米国議会は本年度(2025/10/1~2026/9/30)の予算を期限までに通すことができず、10月1日に政府が閉鎖された。
下院は2025年11月12日、上院が可決していたつなぎ予算案を賛成222、反対209で可決し、同日にトランプ大統領が署名した。
これにより、史上最長となる43日間の政府閉鎖は終了し、
農業、退役軍人・軍事建設、立法関連の歳出については2026会計年度末(2026年9月30日)まで、
その他の歳出については2026年1月30日まで資金が供給される。
2025/9/22 米国、政府閉鎖か 付記
農業、退役軍人・軍事建設、立法関連の歳出は2026会計年度末(2026年9月30日)までの予算は確保されているが、その他については2026年1月30日で期限がくる。
議員らはこれまでのところ、取り組みを進展させており、12の法案は上下両院の共和党と民主党の交渉担当者の支持を得ていた。
下院は1月22日、2026年度(9月30日までの1年間)の国土安全保障省向け予算案を可決した。
下院民主党指導部は今月7日にミネソタ州ミネアポリスで起きた移民 ・税関捜査局捜査官による地元女性射殺事件を受け、この予算法案に反対した。
共和党 民主党 合計 欠員 賛成 213 7 220 反対 1 206 207 棄権 4 4 合計 218 213 431 4
軍事、医療、交通、教育、住宅など幅広いプログラムに資金を提供する包括的な歳出法案も341対88の圧倒的多数で可決した。
共和党 民主党 合計 欠員 賛成 192 149 341 反対 24 64 88 棄権 2 2 合計 218 213 431 4
これにより、2026会計年度予算関連の12法案すべてが下院を通過した。つなぎ予算の期限が1月30日に迫る中、政府機関の一部閉鎖回避に向け前進した。
しかし、ミネソタ州ミネアポリスで移民税関捜査局(ICE)などの職員の発砲により抗議運動中の男性が死亡した事件が発生した。これを受け、複数の野党民主党議員が政府歳出法案に反対すると相次ぎ表明した。
野党民主党の上院トップ、シューマー院内総務は25日の声明で、この事件について「驚愕している」と批判する声明を発表、ICEを含む国土安全保障省関連予算を予算案から切り離して審議することを与党共和党に提案した。
その他予算案を先に上院で可決し、大規模な政府機関閉鎖の回避を図るものである。
2026年度予算を巡っては、全12法案のうち、農業、退役軍人・軍事建設、立法関連の歳出は2026会計年度末(2026年9月30日)までの予算は確保されている。
つなぎ予算案の期限を1月30日に控え、上院は今週、残り6法案を一括して採決する見通しだが、ICEの強引な取り締まりで犠牲者が相次いだことに民主党が猛反発。シューマー院内総務は、ICE関連が含まれるなら、民主党は予算案に反対する方針を示した。 ![]()
上院では共和党は53票で過半数を得ているが、 法案可決にはフィリバスター(議事妨害)の回避のため60票の賛成が必要で、民主党の協力が必要である。民主党から7名が賛成しないと予算案は可決されない。これまで法案可決に好意的であった議員も態度を変えた。
|
共和党 |
民主党 | 民主系 無所属 |
合計 | |
| 改選後 | 53 | 45 | 2 | 100 |
| 異動 | -2 | |||
| 後任 | +2 | |||
| 現状 | 53 | 45 | 2 | 100 |
民主党は国土安全保障省(DHS)予算を全体パッケージから切り離し、5本の歳出法案を先行処理した後に別途協議すべきだと主張する。
民主党は、▲移民取り締まりの執行に制約を設け、▲DHSの運営全般に対する議会の監督を強化し、▲ミネアポリスなどでの連邦要員投入に明示的な制限を設ける措置を法案に盛り込むべきだとの立場で、修正案を貫徹するためにはシャットダウンも辞さない意向を示したとされる。
共和党は原案維持を公式立場として掲げているが、一部議員は土壇場の協議で妥協点を探る余地を残しているとみられる。もっとも、上院が合意に達して予算を可決しても下院での再採決を経なければならず、この過程が遅れれば期限内の処理が事実上困難になり得るという問題がある。
部分的シャットダウンが現実化した場合、予算が確定している司法省・商務省・農務省・内務省・退役軍人省などは通常運営となる一方、国土安全保障省と国防総省は必須機能を除き業務が停止する見通し。航空管制・国境警備・治安維持など中核サービスに従事する公務員は無給で勤務し、残りは休職に入り、シャットダウン終了時に遡及賃金を受け取ると予測される。
納税申告期間と重なり内国歳入庁(IRS)の運営も不確実性に置かれているとされる。IRSは通常、申告期間には最大限の人員を維持してきたが、シャットダウン時の具体的な運営計画はまだ公表していない。ただし2022年のインフレ抑制法(IRA)で確保した追加財源が残っているため、通年の歳出予算が途絶えてもIRSが業務を完全停止することはないとの見方だとされる。
男性が連邦捜査官に射殺される事件では、世論調査では政権の移民取り締まりが「行き過ぎだ」との声が強まっている。
事件の捜査について、連邦捜査当局が地元警察の関与を拒んでいると伝えられていたが、トランプ大統領はミネソタ州知事と電話で話し合い、地元警察による捜査実施を認めることになったという。
大統領報道官は記者会見で、ミネソタ州やミネアポリスが政権に協力すれば、移民を取り締まるための連邦捜査官が「必要なくなるだろう」と述べ、現地への派遣人員を減らす可能性があると示唆した。
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