取引委員会は4月23日、インフルエンザ予防接種の料金でカルテルを結んでいた疑いで、埼玉県吉川市の吉川松伏医師会(約80人)を立ち入り検査した。

関係者によると、吉川松伏医師会は数年前から、インフルエンザ予防接種の料金について医師会の会合などで、13歳以上は「4,450円以上」、2回の接種が必要な13歳未満の子どもでは「初回3,700円以上」と決めて会員に通知していた。

インフルエンザの予防接種で、公取委による立ち入り検査が明らかになったのは2003年の三重県四日市医師会以来、2例目。公取委は、ほかにも最低価格を決めていた医師会がないか調べる。

四日市医師会は、1件につき 3,800円以上とするよう決定していた。
公取委は2004年6月21日、四日市医師会に勧告を行った。

厚生労働省によると、インフルエンザの予防接種は2011年~12年にかけての冬に約5000万人が受けたと推定される。

予防注射は自由診療となるため、65歳未満の人は費用が原則的に全額が自己負担となる。
ワクチンの料金は1本2,000円程度とされるが、接種料金は医療機関が自由に決められる。

65歳以上の場合は一部を公費負担としている。文京区では65歳以上の場合は2,200円となっている。

全国300の医師を対象としたQLifeの調査(2008年)では接種費用は以下の通りとなっている。

13歳未満は2回の接種が必要。
  子供の1回目の接種費用の平均値は、病院 2,702円、診療所 2,525円。
  子供の2回目の接種費用の平均値は、病院 2,379円、診療所 2,160円となっている。

ワクチンそのものの料金は1本2,000円程度とされるため、赤字となるケースが見られるが、ワクチン接種を「来院経験がない人に営業する絶好の機会」と考え、接種料金を安く設定するケース があるという。

また、ワクチン1本に2人分の量が入っているため、日を指定して、続けて接種する医院もあるとされる。

 

 


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