「no」と一致するもの

武田薬品工業は、3月19日、Abbott Laboratories との50/50JVのTAP Pharmaceutical Products Inc. を均等な価値で会社分割を実施することでAbbottと合意した。

TAP社は武田薬品の米国持株会社 Takeda America Holdings100%子会社となり、その後、Takeda Pharmaceuticals North America, Inc.(TPNA)、と合併するとともに、開発にかかる機能をTakeda Global Research & Development Center Inc.(TGRD)に移管する。

2008年4月にTAP社にかかる会社分割を実施する。

Abbott前立腺癌・子宮内膜症治療剤 Lupron Depot®等に関する資産を獲得する。

武田側のTAPは
・販売中の消化性潰瘍治療剤
Prevacid®
・承認申請中の同治療薬dexlansoprazole (TAK-390MR)、
・開発中の同治療薬ilaprazole (IY-81149)、痛風・高尿酸血症治療薬Febuxostat (TMX-67)などの資産を保有し続ける。

両社にとり均等な価値での会社分割とするための調整を会社分割後、別途実施する。

2008年7月にTAPとTPNAが合併するとともに、TAPが保有していた開発機能をTGRD社に移管する。

ーーー

TAP Pharmaceutical Products Inc. は1977年にAbbott とのJVとして設立された。

当初は武田の抗生物質を投入することになっていたが、前立腺がんの治療薬リュープリン(米国名 Lupron Depot®)に変更し(武田國男会長 「私の履歴書」)、その後、消化性潰瘍治療剤Prevacid®などの米国における販売を通じて、武田の医療用医薬品事業の成長に大きく貢献してきた。

2007年12月期のTAPの純利益 996百万US$となっている。

世界規模の研究開発競争で生き残るには欧米での自前の拠点構築が不可欠で、武田にとって、TAPの完全子会社化は10年来の悲願だった。

国内首位の武田も世界の売上高順位は17位で、TAPの子会社化で若干浮上する。
(現在も同社向けの売り上げは本社で計上されているため、TAPの売り上げが直接加算される訳ではない)
しかし、上位各社との格差は大きく、今後も買収等を通じて拡大を図る。

同社は「世界的製薬企業」としての基盤強化に向け、課題である「新製品の創出および開発の効率化・迅速化」と「米国事業の強化」に、タケダグループ総力を結集し、取り組むとして、2003年7月に、「米国事業において資金需要が発生した場合の機動的な対応」を目的にTakeda America Holdings に26億ドルの増資を行なっている。

薬会社の世界ランキング
  (2006年度売上高、100万ドル、ユート・プレーン)
  メーカー 売上高
米ファイザー  45,083
英グラクソ・スミスクライン  39,335
仏サノフィ・アベンテイス  37,461
ノバルティス(スイス)  29,491
ロシュ(スイス)  27,318
英アストラゼネカ  26,962
米ションソン・エンド・ションソン  23,267
米メルク  22,636
米ワイス  16,884
米イーライ・リリー  15,617
     
米アボット・ラボラトリーズ  13,271
米シェリング・プラウ  12,008
     
武田薬品工業   9,613
33 TAPファーマシューティカル・プロダクツ   3,363

ーーー

なお、武田薬品は20066月、TAPとの間の6年間の製品供給取引等に関して、移転価格税制に基づき、大阪国税局より所得金額で6年間で1,223億円の所得の更正を受け、約570億円の追徴税額を課せられ、争っている。
    
2006/6/29 武田薬品、移転価格税制に基づく更正 

上記期間中はAbbott との50/50JVであり、武田が敢えて安く供給してAbbott を利する理由はなく、(仮に安く供給するとすれば、何らかの見返りがある筈で、問題とすべきでないというのが米国の税務の考え方)、国税局の更正手続きは不当と思われるが、今後は100%子会社となるため、取引価格は確実に問題になる。

2005年にAbbott は武田がTAPへのPrevacid 供給により、過大な利益を得ている等と主張して、利益の一部をAbbott に支払うよう求めて訴えた。
(契約上、これらの訴訟は日本で行なうことが決まっているとして、この訴訟は却下された)

 


* 総合目次、項目別目次は
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付記

武田薬品は2008年4月10日、米国バイオ医薬品会社 Millennium Pharmaceuticals, Inc. を約88億ドルで買収することを発表した。

Rhodia  Lyondell 3月19日、イソシアネート事業をPerstorp Group に売却する交渉に入ったと発表した。

売却するのは、Rhodia フランスのPont-de-Claix と米国のFreeport の脂肪族イソシアネート(HDI、IPDI:イソホロンジイソシアネート、及び誘導体)事業、及び、Lyondell がPont-de-ClaixRhodiaに製造委託しているTDI事業。

ーーー

ローディアは元はローヌプーランで、1998年に化学品事業部と繊維・ポリマー事業部を統合し、新会社ローディアとなった。
ローディアでには3グループ、7事業がある。

Performance Materials Polyamide
Acetowcellulose acetate fiber
Functional Chemicals Novecaresurfactants, phosphorus derivatives, natural polymers and specialty polymersand monomers
Silcea“Electronics & Catalysis” (rare earths), “Silica Systems” (highperformance silicas) and “Silicones”(売却)
Organics and Services  Eco Servicessulfuric acid
Organics:diphenols and derivativesisocyanatesfluorinated compounds and derivatives
Energy Servicesreduction of greenhouse gases

このうち、Siliconeは中国の藍星集団に売却した。

イソシアネートについては脂肪族イソシアネート(Aliphatic Isocyanates)のみで、欧州第二のメーカーであったが、今回の売却で同事業から撤退する。
(欧州
Aliphatic Isocyanates Producers Association のメンバーは同社のほか、BASFBayer MaterialScienceEvonik Degussa3社)

ーーー

Lyondell は当初、 Lake Charles, LA TDIと脂肪族イソシアネートの工場を持つとともに、Pont-de-Claix Rhodia の工場にTDIプラントを持ち、Rhodiaに委託加工していた。
Lake Charlesプラントは元はARCO Chemical 1996年にOlin Corporation から買収したもので、1998年のLyondell によるARCO Chemical 吸収でLyondell の事業となった。

2001年にLyondell はイソシアネート事業の再構築を発表した。
脂肪族イソシアネートから撤退、
Pont-de-Claix TDIに新技術を採用するというもので、完成後はPont-de-Claix 工場は欧州最大のTDIプラントとなる、将来はLake Charlesプラントにもその技術を入れるというものであった。

しかし、200510月、同社はLake CharlesTDIプラントの停止を発表、Rhodiaに製造委託している Pont-de-Claix プラントのみが残っていた。

200711月、EUBasell による Lyondell 買収を承認、統合新会社はLyondellBasell Industriesとなった。

ーーー

Perstorp はスウェーデンの企業であったが、2001年6月にフィンランドのNesteの親会社Industri Kapital が買収し、Neste Chemicals のオキソ部門と合併させた。(合併会社の持株会社がSydsvenska Kemi)

2005年10月にIndustri Kapital はSydsvenska Kemi をPAI Partners に売却した。

現在のPerstorp の事業は以下の通り。
  Waterborne Coatings
  Radiation Curing
  Intumescent Coatings
  Polyurethanes (polyol)
  Food additives & Feed 
  Formaldehyde Technology



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前回にBluestar Group のシリコーン事業について述べた。

中国国営ChemChina 子会社のBluestar Group 3つの上場会社と多数の子会社・関係会社で幅広い活動を行なっている。
同社の活動を下の表にまとめた。

上場会社は1) Bluestar New Chemical Materials Co.,Ltd.、2) Blue Star Cleaning Co.,Ltd.、3)Shenyang Chemical Co.,Ltd3社。

1) Bluestar New Chemical Materials Co.,Ltd. は北京に本社を持ち、主工場を江西省、無錫、ハルビン、南通に持っている。
 主たる製品群は次の4つ。
 ・シリコーンモノマー、シリコン油、シリコンゴムほか
 ・フェノール、アセトン、ビスフェノールA、エポキシほか
 ・PBTほかエンプラ
 ・
発色現像液関連

2) Blue Star Cleaning Co.,Ltd. 
  洗剤及び関連製品

3) Shenyang Chemical Co.,Ltd
  クロルアルカリ事業が中心。

  Shenyang Kansai Paint Co., Ltd.は藍星60%、関西ペイント40%JV
  
Shenyang Paraffin Chemical は三菱化学から技術供与を受け、アクリル酸 80千トン、同エステル120千トンを建設。

子会社・関係会社
 Adisseo旧アベンティスの動物栄養製品部門をCVC Capital Partners から買収
 
Bluestar Silicones InternationalRhodia Siliconesを買収

1) Bluestar New Chemical Materials Co.,Ltd.
  Jiangxi Xinghuo Organic Silicone Plant organic silicone monomers200,000 t/a (to 300,000 t/a in 2010)
caustic soda
80,000 t/a
fumed silica
5,000 t/a JV with Cabot(US)  
Lanzhou Bluestar Resin Co., Ltd Epoxy Resin 20,000 t/a(→80,000 t/a
Constructing a new 10,000 t/a
Bluestar (Beijing) Chemical Machinery Co., Ltd ion-exchange membrane electrolytic cells
Bluestar Silicon Materials Co., Ltd Metal Silicon
Bluestar Harbin Petroleum Corp. Phenol-Acetone120,000t/a
PA
30,000t/a
MA
5,000t/a
Bluestar New Chemical Materials Co., Ltd, Ruicheng Subsidiary PPE10 million t/a ??
phenols
3,000 t/a
Nantong Xingchen Synthetic Material Co., Ltd PBI resin21,000 t/a (→ 30,000 t/a
Shanxi Synthetic Rubber Group Co., Ltd Chloroprene Rubber25,000t/a
Caustic Soda
20,000t/a
PVC Resin
3,000t/a
cement
100,000t/a
Wuxi Resin Work Co., Ltd epoxy resin10,000 t/a 15,000 t/a
bisphenol A
16,000 t/a 25,000 t/a
China Bluestar International Chemical Corporation (importing & exporting)
   
2) Blue Star Cleaning Co.,Ltd.   detergents60,000 t/a
   BlueStar Cleaning Engineering Co., Ltd.  
Lanzhou BlueStar New Materials Co., Ltd. silicane cross-linked polyethylene1,200 t/a
that of black LLDPE
2,000 t/a.
Lanzhou BlueStar Daily Chemicals Co., Ltd. washing powders50,000 t/a
soaps
10,000 t/a
liquid detergents
6,000 t/a
glycerin
500 t/a
water glass (sodium silicate)
20,000 t/a
epoxy resins
3,000 t/a.
Bluestar Chemicals Co., Ltd highly sophisticated TDI
Shandong Dongda Chemical Co., Ltd Propylene Oxide (100,000 t/a)
Polyether Polyols
( 150,000 t/a)
   
3) Shenyang Chemical Co.,Ltd caustic soda170,000 t/a
hydrochloric acid
165,000 t/a
liquid chlorine
60,000 t/a
fumed silica
1, 500 t/a
paste resin
80,000 t/a
chlorinated paraffin
12,000 t/a.
  Shenyang Kansai Paint Co., Ltd. GT-10 lead-free cathode ground coat
TB-515 metallic lustrous coat
SK-01 amino-alkyd car top coat
SP-01 intermediate coat and plastic coat etc.
Shenyang Paraffin Chemical Co., Ltd. アクリル酸、エステル
Shenyang Radial Tire Mould Co., Ltd.  
Shenyang G.Billow Chemical Co., Ltd. propylene oxide28,000t/a
polyether
12,000t/a
   
4)子会社・関係会社
  Adisseo nutritional additives for animals
Bluestar Silicones International former Rhodia Silicones
Shenyang Chemical Industry Group product oil, propylene, chlorinated paraffin, liquid chlorine,
caustic soda, PVC paste resin, silica white, auto painting,
radial tire segmented mold, and machine-made paper, etc.
China Bluestar Daqing Petroleum Co., Ltd  
Jinan Great Wall Oil Refinery  
Lanzhou Bluestar Chemical Co., Ltd. methanol200, 000 t/a
caustic soda
150, 000 t/a
PVC paste resin
130, 000 t/a
1, 4-butanediol
55, 000 t/a
special fiber
20, 000 t/a
PPE
30, 000 t/a
CPP
500, 000 t/a
Bluestar Tianjin Chemical Materials Co., Ltd (under construction)
Silicone
400,000t/a Bluestar Silicone (Tianjin)〉
PTMEG
30,000t/a
fumed silica
10,000t/a
MDI
100,000t/a
PC
10,000t/a
methionine
140,000t/a
Caustic Soda
200,000t/a
1-4 BDO
55,000t/a
Phenol-Acetone
300,000t/a
Bis-phenol A
150,000t/a
Butyl Alcohol
150,000t/a
DCC
1,600,000t/a
CPP
300,000t/a
Port and Dock
200,000t
Waste water treatment
220KV Transformer Station
Storage
Bluestar Oil Co., Ltd  
Bluestar New Chemical Materials Co. Ltd, Nanjing Company 1,4-Butanediol 55,000 t/a (under construction)
Shanghai Bluestar New Chemical Materials Co., Ltd POM40,000t/a (under construction)200,000t/a
Bluestar Sichuan Machinery Co., Ltd  
Bluestar Yima Chrome Chemical Materials Co.,Ltd chrome20,000t/a

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ChemChinaの子会社の藍星グループはこのたび、天津の臨港工業区で大規模なシリコーンモノマー(メチルクロロシラン)製造の子会社を設立することを明らかにした。

設立するのは
Bluestar OrganoSilicone (Tianjin) Companyで、本社が23%、江西省南昌にシリコーンモノマー工場を持つBluestar New Chemical Materialsが52%、Rhodiaから買収したシリコーン事業のBluestar France Company(下記参照)が25%を出資する。

Bluestar France Companyの技術を使用するもので、能力は400千トン、第1期 200千トンは2009年後半にスタートの予定で、第2期 200千トンは5年以内に完成させるとしている。
また、同地でシリコーン製品の生産を行い、この工場からの引取りを増やす予定だが、詳細は明らかにされていない。

ーーー

藍星集団では、Bluestar New Chemical Materials が江西省南昌市に能力100千トン(+100千トンの増設中)のシリコーンモノマー工場を持っていたが、2004年10月にフランスのローディアとの間でシリコーン事業での提携で覚書を締結、翌年5月に天津でローディア技術によりメチルクロロシランのプラントを建設する合意書を締結した。

年産20万トン(スター時10万トン)のメチルクロロシラン工場で、生産開始は2007年第1四半期を予定していた。

ローディアはローヌ・プーランの特殊化学品部門が独立したもの。
残ったライフサイエンス部門はヘキストと合併してアベンティスとなり、本年8月、サノフィと合併してサノフィ・アベンティスとなった

上記提携時に、両社はそれぞれのシリコーンの上流及び下流分野での活動をグローバルに戦略統合する可能性について2006年央までに検討することとしていた。

これに基づく両社の話しあいの結果、2006年10月に藍星集団はローディアのシリコーン事業を買収する契約を締結した。

BlueStar は、その後、旧アベンティスの動物栄養製品部門のAdisseoCVC Capital Partners から買収している。

いずれも 2006/10/30 中国化工集団公司(ChemChina)の海外進出 
    

この結果、ローディアのシリコーン事業は藍星集団の子会社 Bluestar Silicones International となり、フランスに Bluestar France Company を持つ。

今回の計画はローディアとの合弁計画を藍星集団で実施するもので、能力は合計、第1期とも当初計画の2倍となっている。

ーーー

既存のBluestar New Chemical Materials の江西省南昌市のシリコーンモノマー工場は、現在の能力が200千トンで、2010年にこれを300千トンにする計画である。

ーーー

藍星集団は天津の臨港工業区でシリコーンモノマーのほかに、多くの化学工場の建設を計画している。

主なものは下記の通り。
 PTMEG:30千トン
 フュームドシリカ:10千トン  
 MDI :100千トン
 PC:10千トン
 メチオニン:140千トン
 苛性ソーダ:200千トン
 1-4 ブタンジオール:55千トン
 フェノール/アセトン: 300千トン  
 ビスフェノールA:150千トン
 ブチルアルコール:150千トン


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経済産業省は21日、2007年末時点の我が国の主要石油化学製品生産能力調査の結果を発表した。(単位:千トン)

若干の増減はあるが、前年末と大差はなく、相変わらずの小規模多数工場体制である。

1.エチレン

 
 
  定修年 スキップ年
東ソー   493   527
昭和電工   615   691
東燃化学   491   540
三菱化学  1,301  1,422
山陽石化(旭化成)   443   504
丸善石油化学   480   525
京葉エチレン   690   768
住友化学   380    415 
大阪石化(三井化学)   455   500
三井化学   553   612
新日本石油化学   404   443
出光興産   997  1,101
合計  7,302  8,048
(前年末比増減)   (+13)   (+25)
 
東燃化学 手直し増強 (+13)
 
・三菱化学 鹿島火災事故は折り込まず。
  2008年3月の操業再開後の生産能力 約32
0千トン(第2エチレン能力476千トンの67%程度)
   (第2エチレン8基のうち、5基。残りのうち1基は検査、補修及び安全対策工事を実施中。
 
  三菱化学のエチレン能力は以下の通り。
  定修あり 定修なし 全国比
(定修なし)
鹿島第1   375   410   5.1% 
鹿島第2   476   516   6.4%
(小計)  (851)  (926) ( 11.5%)
水島   450   496   6.2%
三菱合計 (1,301) (1,422)   17.7% 
 
ーーー  

2.ポリエチレン

 
チッソ    63
日本ユニカー   300
日本ポリエチレン  1,184  
東ソー   308
三井化学     4
プライムポリマー   489
三井・デュポンポリケミカル   170
日本エボリュー   240
住友化学   305
丸善ポリマー   111
宇部丸善ポリエチレン   197
旭化成ケミカルズ   283
合計  3,655

前年比 -1 (三井化学)

 
 
社名 LDPE LLDPE
日本ユニカー   180  
日本ポリエチレン   345   364
東ソー   152    31
プライムポリマー     145
三井・デュポンポリケミカル   170  
日本エボリュー     240
住友化学   172   133
宇部丸善ポリエチレン   147    50
旭化成ケミカルズ   120  
合計  1,286   963
   2,249
 
 前年と変わらず
 
チッソ    63
日本ポリエチレン   475
東ソー   125
三井化学    4
プライムポリマー   246
丸善ポリマー   111
旭化成ケミカルズ   116
合計  1,141
 
 
前年比 -1 (三井化学)
 
 
社名 LL/HD併産
LL HD
日本ユニカー   110    10
プライムポリマー    11    87
旭化成ケミカルズ      47
合計   121   144
   265
 
 前年と変わらず
 
* 日本ポリエチレン、併産設備をLL、HDに専用化
 
参考:2006/9/29 「日本のポリオレフィン業界の変遷」  
 

ーーー

3.PP

 
浮島ポリマー    ー
サンアロマー   347
日本ポリプロ  1,082
住友化学   316
プライムポリマー  1,071
宇部ポリプロ    90
徳山ポリプロ   200 
合計  3,106
 
 前年比 -68

 ・浮島ポリマー解散、サンアロマーが譲受(±127+2) 
 ・住友化学溶液法停止(-70) 

 
参考:2006/9/29 「日本のポリオレフィン業界の変遷」 
 

ーーー

4.SM

 
日本スチレンモノマー
新日鐵化学65%/東ソー35%)
  232
太陽石油化学
04/1/1 三井化学から譲受け
  335
日本オキシラン
(住友化学60%/Lyondell 40%
  412
千葉スチレンモノマー
(電気化学60%/住友化学40%)
  270
電気化学   240
新日鐵化学   190 
出光興産   550
三菱化学   371
旭化成   678
合計  3,278
 

 前年比 -125
 ・旭化成 1系列停止

なお、東ソーが2008/3末で日本スチレンモノマーから撤退(新日鉄化学 100%に)

 
参考:2006/4/22  「スチレンモノマー業界」 
 

ーーー

5.PS

 
日本ポリスチレン
(住友化学/三井化学)
  162
大日本インキ化学   131
東洋スチレン
(電化/新日化/ダイセル)
  278
PSジャパン
(旭化成/三菱化学/出光)
  445
合計  1,016
 
 
 前年と変わらず  
 
参考:2006/10/7 「日本のPS業界の変遷」  
 

ーーー

6.VCM

 
テック   391
東ソー  1,480
トクヤマ   330
京葉モノマー   200
カネカ   540
鹿島塩ビモノマー   600
合計  3,541
 
 
 前年と変わらず  
 
参考:2006/9/18 「日本のVCM業界の変遷」 
 

ーーー

7.PVC

 * グラフでは東ソーのペーストは大洋塩ビに含む
 
徳山積水   115
テック   304
大洋塩ビ   558
東ソー    28
新第一塩ビ   292
信越化学   550
カネカ   466
合計  2,313
 
 前年比 -37
  ・徳山積水  -1
  ・ヴイテック -30
  ・大洋塩ビ  -6

 新第一塩ビの高岡工場(40千トン)は2008年停止、愛媛工場(27千トン)は34千トンに増強
 
参考:2006/9/13 「日本のPVC業界の変遷と現状」 
 

ーーー

8.アクリロニトリル

 
旭化成 419
ダイヤニトリックス
(三菱レイヨン65/三菱化学35)
196
昭和電工 50
住友化学 52
合計 717
 
 
 前年と変わらず  
 
参考:2006/5/19 「アクリロニトリル業界」   
 

ーーー

9.EO

 
丸善ケミカル 197
日本触媒 254
三井化学 219
三菱化学 283
合計 953
 
 
 前年と変わらず  
 

ーーー

10.アセトアルデヒド

 
協和発酵ケミカル   60
昭和電工  300
日本アルデハイド   69
合計  429
 
 
前年と変わらず  
 
参考:2006/5/20 「酢酸業界 
 

 


* 総合目次、項目別目次は
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5) Roche

2001年12月 中外製薬がスイス・ロシュの傘下入り決める

2002年9月 DSMによるロシュ社のビタミン・ファインケミカル事業統合

2004年7月 大衆薬事業のBayerへの売却 合意

増収・増益となった。

部門別内訳は以下の通り。
 (単位:百万スイスフラン 1スイスフラン=約100円)

  売上高 営業損益
2006 2007 増減 2006 2007 増減
Roche  20,666  22,970   2,304   6,025   7,225  1,200
Genentech   9,125  10,414   1,289   3,951   5,298  1,347
中外製薬   3,503   3,399   -104    569    610    41
Diagnostics   8,747   9,350    603   1,422   1,648   226
調整         -237   -313   -76
合計  42,041  46,133   4,092  11,730  14,468  2,738

損益推移は以下の通り。

  2002 2003 2004 2005 2006 2007
売上高  29,453  31,220  29,522  35,511  42,041  46,133
営業損益(除 特別費用)   5,448   6,268   6,766   9,189  11,730  14,468
営業損益   1,335   5,592   5,995   8,669  11,730  14,468
税引後損益  -4,026   3,069   7,063   6,866   9,171  11,437

2002年 訴訟費用  -2,548(うちビタミン -1,770
      事業売却  
-1,064( 同上    -1,650
      ノレン償却   
-501

      株式評価損 
-5,192
      (
スイス上場株式の株価大幅下落に際し、評価替えした。)

2004年 大衆薬事業売却益 2,304
      ノレン償却      
-579

ーーー

6) AstraZeneca

1993年にICIの医薬部門が分離したZeneca とスウェーデンのAstra が1999年に合併。

2000年に農薬部門を分離、Novartis の種子部門と統合してSyngentaとした。

増収、増益だが、大幅な Restructuring を実施中で、当期は約10億ドルの費用を計上したため、減益となった。

                   単位:百万ドル
  2003 2004 2005 2006 2007     
売上高  18,849  21,426  23,950  26,475  29,559
営業損益   4,007   4,547   6,502   8,216   8,094
 
(9,060) 
税引後損益   3,044   3,683   4,724   6,063   5,627

同社は2003年に、米国で過去にホルモン療法剤 Zoladexの違法販売を認め、罰金355百万$を支払った。
2007年の営業損益の( )は、Restructuring costs を除外したもの。

 

同社は2007年にRestructuring 計画を開始した。

計画の費用総額は1,975百万ドルで、その結果、2010年までに年間1,400百万ドルの利益を期待している。

うち、2007年のコストは966百万ドルで、
  売上原価 415百万ドル
  研究開発費 73百万ドル
  販売費一般管理費 478百万ドルとなっている。
このうち、243百万ドルは加速償却その他で、残り723百万ドルは現金支出。

2007年にこれによる生産性アップ等で300百万ドルの効果が出ている。

残り1,000百万ドルの費用のうち、約2/3は2008年、残りが2009年に発生する。

ーーー

7) Johnson and Johnson

増収、減益となった。但し、特別処理を除くと、実質的には増益である。

部門別内訳は以下の通り(単位:百万ドル)

  売上高 営業損益
2006 2007 増減 2006 2007 増減
Consumer   9,774  14,493  4,719   1,374   2,277    903
Pharmaceutical  23,267  24,866  1,599   6,894   6,540   -354
Medical Devices and Diagnostics  20,283  21,736  1,453   6,126   4,846  -1,280
全社          193   -380   -573
合計  53,324  61,095  7,771  14,587  13,283  -1,304

損益推移は以下の通り。(単位:百万ドル)

  2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
税引前損益  6,868  7,898  9,291  10,308  12,838  13,116  14,587  13,283
税引後損益  4,953  5,668  6,597   7,197   8,509  10,060  11,053  10,576

 

同社は特殊項目を除いた税引前損益を以下のように分析し、実質増益としている。

税引前損益対比 (単位:百万ドル)
  2006 2007 増減
報告   14,587  13,283  -1,304
Purchased in-process research & development    559    807    248
Restructuring charges      745    745
NATRECORR intangible asset write-down      678    678
Guidant acquisition agreement termination fee   -622      622
差引 実質損益  14,524  15,513    989

(1) Purchased in-process research & development
   買収事業に関する開発中の研究開発費(損金算入)
    
2006年  ConsumerHealthcare business of Pfizer Inc.
    2007年  ConorMedsystems

(2) Restructuring charges
   2007年第3四半期に発表したもので、コスト構造を改善するもの。
   2007年の費用は退職金 450百万ドル、資産消却 272百万ドルほか、合計745百万ドルとなっている。

(3) NATRECORR intangible asset write-down
   代償性うっ血性心不全の薬で同社の有望製品だったが、副作用報告が出た。

(4) Guidant acquisition agreement termination fee

   同社は2004年12月に医療機器メーカーのGuidantを254億ドルで買収することで合意。
   
その後、Guidant社の心臓細動除去器がリコールされたため、J&Jは買収に難色を示したが、
   法廷闘争を避けて、15%を差し引いた215億ドルでの買収で合意した。

   最終的にGuidant がJ&Jとの契約を破棄してBoston Scientificによる買収を受け入れたため、
   Termination Fee をもらった。


* 総合目次、項目別目次は
   http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。


1) Pfizer

Pfizerは2000年にWarner-Lambert を買収。
2003年にはPharmaciaを買収し、Pharmaciaの非医薬品事業を売却した。
   2007/10/11 
高杉良 「挑戦 巨大外資」  

2006年12月にはConsumer health を Johnson & Johnson に売却している。

2007年のPfizerの税引後損益は前年比で大幅減益となった。
これは前年にConsumer health 部門の売却益があったためである。

内訳は以下の通り。

                                                            単位:百万$
  00 01 02 03 04 05 06 07
売上高 26,045 29,024 32,294   44,736  52,516  51,298  48,371  48,613
合併関係費用 3,223 819 630   1,058   1,193    943    
合併関係In-Process R&D         5,052   1,071   1,652    835  
Restructuring costs               1,323   2,534
税引前利益(継続事業)    5,501   9,984   11,766    3,246   14,007   11,534  13,028   9,473
中止事業 税引後損益    184    251    375    2,311     29     16   8,313    -69
税引後損益合計   3,726   7,788   9,126    3,910   11,361   8,085  19,337   8,298
  *合併関係費用
      2000年 Werner-Lambert、 2003-4年 Pharmacia
  *中止事業損益のうち 事業売却益 
     2003年 Adams confectionery products business 1,824 

           Schick-Wilkinson Sword shaving products business  262 
     2006年 Consumer health (売却先 Johnson & Johnson) 7,880 
  *Restructuring costs     2007年 Exubera 撤退 $2.1 billion

2007年の前年比減益は、
前年に Consumer health 売却益 (7,880) ほかで中止事業損益が8,313百万ドルあったことと、
2007年に吸入式インスリン「Exubera」の撤退による損失が21億ドルを含め、リストラ費用が2,534百万ドルと膨らんだことが大きい。

Exubera は 遺伝子組み換え型の粉末ヒトインスリンを吸い込んで肺から吸収する注射針なしの夢のインスリンである。
Pfizer とAventis が共同開発し、共同販売する予定であったが、Sanofi と Aventis の合併で、Pfizer が「社の形態が変わった」として契約違反を理由に訴訟を起こし、最終的に2006年1月に Pfizer が世界中の権利を13億ドルで買取った。

しかし、装置が大きく扱いが大変、保険の扱い、未成年者への適用不可、肺機能検査が必要など、多くの問題があり、医者と患者の支持が得られず、撤退に至った。

ーーー

2) GlaxoSmithKline

2007年の決算は Restructuring 費用 338百万ポンドがあり、前年比で若干の減収減益となった。
同社は2007年10月に Operational Excellence programme を開始した。

損益推移は以下の通り。(単位:百万ポンド)

  2003 2004 2005 2006 2007
売上高  21,070  19,986  21,660  23,225  22,716
営業損益   6,050   5,756   6,874   7,808   7,593
税引後損益   4,308   4,022   4,816   5,498   5,310

2007年には Restructuring 費用 338百万ポンドを含む。

 

ーーー

3) Sanofi Aventis

2004年8月20日にSanofi-Synthelabo が Aventis を合併し、Sanofi Aventis となった。

 

2007年は売上高は前年比若干の減となったが、評価減の減少などもあり、大幅増益となった。

                   単位:百万ユーロ
  2006  2007 増減 
営業損益(特殊分除く)   5,729   6,106   377
特殊処理  Restructuring   -274   -137   137
資産消却  -1,163    -58  1,105
資産処分損益    536    -536
合計   (-901)  (-195)  (706)
営業損益合計   4,828   5,911  1,083

 

損益推移は以下の通り。(単位:百万ユーロ)
但し、2004年は合併後の年間ベース。

  2004 2005 2006 2007
売上高  25,119  27,311  28,373  28,052
営業損益   2,426   2,888   4,828   5,911
純損益   2,241   2,593   4,399   5,682

ーーー

4) Novartis

1997年1月にSandoz と Ciba Geigy が統合し、Novartis 誕生。
(Sandoz の化学品事業は1995年に Clariant として独立)

1997年3月、旧 Ciba Geigy の化学品部門がCiba Specialty として独立
2000年に種子事業を Astra Zeneca の農薬部門と統合し、Syngenta となる。

2007年に非医薬品Medical Nutrition 部門(医療用栄養食品)とGerber 部門(ベビーフード)を52億ドル(税引後)でNestleに売却

非医薬品部門の売却益が税引き後で52億ドルあったため、大幅増益となった。

2007年 医療用栄養食品のMedical Nutrition とベビーフードのGerberを52億ドル(税引後)でNestleに売却

 

損益推移は以下の通り。(単位:百万ドル)  

  2002 2003 2004 2005 2006 2007
売上高  20,877  24,864  28,247  32,212  34,393  38,072
営業損益 5,092 5,889 6,289 6,905 7,642 6,781
税引後損益(継続事業) 4,725 5,016 5,601 6,141 6,825 6,540
同上(中止事業関連)         377 5,428
合計損益         7,202 11,968

 


* 総合目次、項目別目次は
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BASFSinopec19日、両社のJVの南京のエチレンコンプレックス BASF-YPC (揚子石化ー巴斯夫有限責任公司)の9億ドルの増設計画の承認を求め、中国政府にフィージビリティスタディを提出した。

計画内容は以下の通り。

・エチレン増強:現在の60万トンから75万トンに増強
・酸化エチレン増強と誘導品の開発
  ノニオン界面活性剤、溶剤のブチルグリコールエーテル、
  エタノールアミン、エチレンアミン、ジメチルアミン 
・C4製品:ブタジエン、イソブテン、2プロピルヘプタノール、ポリイソブテン誘導体
・アクリル酸誘導体:高吸水性樹脂
・オキソアルコール、プロピオン酸の増強

これらは本年から順次実行され、エチレン増設は2009/2010年を予定している。

また両社は、効率化とシナジー効果を高めるため、隣接するBASFとSINOPECのSM/PSのJVのYangzi-BASF StyrenicsをBASF-YPCに統合することで合意した。

ーーー

BASF-YPC BASF Sinopec 50/50JVで、2000年に設立された。南京のSinopec 揚子石化に隣接し、29億ドルを投じて建設され、20056月に商業生産を開始した。

これに隣接し、今回統合するYangzi-BASF Styrenics がある。

なお、エチレン機器は、インドネシアのツバン計画が行き詰まり、受注したストーンウェブスターがBASF-YPC用に売却したものである。

    2006/4/27 インドネシアのエチレン計画への日本企業の参加-2 

ーーー

BASF-YPCの既存能力と今回の計画は以下の通り。

製品 既存能力  今回の計画
エチレン   600千トン →750千トン
C4   C4系:ブタジエン、イソブテン、2プロピルヘプタノール、
    ポリイソブテン誘導体
エチレングリコール   300 増強 
誘導体 ノニオン界面活性剤、ブチルグリコールエーテル、
     エタノールアミン、エチレンアミン、ジメチルアミン 
LDPE   400  
アクリル酸   160 高吸水性樹脂
アクリル酸エステル   215  
C4オキソアルコール   250 増強
蟻酸    50  
プロピオン酸    30 増強
メチルアミン    30  
ジメチルホルムアミド(DMF)    40  
     
Yangzi-BASF Styrenics
 (BASF 50%/Sinopec 50%)
  BASF-YPCに統合
 エチルベンゼン   130  
 SM   120  
 PS   200  
 EPS    52  


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Sinopec は19日、同社の石油精製事業の赤字補填金を政府から受領したと発表した。
   
http://www.hkexnews.hk/listedco/listconews/sehk/20080319/LTN20080319474.pdf

 

中国では石油製品の価格は政府が決めており、原油の約70%を輸入品に依存するSinopecは、最近の原油価格高騰を受け、石油精製事業で大きな赤字となっている。

このため、中国政府はSinopecに対して、2005年に9,415百万人民元、2006年には5,000百万人民元の赤字補填を行なった。
(これに対し、自社原油の多い PetroChina はこれまでも補填を受けていない。)

    2006/7/14 SINOPECの損益構造の変化 

    2007/4/17 Sinopec 2006年度決算  

 

今回、同社は123億人民元(約 1,700億円)の補填を受けた。
このうち、49億人民元(686億円)は2007年の収益となり、74億人民元(1,036億円)は2008年第1四半期の収益となる。

これとは別にSinopec子会社のSinopec上海石油化学は341.2百万人民元の補填を受けた。
(2007年分 93.9百万人民元、2008/1Q分 247.3百万人民元)

専門家はSinopecの精製部門は原油価格がバレル80ドル近郊でトントンとみている。
事前の予想では2007年分の補填として100億人民元から200億人民元で、今回の決定が少なすぎるとして、同社の株価は下落した。

しかし、他の専門家は、政府は当該部門の損益だけではなく、Sinopecの事業の業績全体を勘案するため、2006年の50人民元を超えないだろうとの見方を示していた。

 


* 総合目次、項目別目次は
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BASF INEOS Nitriles 313日、INEOS Nitriles BASFの英国TeessideSeal Sands 工場を買収することで合意した。
独禁当局の承認が条件となる。

Seal Sands 工場ではアクリロニトリル 230千トンを生産しており、この買収によりINEOS の欧州の能力は550千トンとなる。
市場では寡占状態を懸念する見方もあり、欧州委員会の判断が注目される。

INEOS Nitriles 2005年にInnovene(旧 BPから買収したもので、ドイツのKoln と米国のGreen Lake (Texas)Lima (Ohio) に合計960千トンの能力を持っている。

1957年にSohio 法が開発されたが、Sohio(Standard Oil of Ohio)はその後、BPとなっている。
   2006/8/28 
プルドー湾油田の操業停止ーBPとStandard Oil 

Lima 工場は1960年スタートで、現在の能力は190千トン。
Green Lake 工場は1981年スタートで、現有能力は450千トン、2008年秋には544千トンに増設する。
・ドイツの
Koln工場は元はErdole Chemie 2001年に Innovene が他の50%を買収し100%とした。
 現有能力は
320千トン。

今回の買収完了後(Green Lake 増設後)は、INEOS Nitriles の全世界能力は1,284千トンとなる。

ーーー

Seal Sands 工場ではアクリロニトリルのほか、PA 6.6 の原料のヘキサメチレンジアミン(HMD)及びアジポジニトリル(ADN)を生産している。
このうち、
ADN2008年末に停止するが、HMDは今回の売却の対象外で、BASFINEOS に製造委託することとなる。

BASFLudwigshafenHMDとアジピン酸からPolyamide 6.6 :Ultramid(R) Aを製造しており、「HMD BASFPolyamide 6.6 value chain の主要原料である」としている。

BASF は他に、LudwigshafenAntwerpFreeport Polyamide 6 :Ultramid(R) B を一貫生産している。

HMDの原料のADN については、BASFはコスト競争力を高めるため、2007年6月にINVISTA からの購入契約を締結した。
2009年初めから供給を受けることとなっており、これに合わせて2008年末にSeal Sands のプラントを停止する。

 


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