これまで各社の決算を報じたが、信越化学を除き、他社(三菱ケミカルホールディングス、住友化学、三井化学、東ソー、三菱ガス化学)は全て減益である。
特に三菱ケミカル、住友化学、三菱ガス化学の減益は大きい。
しかし、それほど減益とならなかった企業も多い。
一般的に石油化学は損益が悪化しているが、当期はまだその程度が少ない。
2021年3月期に大きな影響が出ると思われる。(多くの企業が次期予想を発表していない)
三井化学の場合、石化・基礎化学品を中心とする基盤素材事業は当期の営業損益は前期が +278億円、当期が+87億円で、次期予想は-115億円としている。
当期の損益悪化が大きいのは、特定品目の比重が高い場合である。
三菱ケミカルの場合はMMAであり、2018年3月期の1,096億円の利益が当期は243億円にまで落ち込んだ。
住友化学も量は三菱より少ないがMMAを持つ。同社の場合はさらにメチオニンの価格下落が大きい。
三菱ガス化学の場合は、メタノール等の価格下落と、サウジのJVの出資比率変更の影響が大きい。
ダイセルの減益は、自動車エアバッグ用インフレータの他社リコール代替供給の縮小の影響が大きい。この関連で米国で減損も計上した。
各社の結果を比較した。斜線はIFRS方式の企業。
売上高 | |
営業損益 |
|
経常損益(IFRS方式の場合は税引前損益) |
|
当期損益(株主帰属損益) |
|
x
xx
コメントする